今年の大晦日に開催される第73回NHK紅白歌合戦、坂道からの出場は乃木坂と日向坂のみで、櫻坂は選出されませんでした。
これは坂道の出場枠数が昨年まで3年続いた3枠から、今年は2枠に削減されたことを意味しています。
考えられる原因の一つとして、坂道が2022年にリリースしたシングルやアルバムの楽曲指標が振るわず、グループの音楽的な人気が昨年より、さらに低下してしまったことが挙げられます。
とくに、近年そのランキングで長く上位に入ることがヒット曲の証となりつつあるサブスク・ストリーミングにおいて、坂道曲の不振は深刻なものがあります。
次のグラフは、Apple MusicデイリーTOP100における、2019年以降に出された坂道主要曲の順位成績です。
Ranking指数は、当ブログで使っている順位推移の良し悪しを表現する数値で、100位までのランキングで20位に入れば、20位から100位を獲得したとみなし81点、40位だと61点、80位なら21点、圏外なら0点を与え、それを毎日足していったものです。
2019年は3曲しかデータがありませんが、2020年は多くの曲が1千点近いRanking指数(Ri)を出す順位推移だったのが、2021年に入ると5百点に届かない曲が続出し、乃木坂27th「ごめんねFingers crossed」は、坂道のシングル表題曲として初めて、一度も100位圏内に入らない「完全圏外」を喫します。
さらに2022年に入ると、出す曲、出す曲、Ri0点の完全圏外が続き、乃木坂30th「好きというのはロックだぜ!」が最高71位、8日ランクインのRi119点で、かろうじて唯一、完全圏外を免れています。
紅白の出場不出場が楽曲の人気だけで決まるわけでないのは明らかですが、旬の人気が一番の魅力である筈のアイドルグループがオーディオ人気に直結するストリーミング指標で、ここまで厳しい数字を出してしまうと、選考で不利になるのは避けられないでしょう。
今年の紅白は韓流の女性アイドルグループが4組選ばれていますが、3年連続出場のNiziUは、2022年に出した「ASOBO」が最高32位、29日ランクインのRi1137点、「CLAP CLAP」は最高38位、35日ランクインのRi921点で、同時期の坂道曲よりずっと高い順位成績となっています。
12月30日(金)に決定される『64th輝く!日本レコード大賞』の候補曲、「優秀作品賞」に坂道曲は選ばれず、一方、NiziUの「CLAP CLAP」は選ばれていますが、Apple Musicランキングの順位成績と矛盾しない選考結果と言えます。
100位までのランキングであるApple MusicデイリーTOP100で、2022年の坂道曲は多くが完全圏外となり、却ってグループ間の差異が見えにくいので、次に、200位までを表示するApple Musicトップソングの順位成績を載せておきます。
2021年に前年からRanking指数が大きく下がり、2022年に入って、低落傾向が一層顕著になっているのは、デイリーTOP100と同じですが、乃木坂は29th「Actually…」がRi1021点、30th「好きというのはロックだぜ!」はRi1965点を獲得、日向坂は7th「僕なんか」がRi1053点だったのに対し、櫻坂は4th「五月雨よ」がRi169点、アルバムリード曲「摩擦係数」もRi0点で、3グループの中ではもっとも厳しい順位推移となっています。
紅白坂道1枠削減の対象に、櫻坂が選ばれてしまったことと、Apple Musicトップソングの2022年における順位成績は符合しますが、一方で、乃木坂と日向坂が全く安泰でないのは明白です。
とくに、日向坂は8th「月と星が踊るMidnight」が坂道シングル表題曲として初めての、トップソング完全圏外を喫する可能性が高まっていて、サブスク・ストリーミング指標の低迷は、間違いなく坂道全体の問題になっています。
紅白初出場のVaundy、Saucy Dog、LE SSERAFIM、IVEは、Apple Musicのランキングで、上位常連だったり、複数曲が常時ランクインしたりと、頻繁に名前を目にするアーティストで、NHKが選考に当たって、楽曲指標、とりわけストリーミング再生回数に関連する指標をかなり重視した印象を受けます。
坂道がこういった指標における現在の長期低落傾向を2023年も改善できなければ、来年の大晦日、紅白の枠数がさらに減少する可能性が非常に高いと思います。
Ranking指数については、以下のブログ記事により詳しい説明を載せていますので、興味のある方はご参照ください。
⬅︎ 坂道の夜明け ~ 記事の読み方と用語の説明 [05Sep22]
✿✿✿✿✿ 今日の注目データ ✿✿✿✿✿
【YouTube】
◉ MV再生回数 ~ 週(w)単位 : 乃木坂30th表題曲「好きというのはロックだぜ!」
⬅︎ ツイート
乃木坂46・30thSg
表題 選抜[c]賀喜遥香
好きというのはロックだぜ!
YouTube : full MV
公開15週目(w)終了@ 11/17木12:00
累計再生回数 611.0万回
15w :
平均速度 1.6万回/日↓0.3
初週比 0.05
Rank
乃木坂(15th-)主要17作
累16位↓1 速16位⬌0 比17位⬌0
坂道主要41作
累33位↓1 速33位⬌0 比38位↓3
乃木坂46・30th表題曲「好きというのはロックだぜ!」MVは11月17日(木)正午に公開15週目(w)終了。その時点の累計再生回数611.0万回は28th「君に叱られた」同時期を下回り、主要MV17作比較で前週の15位から16位へ後退。平均増加速度1.6万回は13週連続で29thの17位に次ぐ16位、初週比0.05は4週連続の17位
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◉ MV再生回数 ~ 週(w)単位 : 櫻坂1stアルバムリード曲「摩擦係数」
⬅︎ ツイート
櫻坂46・1stアルバム
リード曲 選抜[c]山﨑天&森田ひかる
摩擦係数
YouTube : full MV
公開18週目(w)終了@ 11/16水22:00
累計再生回数 451.8万回
18w
平均速度 1.1万回/日↑0.1
初週比 0.05
Ranking
櫻坂&欅坂主要MV14作
累13位⬌0 速12位↑1 比12位↑2
坂道主要MV40作
累38位⬌0 速37位↑1 比36位↑3
櫻坂46・1stアルバムリード曲「摩擦係数」MVが11月16日(水)午後10時に公開18週目(w)終了。その時点の累計再生回数451.8万回は櫻欅主要MV14作の同時期比較で15週連続の13位も、平均速度1.1万回/日は前週から0.1万回/日加速で、速度と初週比の順位が上昇。菅井友香卒業コンサートが追い風となった可能性
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✽ 櫻坂主要MV5作による週(w)単位再生回数の累計及び平均速度推移グラフ
✿✿✿✿✿ 週単位データ及び日単位の確定データに関する坂道グループ別及びNiziUの最新ページ ✿✿✿✿✿
乃木坂の海 ~ 乃木坂46楽曲の動画・配信指標 [17Nov22]
櫻坂の風 ~ 櫻坂46&欅坂46楽曲の動画・配信指標 [17Nov22]
日向坂の空 ~ 日向坂46楽曲の動画・配信指標 [17Nov22]
NiziU楽曲の動画・配信指標 [17Nov22]
✿✿✿✿✿ Billboard JAPAN Hot100 各項順位成績に関する坂道グループ別の最新ページ (Direct Link) ✿✿✿✿✿
坂道楽曲Data ~ Billboard JAPAN Hot100・11/16公開チャート @ 乃木坂46シングル表題曲 [16Nov22]
坂道楽曲Data ~ Billboard JAPAN Hot100・11/16公開チャート @ 櫻坂46&欅坂46表題リード曲 [16Nov22]
坂道楽曲Data ~ Billboard JAPAN Hot100・11/16公開チャート @ 日向坂46シングル表題曲 [16Nov22]
坂道楽曲Data ~ Billboard JAPAN Hot100・11/16公開チャート @ 坂道近年主要曲 [16Nov22]
# ビルボードHot100に関する上記4ページへのリンクは、「乃木坂の海」「櫻坂の風」「日向坂の空」「坂道の夜明け」の該当項目にも置かれていて、そこに主要データの抜粋も掲載されています
✿✿✿✿✿ 今朝の配信ランキング ✿✿✿✿✿
2022/11/16(水)付
順位 曲名 / アーティスト名 : 収録元 [配信開始日] 配信後経過日数
【Apple Music デイリーTOP100】
◉ 100位圏内坂道曲 : 該当なし
===== 参考 (TOP10) =====
001位 Subtitle/Official髭男dism
002位 KICK BACK/米津玄師
003位 Overdose/なとり
004位 新時代 (ウタ from ONE PIECE FILM RED)/Ado
005位 W / X / Y/Tani Yuuki
006位 ミックスナッツ/Official髭男dism
007位 私は最強/Ado
008位 もう一度/Tani Yuuki
009位 ANTIFRAGILE/LE SSERAFIM
010位 祝福/YOASOBI
# 紅白初出場発表の影響かLE SSERAFIM「ANTIFRAGILE」がTOP10復活
【Apple Music トップソング】
◉ 200位圏内坂道曲 : 確認できず
【iTunes Store トップソング】
◉ 200位圏内坂道曲 : 1曲確認
112位 その日まで/櫻坂46 [2022/11/08(火)] 9D
# 日向坂46「月と星が踊るMidnight」は配信29Dで200位圏内を初めて確認できず
✿✿✿✿✿ 坂道全体 ✿✿✿✿✿
【YouTube】
◉ MV再生回数 ~ 週(w)単位 : 2021年以降の坂道シングル表題曲
⬅︎ ツイート
2021年以降の坂道主要MV13作の再生回数。各グループ最新曲の累計推移を比較すると、乃木坂「好きというのはロックだぜ!」が最速、次いで日向坂「月と星が踊るMidnight」、さらに櫻坂「摩擦係数」。ただ公開8週目(w)平均速度は「月と星」が「好きロック」を上回り、今後、累計差が縮小していく可能性も
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【Billboard JAPAN Hot100】
◉ 項目ごとの順位成績 {11/16公開(11/21付)チャート} : 2021年以降の坂道シングル表題曲
⬅︎ ブログ記事(全項目に関する歴代比較)
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✽ 100位圏内入りした坂道曲
【オリコン ~ CDセールス】
◉ CD売上枚数及び順位成績 {11/14付チャート} : 2021年以降の坂道シングル
✽ 各グループの直近3シングル及び200位圏内入りシングル
【オリコン ~ デジタル】
◉ ダウンロード数 ~ 週単位(W) {配信3W累計} : ランキング設定以降の坂道主要曲
✽ 週間デジタルシングル(単曲)は各曲の単曲ダウンロード数によるランキング、週間デジタルアルバムは「Special Editon」などパッケージの一括ダウンロード数によるランキング
✿✿✿✿✿ 凡例 ✿✿✿✿✿
記事の構成、使われている記号や用語について、以下の記事で説明しています
⬅︎ 坂道の夜明け ~ 記事の読み方と用語の説明 [05Sep22]
アレチボルトのツイッター
https://twitter.com/sabakunonezumi