goo blog サービス終了のお知らせ 

ジャン・アレチボルトの冒険

ジャンルを問わず、思いついたことを、書いてみます。

乃木坂20thは危機感ゼロのお花畑選抜、2期冷遇は3期、4期へ続くグループ崩壊のプレリュード [13Mar18]

2018-03-13 05:00:00 | 芸能

3月11日(日)深夜の『乃木坂工事中』において、20枚目シングル「シンクロニシティ」の表題曲を担当するメンバーが発表されました。

このシングルを最後に、生駒里奈が乃木坂からの「卒業」を表明していたので、彼女がセンターではないかと予想する声が多かったんですが、蓋を開けてみると、生駒ちゃんは2列目中央で、6枚目「ガールズルール」以来となる白石麻衣の単独センターだった。

名前を呼ばれた後、バナナマンとのトークで、生駒里奈は

「卒業」シングルには絶対したくなくて

と述べています。

また、「個人的」には今回で「卒業」するけど、

このシングルをいっぱい良いものにしたい
純粋なその気持ちだけで

と続けている。

運営からの「卒業」センター打診を、生駒自身が断ったと、一部報道が伝えていますが、選抜発表での発言にも、自分の「卒業」を20枚目と絡めて欲しくないという思いが滲んでいます。

さらに乃木坂を良くするために頑張りたい

という言葉には、過去を振り返って、自分の「卒業」を記念するのではなく、乃木坂の未来を見据えて、グループのさらなる発展につながるようなシングルにしたい、そして、その手伝いをしたい、それが自分にとって最高の「卒業」シングルなんだという、強い願いが込められているように感じました。


しかし、姿を現した20th選抜が、乃木坂の発展につながるような陣容かと言われると、いくつも疑問が湧いてきます。

とくに、2期メンバーに関して、握手会でのグループ貢献度、個々人のスキルや実績に比べ、選抜起用があまりに少な過ぎるという、随分と以前からの懸案がほとんど解決されていない。

さらに、「いつかできるから今日できる」の生歌ステージで露わになった、選抜としての歌唱力が低過ぎる問題にも、何らかの方針が示された風には見えない。


今日は、20枚目「シンクロニシティ」が、生駒里奈の望む、乃木坂をさらに発展させる、真の「卒業」シングルになるかどうか、20th選抜の内容を吟味したいと思います。

まずは、メンバー構成と19th選抜からの変動を紹介します。

(表1) 20枚目シングルを担当する選抜メンバー

20th選抜 [7-7-7(21), 14福神=1, 2列目全員]「シンクロニシティ」
(3列目) 井上小百合(15/20) 新内眞衣"(06/14) 高山一実(20/20) 星野みなみ(18/20) 若月佑美(18/20) 樋口日奈(03/20) 寺田蘭世"(02/14)
(2列目) 桜井玲香(20/20) 松村沙友理(20/20) 久保史緒里^(01/03) 生駒里奈(20/20) 大園桃子^(02/03) 衛藤美彩(13/20) 秋元真夏(17/17)
(1列目) 山下美月^(01/03) 堀未央奈"(12/14) 生田絵梨花(19/19) c白石麻衣(20/20) 西野七瀬(20/20) 齋藤飛鳥(13/20) 与田祐希^(02/03)

# 客席側から見た左右でメンバー名を並べている
# 名前に色が付いているメンバーは、前作19thから列移動のあった人で、前作の位置を1列目青色2列目緑色3列目オレンジ色アンダーはピンク色3期は赤色で示している
# 名前に続く(A/B)は、(選抜入りした回数/選抜抜擢対象となった回数)
# 「"」は2期、「^」は3期、「c」はセンター

[参考]
19th選抜 [4-7-8(19), 11福神=1, 2列目全員]「いつかできるから今日できる」
(3列目) 新内" 優里 星野 生駒 秋元 北野" 中田 高山
(2列目) 若月 井上 松村 生田 万理華 桜井 衛藤
(1列目) 堀" c西野 c飛鳥 白石
選抜発表 : 2017年09月03日(日)深夜『乃木坂工事中』
CD発売 : 2017年10月11日(水)


20th選抜のお披露目は、19th選抜の発表から6ヶ月以上経っており、さすがに長かったですね(笑)。

その期間に、中元日芽香、伊藤万理華、川村真洋が「卒業」、また、年末の大型音楽祭は、17th選抜による「インフルエンサー」一色だったので、「あさひなぐ」選抜だった19thの影がやや薄くなってしまった面があります。

ということで、19th選抜からの動きをより分かりやすくするために、以下の表を載せておきます。

(表2) 20th選抜における前作からの列移動

[アンダー]←3期 理々杏 岩本 梅澤 阪口 佐藤 中村 向井 吉田
↑優里 中田
3列目
↓万理華(卒業) 北野日奈子(活動休止)

アンダー
↓寺田" 樋口
[3列目]←3期:なし
↑井上 若月
2列目

3列目
↓生駒 秋元
[2列目]←3期 大園 久保
↑なし
1列目

2列目
↓生田
[1列目]←3期 山下 与田


まず、3列目ですが、アンダーから入ったのは寺田蘭世と樋口日奈。

逆に、前選抜3列目で、アンダーへ行くことになったのが、斉藤優里と中田花奈、さらに伊藤万理華が「卒業」、北野日奈子は「活動休止」

1期の選抜枠数増減は、1人入って、3人出るマイナス2枠、2期は1人入り、1人出て変動なし。


次に、2列目は、前1列目からの下りはなく、前3列目の秋元真夏と生駒里奈が昇格、さらに3期の大園桃子が2回目、久保史緒里が初の選抜入り。

そして、1列目は、前2列目から生田絵梨花が昇格、3期の山下美月が初、与田祐希が2回目の選抜抜擢。

3期の選抜枠数増減は、4人入ってゼロから4枠確保。


結局、1期2枠減少、2期不変、3期4枠増加で、選抜定員は前作から2人増加となっています。

以下に、期別の選抜枠数がどう変化してきたか、まとめておきました。

(表3) 乃木坂シングル選抜の枠数の変遷

凡例
総定員数 [選抜入りした1期の人数 / 2期の人数 / 3期の人数] : シングル番号 CD発売日 タイトル (その期間に起こった特徴的な出来事)

#「CD発売日」の「13/11/27(水)」は、2013年11月27日(水)発売
#「選抜入りした2期の人数」は「07th」から、「3期の人数」は「18th」から記載

16人 [16] : 01st〜06th
========== 2期加入 ==========
17人 [16 / 1] : 07th 13/11/27(水) バレッタ(堀未央奈大抜擢)
16人 [14 / 2] : 08th 14/04/02(水) 気づいたら片想い
17人 [16 / 1] : 09th 14/07/09(水) 夏のFree&Easy(松井玲奈選抜入り)
16人 [15 / 1] : 10th 14/10/08(水) 何度目の青空か?
18人 [17 / 1] : 11th 15/03/18(水) 命は美しい
18人 [17 / 1] : 12th 15/07/22(水) 太陽ノック
16人 [16 / 0] : 13th 15/10/28(水) 今、話したい誰かがいる
17人 [16 / 1] : 14th 16/03/23(水) ハルジオンが咲く頃(深川麻衣卒業)
16人 [14 / 2] : 15th 16/07/27(水) 裸足でSummer
========== 3期加入 ==========
19人 [16 / 3] : 16th 16/11/09(水) サヨナラの意味(橋本奈々未卒業)
21人 [17 / 4] : 17th 17/03/22(水) インフルエンサー
18人 [14 / 2 / 2] : 18th 17/08/09(水) 逃げ水(選抜発表に3期参加)
19人 [16(23) / 3(11) / 0(12)] : 19th 17/10/11(水) いつかできるから今日できる
21人 [14(20) / 3(11) / 4(12)] : 20th 18/04/25(水) シンクロニシティ

# 19th以降は、期別人数の後に、その期の在籍総人数を書き込んでいる


20th選抜の大きな特徴は、言うまでもなく、3期が一挙に4人入り、しかも全員が2列目以上の福神に抜擢されていること。

3期重用の方針は、19枚目「いつかできるから今日できる」個別握手会のメンバー別売り上げとも合致しています。

(表4) 19枚目「いつかできるから今日できる」個別握手会21次応募後のメンバー別の推定売り上げ枚数順位表

凡例
[順位] 完売部数/担当部数 (部数ベース完売率 @ 全完売達成次数:推定売り上げ枚数) メンバー名

#「順位」は「推定売り上げ枚数」の順。枚数が同じ場合、全完売であれば、より早い次数での売り切れをより上位に置いている
#「推定売り上げ枚数」は、1期2期3期の完売1部あたりのCD枚数を750部、CD1枚の平均割り当て時間を7.2秒として計算
# メンバー名の色は20th選抜における所属列で、青色は1列目緑色は2列目オレンジ色は3列目
#「"」は2期、「^」は3期

[01] 30部/30部 (1.00 @ 02次 : 2.25万枚) 生田絵梨花 梅澤美波^ 衛藤美彩 久保史緒里^ 齋藤飛鳥 山下美月^ 与田祐希^
[08] 30部/30部 (1.00 @ 03次 : 2.25万枚) 井上小百合 大園桃子^ 高山一実 堀未央奈"
[12] 30部/30部 (1.00 @ 04次 : 2.25万枚) 新内眞衣" 星野みなみ
[14] 30部/30部 (1.00 @ 05次 : 2.25万枚) 寺田蘭世"
[15] 30部/30部 (1.00 @ 06次 : 2.25万枚) 樋口日奈
[16] 30部/30部 (1.00 @ 07次 : 2.25万枚) 斉藤優里
[17] 30部/30部 (1.00 @ 08次 : 2.25万枚) 岩本蓮加^
[18] 30部/30部 (1.00 @ 09次 : 2.25万枚) 渡辺みり愛"
[19] 30部/30部 (1.00 @ 11次 : 2.25万枚) 山崎怜奈"
[20] 30部/30部 (1.00 @ 17次 : 2.25万枚) 中田花奈
[21] 28部/30部 (0.93 @ 00次 : 2.25万枚) 鈴木絢音"
[22] 28部/28部 (1.00 @ 03次 : 2.10万枚) 伊藤理々杏^
[23] 25部/25部 (1.00 @ 11次 : 1.88万枚) 阪口珠美^
[24] 20部/24部 (0.83 @ 00次 : 1.79万枚) 向井葉月^
[25] 18部/18部 (1.00 @ 09次 : 1.35万枚) 佐藤楓^
[26] 15部/18部 (0.83 @ 00次 : 1.35万枚) 中村麗乃^ 吉田綾乃クリスティー^
[28] 07部/18部 (0.39 @ 00次 : 1.29万枚) 斎藤ちはる
[29] 13部/15部 (0.87 @ 00次 : 1.12万枚) 生駒里奈
[30] 01部/15部 (0.07 @ 00次 : 1.01万枚) 能條愛未
[31] 09部/12部 (0.75 @ 00次 : 0.89万枚) 伊藤かりん" 伊藤純奈"
[33] 07部/12部 (0.58 @ 00次 : 0.88万枚) 佐々木琴子"
[34] 05部/12部 (0.42 @ 00次 : 0.86万枚) 相楽伊織"
[35] 04部/12部 (0.33 @ 00次 : 0.85万枚) 川後陽菜
[36] 02部/07部 (0.29 @ 00次 : 0.49万枚) 川村真洋(2018/03/31をもって卒業)
[37] 00部/06部 (0.00 @ 00次 : 0.40万枚) 和田まあや
[38] 05部/05部 (1.00 @ 03次 : 0.38万枚) 若月佑美

[00] 14部/30部 (9次受付中止 @ 00次 : 2.09万枚) 北野日奈子"
[00] 00部/00部 (全日程不参加 @ 00次 : 0.00万枚) 秋元真夏 桜井玲香 白石麻衣 西野七瀬 松村沙友理
[00] 00部/00部 (全日程不参加 @ 00次 : 0.00万枚) 卒業:伊藤万理華 中元日芽香


長年、こういう表を見てきたけど、握手会セールスにおける順番を、ここまで厳密に適用した選抜というのも珍しい。

握手会に参加していない秋元、桜井、白石、西野、松村と、外仕事の関係で限定参加に留まっている生駒、若月の7人は「絶対安全圏」メンバーで、売り上げに関わらず選抜入りさせるのは、乃木坂運営の従来方針通り。

そして、それ以外の14人は、3期の梅澤美波を唯一の例外として、握手会セールス順位表の1番から15番までが見事に選ばれている。


最高30部を最速2次で売り切った梅澤さんが、なぜ起用されなかったのかは分かりません。

1期2期とのバランスから、20th選抜の3期を4人に絞ったのであれば、握手会成績から考えて、大園桃子が舞台『星の王女さま』に出演して、梅澤美波が入るのが順当ですが、どういうわけか、この人事だけは完売速度を度外視している。

選抜に入らなかった3期の8人は、乃木坂公式サイトでの「メンバー紹介」ページで、「アンダー」に分類されているので、今回抜擢された大園、久保、山下、与田が、「ドラフト1位」的な、運営の重点フィーチャーメンバーなのかもしれません。


握手会セールスの順位は、運営ではなく、ファンが決めるものなので、完売表に従って選抜メンバーを起用するのは、ファンの声をよく聞いているようにも見えます。

しかし、この完売表自体に、AKB48「総選挙」の得票ランキングと同じく、運営が望む「世界観」が多分に入っている可能性がある。

もちろん、乃木坂運営は、どこかの国の政府機関のように、文書の「書き換え」を行ったり(笑)、完売1部当たりのCD枚数をいじって、完売速度を操作するなんて酷いことは、やってないと思います。


ただ、自分たちがフィーチャーしたいメンバーを、思い切って選抜前列に抜擢したり、大きな外仕事を割り振れば、握手会人気が上がるのは当然です。

運営が強力に「推す」こと自体が、そのメンバーを応援する重要なポイントになるファンは少なくない。

やはり、勝ち馬に乗りたいという心理は、どこの業界でも普通にあることで、結構、人気動向の決め手になる。


最初から運営が目立つ仕事を割り振れば、握手会成績が上昇し、それに応じて、すかさず選抜前列に起用すれば、さらにファンが増えて、握手会人気が上昇していく。

実は、現在の1期トップメンバーも、グループ結成初期の頃から、運営が選抜前列に抜擢して、重点フィーチャーを繰り返しながら、人気を高めていった歴史がある。

そして、「ドラフト1位」に入らなかったメンバーは、長くアンダーに置かれ、メディア露出の少ないまま、コツコツとファンを増やすしかなかった。

衛藤美彩や中元日芽香は、まさに、そういった逆境を乗り越え、本当にファンの力で誕生させた、数少ない人気メンバーだと思います。


ただ、初期の乃木坂には、握手会成績に関係なく、すべての1期メンバーに、少なくとも1回は選抜を経験させるという暗黙の「ルール」があって、みさ先輩も、ひめたんも、それを足掛かりに次へ進んだ面がある。

ところが、2期に対しては、そういった「ルール」が適用されなかった。

(表5) 20th選抜確定時点における各メンバーの選抜抜擢回数

凡例
グループ 現在総人数 (/その期が選抜選考の対象となった回数)
選抜入り回数 : 該当するメンバー名

# 選考対象回数が「休業」などで期全体と異なるメンバーは、名前の直後に回数を記載
#「*」は2列目以上に抜擢されたことのある福神経験者
#「c*」はセンター経験者

1期20人 (/選考対象20回)
20回 : 生駒里奈c* 桜井玲香* 白石麻衣c* 高山一実* 西野七瀬c* 松村沙友理*
19回 : 生田絵梨花c*(/19回)
18回 : 星野みなみ* 若月佑美*
17回 : 秋元真夏*(/17回)
15回 : 井上小百合*
13回 : 衛藤美彩* 齋藤飛鳥c*
08回 : 斉藤優里
07回 : 中田花奈*
03回 : 樋口日奈
02回 : 能條愛未
01回 : 川後陽菜 斎藤ちはる 和田まあや

2期11人 (/選考対象14回)
12回 : 堀未央奈c*
06回 : 新内眞衣
05回 : 北野日奈子(/13回)
02回 : 寺田蘭世
01回 : 相楽伊織(/10回)
00回 : 伊藤かりん 伊藤純奈 佐々木琴子 鈴木絢音 山崎怜奈(/13回) 渡辺みり愛

3期12人 (/選考対象03回)
02回 : 大園桃子c* 与田祐希c*
01回 : 久保史緒里* 山下美月*
00回 : 伊藤理々杏 岩本蓮加 梅澤美波 阪口珠美 佐藤楓 中村麗乃 向井葉月 吉田綾乃クリスティー


2期メンバーが初めてファンの前に姿を現したのは、2013年6月1日(土)、『16人のプリンシパル』 の大阪公演2日目だった。

そして、最初に、選抜選考の対象となったのが7枚目「バレッタ」。

10月6日(日)深夜『乃木坂って、どこ?』の放送前に、堀未央奈のセンター「大抜擢」が、同日開催の代々木ライブ夜公演で発表されています。

あれから4年半、この異常なスタートが暗示したように、2期メンバーの扱いは、乃木坂の「黒歴史」と呼んでいいほど悲惨な道を辿り、未だに、選抜未経験者が半数以上の6人も存在する、目も当てられない状況が続いている。


オーディションに合格させて、乃木坂メンバーとして迎え入れた以上、いくらなんでも1回は選抜入りさせて、チャンスを与えるのが当然です。

運営の望むメンバーが活躍する、彼らの「世界観」があったとしても、正式採用したのに、4年半に渡る14回の選抜選考で、一度も起用されないメンバーが6人もいるのは、もはや「労働問題」の域に入っていて、どう考えてもおかしい。

貰ったチャンスを生かすかどうかは、個々のメンバー次第だけど、一切チャンスがないのは、運営の怠慢としか言いようがない。


長年、過酷な環境に置かれ続けたため、素質に溢れた何人もの2期メンバーが乃木坂を去っていきました。

しかし、それゆえに、残ったメンバーは非常に逞しく、自分の力で道を切り拓こうとする、極めて優秀な人が多い。

中学時代、ハイレベルな進学校に通っていた渡辺みり愛は、アンダーにも入れなかった長い「放置」期間、それでも芸能活動を諦めずに、限られた機会の中で、自分の芸能スキルをコツコツと磨いてきた。

鈴木絢音は、秋田で学校に通いながら、毎週、飛行機で東京にやって来て、乃木坂の活動を続け、いつの間にか伊藤万理華の代役を務めるほどダンスが上手くなり、バラエティに1人で出演できるほどのトーク力を身につけている。

また、山崎怜奈は、高校での勉強をないがしろにせず、乃木坂に在籍しながら慶應義塾大学に合格し、得意な語学を生かして、中国語のブログを書くなど、国際化の流れを先取りして、自分に何が出来るのか、工夫を凝らし続けている。


生駒里奈の「卒業」によって、乃木坂における「生駒里奈の物語」には終止符が打たれるけど、2期メンバーのそれぞれが辿った「2期の物語」は、これからの乃木坂を中心で支える可能性を秘めている。

3期の誰かを、テレビ東京のバラエティ番組『車あるんですけど…』に1人で出演させて、鈴木絢音ほどのトークが出来るとは思えないし、まりっかの代役として、「インフルエンサー」の3列目中央を全う出来るレベルのメンバーも、今は思い浮かばない。

4年半で積み上げてきた芸能スキルに関して、人によってそれぞれに得手不得手はあるものの(笑)、2期メンバーは、現時点で、3期を圧倒している印象があり、アイドルの適齢期であることを考えても、もっと選抜起用を進めるべきだと思います。


では、1期2期3期は、それぞれどのくらいの枠数を占めるのが「適正」なんでしょうか?

個別握手会セールスにおける、各期の「寄与率」は一つの参考になると思います。

(表6)「いつかできるから今日できる」個別握手会21次応募後の売り上げと期別寄与率

凡例
対象グループの完売部数/担当部数(部数ベース完売率) 推定売り上げ枚数(枚数ベースの販売率) グループ名 参加人数/所属人数

302/348部 (0.868) 25.8万枚 (0.988) 1期 16/23人
208/228部 (0.912) 17.0万枚 (0.996) 2期 11/11人
301/311部 (0.968) 23.3万枚 (0.999) 3期 12/12人
811/887部 (0.914) 66.1万枚 (0.994) 全体 39/46人

凡例
対象グループの各項寄与率 完売部/担当部数 販売枚数 グループ名 [20th選抜での割り当て人数 : 各項寄与率からの適正人数 完売部数/担当部数 販売枚数]

部数37.2/39.2% 枚数39.0% 1期 [選抜14人 : 部数7.8/8.2人 枚数8.2人]
部数25.6/25.7% 枚数25.8% 2期 [選抜03人 : 部数5.4/5.4人 枚数5.4人]
部数37.1/35.1% 枚数35.2% 3期 [選抜04人 : 部数7.8/7.4人 枚数7.4人]
部数100/100% 枚数100% 全体 [選抜21人 : 部数21/21人 枚数21人]


選抜定員が21人であれば、完売部数、担当部数、推定販売枚数のどの項目における「寄与率」を適用しても、1期8人、2期5人、3期7〜8人という数字が出てきます。

ただ、アンダーアルバム「僕だけの君~Under Super Best~」個別握手会の応募も同時期にあり、最終応募1次前の13次受付終了後、2期は、寺田蘭世が最高15部6次全完売、山崎怜奈15部9次全完売、渡辺みり愛15部中12部完売、鈴木絢音15部中7部完売と、非常に大きな貢献をしています。

この個別握手会には、3期は参加せず、アンダー1期では樋口日奈の11部中10部完売が最高ですから、2期の活躍ぶりが際立っている。


アンダーアルバムでの実績、そして長年、選抜ゼロ回に置かれた「アンフェア」な扱いを考慮すると、20th選抜における2期枠は7人くらいが順当じゃないかと思います。

7人まで枠を広げれば、あーちゃん、みり愛、れなちに加えて、伊藤かりん、伊藤純奈、相楽伊織、佐々木琴子らを入れる余地が出てくる。

そうそう、伊藤かりんは、以前、選抜入りに消極的とも受け取れる発言をしたそうで、本当に絶対入りたくないのであれば話は別だけど、そうでなければ、一度くらい経験してみるのも悪くないんじゃないかと。


一方、3期に関しては、今回の4人は少なすぎる印象があって、梅澤美波が気になる上に、『FNS歌謡祭』のピカチュウで注目を集めた伊藤理々杏やバラエティで芽を出しつつある向井葉月を考えると、あと1枠追加の5枠は欲しい。

ただ、2期7枠、3期5枠となると、20th選抜の1期は9枠になってしまう。

一見、1期9枠なんて無理と思いがちだけど、舞台、ドラマ、映画、CMなど、大きな外仕事で忙しいメンバーを選抜から交代で外せば、実は、そんなに不可能な話ではない。

「絶対安全圏」を始めとする1期選抜常連の中には、音楽番組や単独ライブに出られないほど忙しいメンバーが何人もいるのだから、握手会不参加と同じく、選抜不参加は、かえって理に適った話じゃないかと思います。


では、なぜ実現しないのか理由を推察すると、CM契約を結んでいる企業や、出演するドラマ、映画、舞台の主催・協賛企業に対する配慮が大きいんじゃないでしょうか。

スポンサー側から、誰それをセンターかフロントにして欲しいと、直接の要請があるとは思えないけど、その思いを汲み取って「忖度」する可能性は高い(笑)。

例えば、欅坂の6枚目「ガラスを割れ!」は、昨年末からの平手友梨奈の状況を考えれば、センターに抜擢するなんてあり得ない話ですが、「NTTドコモ」のCMソング採用がもっと早い段階で決まっていたのであれば、何があろうと変更できない雰囲気が、運営に漂うのかもしれない。


もちろん、そういったスポンサー縛りは、乃木坂でも、ずっと前からあったことだと思いますが、最近、動く金額が大きいのか(笑)、忖度の仕方がドギツクなっている印象が強く、運営がファンの方を向いていないと感じることが多い。

例えて言えば、巨額の政治献金をしてくれる企業のことを優先的に考え、選挙で1票を投じてくれる市井の有権者をないがしろにし始めた政党のようなものです(笑)。

大きなお金を投入してくれる、目前のスポンサーを優遇する気持ちは分かるけど、そのスポンサーが投資する決断のキッカケが、多くのファンの支持であることを忘れてしまうと、元も子もなくなる。


ファンが望む選抜と、スポンサーが望む選抜。

両者の乖離は今後も容易に解消されず、ファンの忍耐を試す、この「チキンレース」は、グループ人気が決定的に下落傾向を見せるまで続くかもしれない。

まさに、それこそがAKB48の辿った道で、人気が下がるだけ下がり、スポンサーが明らかに少なくなったとき、始めて「若手」の積極起用が始まるのが、歴史の教えるところです。


一方、2期に対して、1期のような、選抜ゼロ回解消を実行しなかった理由ですが、当時から、3期、4期の採用を目論んでいたんじゃないかと思います。

もし、最低1回、選抜入りとなると、あまり多人数の採用は出来なくなってしまう。

2期の次を考えていなければ、問題は少ないけど、オーシデョン合格者は、必ず一度は選抜起用という「慣例」は、今後の大量採用、大量アンダーを見据えて、作りたくなかったのが一番の理由だと考えています。


46&48Gのアイドルは、握手会があるから、潤沢な資金で選抜メンバーが活躍でき、多人数メンバーを養っていけるというのは、詭弁にしか思えません。

むしろ、握手会があるから、運営は多人数を取りたがり、選抜入りできない「ベンチウォーマー」を大量に生み出しているだと思います。

オーディションに合格させて採用した以上は、そのメンバーにしかるべきチャンスを与えるべきで、乃木坂2期のように、それが反故にされるのであれば、運営は責任を問われても仕方がない。

1期の次に、初めて採用した2期に対する姿勢は、当然、3期、4期への方針として受け継がれていく筈で、そういう意味からも、21st選抜以降の2期に注目していきたい。


さて、ここまでは握手会の話でしたが、次は、音楽指標のことを。

実は、乃木坂の楽曲指標は、ここ数週間で、極めて厳しい状況に直面しています。

ツイッターで何度か呟いたように、iTunes Store トップソングにおいて、今年に入ってからの全曲200位圏外が、すでに4日を数え、昨年の5日に迫っています。

最大の理由は、最新曲「いつかできるから今日できる」の人気低落と、表題曲間の「連動性」の乏しさです。

(表7) iTunes Store トップソングにおける乃木坂17、19枚目表題曲の週単位での順位帯分布推移

凡例
A-B-C-D-E / F-G-H [Z] 配信後経過週数 期間日付

# 上記 A〜H と Z は、対象週にそれぞれ以下の順位帯にランクインした日数
A(1〜10位)、B(11〜20位)、C(21〜30位)、D(31〜40位)、E(41〜50位)、F(51〜100位)、G(101〜150位)、H(151〜200位)、Z(200位圏外)
#「配信後経過週数」は、配信開始日から最初の日曜までを「1W」、翌月曜から日曜までの7日間を「2W」、次の月曜から日曜を「3W」と順に数えたもの
# 2018/01/01(月)から03/11(日)までのデータ

19枚目「いつかできるから今日できる」
0-0-0-0-0 / 0-7-0 [0] : 16W 01/01(月)07(日)
0-0-0-1-1 / 2-3-0 [0] : 17W 01/08(月)14(日)
0-0-0-0-0 / 3-4-0 [0] : 18W 01/15(月)21(日)
0-0-0-0-0 / 0-1-5 [1] : 19W 01/22(月)28(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-7 [0] : 20W 01/29(月)04(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-1 [6] : 21W 02/05(月)11(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-0 [7] : 22W 02/12(月)18(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-0 [7] : 23W 02/19(月)25(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-0 [7] : 24W 02/26(月)04(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-0 [7] : 25W 03/05(月)11(日)

17枚目「インフルエンサー」
3-4-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 43W 01/01(月)07(日)
0-0-4-3-0 / 0-0-0 [0] : 44W 01/08(月)14(日)
0-0-1-2-3 / 1-0-0 [0] : 45W 01/15(月)21(日)
0-0-0-0-0 / 7-0-0 [0] : 46W 01/22(月)28(日)
0-0-0-0-0 / 6-1-0 [0] : 47W 01/29(月)04(日)
0-0-0-0-0 / 2-5-0 [0] : 48W 02/05(月)11(日)
0-0-0-0-0 / 1-5-1 [0] : 49W 02/12(月)18(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-4 [3] : 50W 02/19(月)25(日)
0-0-0-0-0 / 0-1-4 [2] : 51W 02/26(月)04(日)
0-0-0-0-0 / 0-5-2 [0] : 52W 03/05(月)11(日)


19枚目表題曲「いつかできるから今日できる」は、紅白曲ではないものの、乃木坂の年末音楽祭への出演ラッシュに刺激されたのか、1月第2週に反転上昇して40位以内へ復帰しますが、その後は、時間経過と共に下がっていき、2月中旬の配信22Wから200位圏外が続いています。

レコード大賞を獲得し、紅白で披露したのは「インフルエンサー」だからという声がありそうですが、実は、その「インフルエンサー」も厳しい。

上表の50Wと51Wで、200位圏外を計5日喫していますが、その中で4日が、乃木坂の全曲圏外になっている。

(表) iTunes Store トップソングにおける直近3週間の乃木坂楽曲の日単位での順位推移

02/19(月)→20(火)→21(水)→22(木)→23(金)→24(土)→25(日)
000→000→000→000→000→000→000 : 23W いつかできるから今日できる
157→191→000→000→000→191→194 : インフルエンサー
※全曲圏外 02/21(水), 22(木), 23(金)

02/26(月)→27(火)→28(水)→01(木)→02(金)→03(土)→04(日)
000→000→000→000→000→000→000 : 24W いつかできるから今日できる
144→190→000→000→188→157→174 : インフルエンサー
000→000→000→000→000→000→146 : サヨナラの意味
112→128→187→000→000→000→000 : やさしさとは
※全曲圏外 03/01(木)

03/05(月)→06(火)→07(水)→08(木)→09(金)→10(土)→11(日)
000→000→000→000→000→000→000 : 25W いつかできるから今日できる
132→154→133→136→121→141→170 : インフルエンサー
095→113→124→144→157→000→000 : サヨナラの意味
058→081→115→135→166→000→000 : きっかけ


問題なのは、最新曲「いつかできるから今日できる」が、まだ23〜25Wで年末音楽祭の追い風もあるのに、まったくランクインしないことです。

2月25日と3月4日の日曜深夜に、『乃木坂工事中』で「ベストソング歌謡祭」の前半、後半が放送され、それに伴って「やさしさとは」、あるいは「きっかけ」「サヨナラの意味」が200位圏内に入ってきますが、いづれも1週間以内に圏外に去っている。

そして、現在、トップソングに残っているのは、「インフエンサー」の170位だけで、全曲圏外の5日目を達成しそうな情勢です。


一方、欅坂の表題曲は、年明け以来、以下のような推移を辿っています。

(表) iTunes Store トップソングにおける欅坂4、5枚目表題曲の週単位での順位帯分布推移

凡例
A-B-C-D-E / F-G-H [Z] 配信後経過週数 期間日付

# 上記 A〜H と Z は、対象週にそれぞれ以下の順位帯にランクインした日数
A(1〜10位)、B(11〜20位)、C(21〜30位)、D(31〜40位)、E(41〜50位)、F(51〜100位)、G(101〜150位)、H(151〜200位)、Z(200位圏外)
#「配信後経過週数」は、配信開始日から最初の日曜までを「1W」、翌月曜から日曜までの7日間を「2W」、次の月曜から日曜を「3W」と順に数えたもの
# 2018/01/01(月)から03/11(日)までのデータ

5枚目「風に吹かれても」
0-7-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 11W 01/01(月)07(日)
0-2-5-0-0 / 0-0-0 [0] : 12W 01/08(月)14(日)
0-1-6-0-0 / 0-0-0 [0] : 13W 01/15(月)21(日)
0-0-1-0-6 / 0-0-0 [0] : 14W 01/22(月)28(日)
0-0-0-0-1 / 6-0-0 [0] : 15W 01/29(月)04(日)
0-0-0-0-0 / 7-0-0 [0] : 16W 02/05(月)11(日)
0-0-0-0-0 / 3-4-0 [0] : 17W 02/12(月)18(日)
0-0-0-0-0 / 0-6-1 [0] : 18W 02/19(月)25(日)
0-0-0-0-0 / 2-5-0 [0] : 19W 02/26(月)04(日)
0-0-0-0-0 / 7-0-0 [0] : 20W 03/05(月)11(日)

4枚目「不協和音」
6-1-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 40W 01/01(月)07(日)
0-4-3-0-0 / 0-0-0 [0] : 41W 01/08(月)14(日)
0-1-1-4-1 / 0-0-0 [0] : 42W 01/15(月)21(日)
0-0-0-0-1 / 6-0-0 [0] : 43W 01/22(月)28(日)
0-0-0-0-0 / 6-1-0 [0] : 44W 01/29(月)04(日)
0-0-0-0-0 / 4-3-0 [0] : 45W 02/05(月)11(日)
0-0-0-0-0 / 1-6-0 [0] : 46W 02/12(月)18(日)
0-0-0-0-0 / 0-2-4 [1] : 47W 02/19(月)25(日)
0-0-0-0-0 / 0-5-2 [0] : 48W 02/26(月)04(日)
0-0-0-0-0 / 3-4-0 [0] : 49W 03/05(月)11(日)


特徴的なのは、乃木坂「いつかできるから今日できる」と同じ、秋曲である「風に吹かれても」が堅調な順位推移を見せていること。

紅白を除く年末大型音楽祭で連続披露した曲なので、当然という見方もあるけど、一方で、レコード大賞受賞の「インフルエンサー」と同じ春曲で、大晦日以外のテレビ披露がなかった「不協和音」がより高い順位を維持しているのは見逃せない。

やはり、欅坂の楽曲人気は「連動性」が決め手になっている。

(表) iTunes Store トップソングにおける直近3週間の欅坂楽曲の日単位での順位推移

02/19(月)→20(火)→21(水)→22(木)→23(金)→24(土)→25(日)
108→127→148→135→155→127→109 : 18W 風に吹かれても
121→157→171→191→000→181→144 : 不協和音
145→167→188→000→178→184→143 : サイレントマジョリティー
166→185→000→000→000→000→000 : 避雷針

02/26(月)→27(火)→28(水)→01(木)→02(金)→03(土)→04(日)
089→116→104→107→125→112→087 : 19W 風に吹かれても
147→171→154→120→139→126→126 : 不協和音
122→168→161→113→146→135→106 : サイレントマジョリティー
000→000→000→000→000→000→176 : 避雷針

03/05(月)→06(火)→07(水)→08(木)→09(金)→10(土)→11(日)
083→089→060→081→054→064→057 : 20W 風に吹かれても
155→120→091→118→133→185→163 : 避雷針
136→142→109→118→089→085→089 : 不協和音
110→128→112→095→085→088→101 : サイレントマジョリティー
000→000→197→000→000→000→000 : 二人セゾン
000→000→002→002→002→003→003 : ガラスを割れ!


「風に吹かれても」が一定の順位をキープして、楽曲人気の基調を作る一方で、「不協和音」と「サイレントマジョリティー」が安定したレベルを保つ。

2月22日(木)と23日(金)、この二曲は、相次いで200位を割り込んだけど、「風に吹かれても」や、MV公開が始まった「ガラスを割れ!」との連動性が、順位を再び引き上げていく。

その中で、「避雷針」が再度ランクインしたり、「二人セゾン」が久しぶりに現れたりと、「賑やかな」状況が維持されており、乃木坂のような全曲圏外は、しばらく心配しなくて良さそうです。


TAKAHIRO氏が振り付ける激しいダンスを、平手友梨奈がセンターで踊る。

だからこそ、欅坂の楽曲には「連動性」があるという見方は妥当だと思います。

ただ、乃木坂の楽曲、とくに17th「インフルエンサー」と19th「いつかできるから今日できる」の間にも、少なくともトトップメンバーの「連動性」はあった。


というのも、どちらもWセンターで、17thは「堀、c西野、c白石、飛鳥」、19thは「堀、 c西野、c飛鳥、白石」で、トップ4はほとんど同じ。

しかも、「いつかできるから今日できる」の歌い出しは、西野の次に、もう一人のセンターである飛鳥ではなく、白石が担当していて、センター周りのイメージが良く似ている。

おそらく、乃木坂の楽曲連動性を高めるため、意図的に仕掛けたのだと思うけど、iTunesトップソングを見る限り、あまり効果は感じられない。


推測できる第一の理由は、Mステなどで披露した、「いつかできるから今日できる」の生歌があまりに酷くて、音楽的アピールに失敗したこと。

カラオケで歌ってもらえるよう、平易なメロディーを出だしに持ってきたのに、フロント4人が歌いこなせなかったことは、曲の宣伝という意味からも非常に厳しかった。

もし、今回の20th選抜で、久保史緒里をセンターに据え、桜井玲香と衛藤美彩で挟むトップ3であれば、歌唱面でのリベンジへ、運営の意欲を感じます。

しかし、舞台『モーツァルト!』で選抜活動にほとんど参加できない生田絵梨花と、白石麻衣、西野七瀬のトップ3を作って、何をするつもりなのか、正直さっぱり分からない。


さらに、「堀、 西野、飛鳥、白石」という組み合わせから、とくに「物語」が浮かんでこないのに、それを何度も仕掛けてくる発想には首を傾げざるを得ない。

17thと19thで同じトップ4を設定したにも関わらず、楽曲人気の連動性を実現できず、その結果、レコード大賞を獲得した曲が、3ヶ月持たずに200位圏外を喫したのだから、20thは違う組み合わせを試みるべきだと思うけど、乃木坂運営の見解はそうではないらしい。

欅坂46の6枚目「ガラスを割れ!」は、オリコンデイリーの6日目累計が83.3万枚で、乃木坂16枚目「サヨナラの意味」の初動82.8万枚を越えています。

もともと楽曲指標で欅坂に届かなかった乃木坂が、いよいよCDセールスでも追い越されそうになっている。

此の期に及んでも、年間売り上げ、観客動員、CM出演本数などを持ち出して、乃木坂の欅坂の対する優位を語る論調があり、運営ですら、それを信じている節があるけど、その姿は数年前の乃木坂に対するAKB48と瓜二つです。

しかも、乃木坂は、AKB48ほど決定的なヒット曲を持っていないので、非常に厳しい。


20th選抜は、こういった「危機感」を前提に選考すると期待していたけど、結局、その思いを共有していると感じたのは、生駒里奈だけだった。

自分たちは、今最高に上手くいってる、何も変える必要はない!、そういう「お花畑」の発想を持って、ファンではなく、スポンサーの方ばかり見ていたら、乃木坂人気は2年と持たないと思います。

生駒里奈が「卒業」センターを断った、20th選抜という明らかな改革のチャンスに、白石麻衣がセンターに入った意味を、「乃木坂のエース」として、まいやんはファンに納得できる形で、これからしっかり見せて欲しい。


(関連記事)

dNogi 〜 乃木坂20th選抜メンバーを19th個別握手会セールスから考える [11Mar18]

乃木坂20th選抜で3期へ握手会人気は適用されるか?欅坂6th「ガラスを割れ!」MV公開スタート [17Feb18]

忘れられた若手育成、乃木坂19枚目は舞台映画均衡型あさひなぐ選抜も、偏った年齢層と期別枠数 [04Sep17]

乃木坂19枚目10月11日発売は映画優先の「背水の陣」、「ひと夏の長さより」が示した未来の答え [29Aug17]

乃木坂「逃げ水」オリコン初動の分析、2期の躍進と失速が示す危うい未来、選抜「冷遇」の解消を [24Aug17]

18枚目はファンの気持ちを無視した運営の独りよがり選抜、2期の涙で曇る3期Wセンターは虚しい [10Jul17]


# 記事中の青字部分は、テレビ番組、公式サイト、書籍、歌の歌詞などに、掲載されたものを、そのまま抜粋引用したことを表しています


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« dNogi 〜 乃木坂20th選抜メン... | トップ | 乃木坂46歴代シングルの選抜... »
最新の画像もっと見る

芸能」カテゴリの最新記事