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国政展望ー26ー ロシア革命と『資本論』

2017-11-08 23:56:43 | 国政展望

   昨日の「しんぶん赤旗」の「ロシア革命100年と社会主義」に関連して、本棚から不破哲三さんの《レーニンと『資本論』1》を引っ張り出し開いてみました。

その最初の方の頁、

   レーニンが『資本論』に出会ったの当時のことを姉のアンナがこう書いています、(『革命のペテルブルクへーー回想のレーニン』国民文庫)

「カール・マルクスの『資本論』第1巻を、かれはここで学びはじめた。       毎晩わたしがおしゃべりをしに降りていくと、弟は、マルクスの理論の基本点や、その理論が拓いてみせたあたらしい視野を、熱中して語った。新聞紙を敷いた部屋のかまどに坐りこんで、懸命に身ぶり手ぶりで説明していた弟の姿が、目の前のことのように浮かんでくる。若わかしい信念がかれのほうからふきつけてきて、それがきき手にも伝わるのだった。弟はその頃にはもう、自分のことばで人を説得し、魅了する力を備えていた。あたらしい途をもとめて何かを学んでいるときにも、かれは他の人びとととそれをわかちあい、同志を獲得せずにはいなかった。こうして同志たち、同じようにマルクス主義を学び、革命に共感する若い人たちを、弟はまもなくカザンに見出した

   今年はロシア革命100年と同時に『資本論』の第1巻刊行150年です。レーニンの18歳・1888年は刊後11年目になります。当時の帝政ロシアにおいて専制政治からの解放の途を求めていたひとりのロシア青年をとらえて革命の書としての『資本論』。彼は『資本論』をはじめマルクス、エンゲルの科学的社会主義理論を自らのものにして、理論と実践の闘争へと進んでいきました。

   不破哲三さんの7巻の《レーニンと『資本論』》はレーニンの生涯の理論と活動を俯瞰し、全体像を示してくれています。雑誌「経済」に連載が始まったのは1997年10月号からで、2001年4月号まで続きました。

  不破さんは「結びにかえて」に、

「この科学的社会主義の事業と理論が、21世紀にふさわしい新たな発展と飛躍をとげるためにも、これまでの150年の歴史を科学的に総括することが、避けて通るわけにはゆかない課題となっています。」

と述べ、「 “レーニン自身の歴史のなかでレーニンを読む” を合言葉に続けてきたこの研究が、新しい時代にむかうための歴史の総括の一部として」の意味を持つことを願っていると七巻全体を締めくくる言葉にしています。

  kaeru の本棚で「積ん読」ならぬ「並べ読」になったままの《レーニンと『資本論』》をはじめ、不破哲三関連著書は「歴史の総括」のためでもありkaeru 人生の総括でもあると思い至ったのです。


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