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ジャン・アレチボルトの冒険

ジャンルを問わず、思いついたことを、書いてみます。

乃木坂総論 ~ 6枚目シングル、楽曲の方向性

2013-04-23 19:05:59 | 芸能
先週土曜日、京都の全国握手会で乃木坂46の6枚目シングルでの選抜メンバーが発表された。

白石麻衣がセンターに入り、松村沙友理と橋本奈々未が両脇に配置された陣容で、「センター交代」「新体制」というニュースがネットを駆け巡った。

では、6枚目シングルはどのような曲になるのだろう。少し予想してみたい。

これまでの乃木坂は、生駒里奈のまるで「体で歌う」かのような、ダイナミックで切れのあるダンスを中心に配置。そして、この中性的な魅力をたたえた生駒の左に、生田絵梨花の力強い攻撃的で男性的なダンスが展開。生田の左翼とは対照的に、右翼では星野みなみが柔らかい「はんなり」とした女性的、もっと言えば少女的なダンスを披露。

歌声でも、透明感のある生駒の声に、高音で美しい生田の声とやや低音で魅力的な星野の声が絡んで、曲の中心イメージが形成されていた。

この生田、生駒、星野のトップ3こそ乃木坂の音楽的切り札で、とくに4枚目「制服のマネキン」、5枚目「君の名は希望」は、その構造体が上手く機能して、魅力的な楽曲に仕上がっている。また、5枚目TypeB収録のカップリング曲「シャキイズム」は、三人の関係性をドラマにも取り込んで、面白いプロモーションビデオとなっている。

今回、生田と生駒を二列目、星野を三列目に下げたことで、6枚目ではこの切り札は封印ということになる。

松村、白石、橋本の新トップ3を考える上で、一つヒントになるのは、3月16日(土)25時台に、フジテレビ「うまズキッ!」で披露された「君の名は希望」のスタジオライブである。

放送時間が深夜ということで、18歳以上のメンバーから10人ほどが選ばれて曲を披露したのだが、そのときのトップ3が、松村、白石、橋本だった。いわゆる「小木スリー」である(笑)。

このライブを見る限り、松村、白石、橋本には、ダンスや歌声に関して、生田、生駒、星野ほど強烈な対立性や構造性は感じられなかった。従って、これまでのように強力なトップ3が、全体を引っ張っていくという形にはならないように思われる。

5枚目TypeC収録の「でこぴん」は、新トップ3に高山一実と深川麻衣を加えた5人が歌う、ビジュアル重視の緩いテンポの曲である。

松村、白石、橋本の魅力の一つは、超絶な美人であるのに、冷たさがなく親しみやすいルックスにある。「でこぴん」では、5人がさまざまな衣装に着替えて登場し、ゆっくりした画面切り替えで、一人一人をじっくり見せ、この「美人可愛い系お姉さん」の魅力を引き出す手法でPVが作られている。

王道アイドル路線と言ってもよい手法であるが、新トップ3に限らず、乃木坂46はもはや話題にする意味がないほど、ルックスに関してはハイレベルなメンバーが揃っているので、制作側がこの路線に舵を切りたくなっても無理からぬことである。

ただ、このやり方は、5人の曲では上手く行っても、16人が参加する曲となると、工夫が必要になってくる。

例えば、2枚目「おいでシャンプー」や3枚目「走れ!Bicycle」のような集団フォーメーションを基本に、要所要所でダンスを抑えめにして、松村、白石、橋本を一人ずつ登場させ、「でこぴん」的な見せ場を作るという形になるのだろうか。

生田、生駒、星野という切り札を封印して、松村、白石、橋本の「美人可愛い系お姉さん」をトップ3に選択した以上、乃木坂の楽曲もダンサブルな路線から別路線へ変化が起こるのは間違いないだろう。しかし、一方で、今回アンダーから昇格した伊藤万理華と斉藤優里は、むしろダンスに定評のあるメンバーで、こういった選抜基準のバラバラな感じが、楽曲の方向性を予想することを難しくしている。

曲のコンセプトが先にあって、それに合わせてメンバーを選抜しているわけではないのは、うすうす感じ取れる。

結局、トータルプロデューサー秋元康氏の「高度な政治的判断に基づいて決定」された選抜陣容に、制作現場が連日頭を悩ませて6枚目をひねり出すといったあたりが、正解に近いのかもしれない。

まあ、予想するのは無理ということかもしれない(笑)。

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