かちこのアメリカ奮闘記その後

アメリカの大学院での登録栄養士(RD)を取得、帰国して日本の病院でNST奮闘中

Ceci Cela (ケーキ屋さん)

2011年02月05日 | グルメ

今日は一週間がんばったご褒美にずっと行きたかったケーキ屋さんに行ってきました

Ceci Cela というフランス菓子のお店。

私はナポレオン(ラズベリー入り)とパリブレスト(プラリネクリーム)を注文。

ナポレオンはクリームはそれほど甘くなく、どっしりしているものの重すぎずにいい感じでした。

ただ、私はカスタードクリームは柔らかいのが好みなんですが、やや想像したよりも固かったのが

少し残念だったかな・・・・

でもカスタードが固めだったためか、普段ナポレオンを食べるときはフォークでケーキを切るのがとっても難しいんですが、

今日はきれいに切れて、落ち着いて食べることができました。

これは狙ってこうなってるのか、ただ単なる結果なのか・・・。興味深いとこです。

パリブレストはプラリネ好きとしては採点が自然と甘くなってしまうんですが、

とってもおいしかったです!

シュー生地はパリッとしていて、上のアーモンドは香ばしく、

中のプラリネクリームも甘さとナッツの香りも絶妙。

生クリームも少し入っているので

重すぎず、もう一つ食べられそう・・・。

お店はどこかなつかしい感じのする、木をふんだんに使った内装になっていて、

席はテーブル席が6つくらいしかないこぢんまりした感じ。

モダンな感じも好きだけど、ここはなんだかおばあちゃんの家に遊びに来たような

安心して長居したくなっちゃう雰囲気が漂っています

ひさびさにカフェラテとケーキでのんびりできました

 


フロアの見学(インターンシップ5日目)

2011年02月04日 | 病院でのインターンシップ

今日はインターンシップ5日目

指導員がスペシャル忙しかったので終日放置状態でした・・・

でも同じ部署の管理栄養士さんに病室を少しだけ案内してもらうことができました。

VIPフロアと小児のフロア

VIPのフロアは政治界とか経済界のオオモノのためのスペシャル使用。

エレベーターを降りるとそこはまさにホテル!

セキュリティのドアがあって、ちゃんと身元の確認されている人しか入れない。

もちろん素敵なホテルの廊下みたいになってて、素敵な絵とかがあっちこっちに額に入って飾られています。

ドアは高級ホテルのようなドアになってて、部屋には最新の医療機器が常備されてて、

ベッドは医療用だけど、家具やテレビ、DVD、パソコン、冷蔵庫などはホテルのスイートルームのような感じ。

大きな窓からのマンハッタンの眺めも素敵

家族が泊まれるようにソファーはすべてベットになるようなつくりのものです

スタッフはホテルの勤務経験がある人たち

食事は一般の患者さんと同様のものが提供されますが、素敵なお皿と、銀のスプーンやフォークに変わります

同じフロアにはレストラン風の食事もできるラウンジやテーブルも用意されていて

要人が入院中に会議とかもできるようになっているようです。

ピンキリってよく言うけど、これはピンの世界なのか・・・。と思いました。

 

小児のフロアはフロア全体がとてもカラフル

幼稚園のように、折り紙のようなもので作った飾りや、

プレイルーム、遊ぶ道具があちらこちらにあります

小児で癌の治療ってどんなにつらいものか、想像もつかないほどですが、

おもちゃがたくさんあって雰囲気がとても楽しい感じなのは

治療をする上でもとてもいい影響があるのではと思いました。

また、外来の患者さんは個人の病状に応じて病院で治療待ちをしている間はベットやイスを与えられ、

食事も提供されるとのこと。

アメリカは日本よりもずっと外来での治療が多いので

化学療法や放射線療法の人も外来の人がとても多い、というのも

この理由の一つかなと思います。

私は祖父の経験から、病院での待ち時間がどれだけ患者さんにとって苦痛かちょっとわかるので

こういった取組みはとても素晴らしいと思いました。

場所とか資金の関係からこういうことを実際にするのはとても難しいと思いますが・・・。

 

今日のランチはパンとサラダとスープにしてみました。

サラダは20種くらいの野菜やトッピングから好きに選べて重さで値段が決まります。

うっかり写真を撮り忘れてしまったので今日は写真ナシです。

スミマセン。

さすがに実習の第一週目の最終日ということで今日はへとへと。

毎日6時起きも久々のことで堪えたのかもしれません。

全然仕事という仕事してないんですけどね・・・。

毎日緊張しっぱなしが一番堪えてるかな・・・

週末リフレッシュして来週もがんばるぞー!


栄養士の採用面接(インターンシップ4日目)

2011年02月03日 | 病院でのインターンシップ

今日はインターンシップ4日目

朝から今年の栄養部の予算会議。

その後、今あいている栄養士のポジションの求人に対する採用面接

幸いにも勉強になるからという理由で同席させてもらえました。

びっくりしたのは面接しに来た人のプレゼンテーション能力の高さ

話すときに全身から醸し出される情熱とやる気

そして質問に対する受け答えのレベルの高さ

臨床に対する知識はもちろん、医師に対するプレゼンの経験や、

チームの一員としての能力の高さをすごくアピールしていました。

緊張している感じはあるものの、とても魅力的に自分をプレゼンしていたのが本当に印象に残りました。

しかし、アメリカ人はアピール上手

私の上司二人はこれに対して巧みな質問で

この人がただのプレゼン上手なのか、本当に言っているだけの能力を持っているのか、

自分にうぬぼれているだけではないのか、ということに焦点をしぼって質問をしていました。

受け答えは文句のつけどころがないくらい素晴らしかったからです。

なので後半の質問は以下のようなところにフォーカスしていました。

・大学院時代の研究テーマについてと、今研究テーマを選べるとしたらどんな研究をしたいか。

・前の職場を辞めたのはなぜか。そしてその原因となったことについて、どのような改善の努力をしたか。

(自分だけでなく自分の周りも巻き込んで)

・前の病院にいたときに自主的に取り組んだ業務改善とその内容について

・この病院に採用されたとして、自分はやる気や熱意以外に何を持ってこれるか。

 

面接は30分にもおよび、とても充実したものになりました。

アメリカ人の面接に立ち会うのは初めてだったのでとても参考になりました。

そして、試験官がどこを見ているのかも。

日本人にはアメリカ人のプレゼンに学ぶべきものがたくさんある気がしました。

私が実習している間にもう数人面接来ないかな~?

上司も、一人見ただけじゃよくわからないから数人立ち会った方が勉強になるよ。と言ってくれたので

うまく時間の合うときに面接があるといいなと思っています

 

さて、今日のランチですが、今日は中国正月ということで「焼きそば」が

食堂の目玉メニューだったのでそれにしてみました。

メニュー名は「Mongorian grill」 なんでモンゴルなのかわからないけど・・・。

びっくりしたのはプレゼンテーション

なんと注文を受けてからお客さんの目の前でフライパンを振って作ってくれるんです!

しかも具は10種類以上の中から好きなものを選んで自分の好みに仕上げてくれる!

 

麺は3種(ラーメン・うどん・そば)

タンパク具材(牛肉・鶏肉・エビ・豆腐)

野菜(ブロッコリー・白菜・にんじん・さやいんげん・ナス・ヤングコーン・くわい・たまねぎ・フクロタケ)

ソース(海鮮ソース・オイスターソース)

私はラーメン(焼きそば麺)とエビ、野菜全種類に海鮮ソースで注文。

目の前でフライパンを振っている様子を見てると本当においしそう

昼ごはん時の2時間ほど、長い行列ができていました

味の質の高さだけでなく、目で楽しませるということが

病院の中でもできるんだな、と目からうろこ状態です。

もちろん一般の人も利用できる病院内の食堂だからできることだと思いますが、

もはや病院が経営するレストランといった感じです

栄養部のポリシーに「常に利益をあげる部署であり続ける」というのがあったんですが、

臨床に取り組む反面、患者でも家族でもない人が

「今日あの病院の食堂にランチ行っちゃう?」と

近所の人が思うほどの味とプレゼンテーション、ホスピタリティを持っていると思います。

食堂にそれだけの場所と予算がさける病院はそれほどないと思いますが、

利益をあげればそれだけ病院内での発言力もでてくるし、

採用できる人数や設備の拡充、メニューの改良やいいシェフの招致もできるわけです。

きっと長年コツコツ築いてきた努力の結果が今の病院の栄養部をつくっているんだなと

思いました。

さて、明日のランチは何かな~?

おっと、明日の研修は何かな~?

明日は上司が私と話す時間を一時間とってくれることになったので

できるだけたくさん質問して、今後の研修について私の期待することを伝えたいと思っています。

(おとなしくしているとそのままほっとかれそうなので・・・)

ではでは~

 

 


ミキサー食(インターンシップ3日目)

2011年02月02日 | 病院でのインターンシップ

今日はインターンシップ第3日目。

私の上司はとっても多忙なので今日は3つの会議に同席させてもらった以外はずっとマニュアルを読んでました。

会議① 病院内安全衛生委員会

病室からさげられてきたトレーに注射針や先の鋭い刃物、処置に使用したらしきものなどが混入することがあるということで、

どう改善していくかが、うちの部署からのトピックでした。

医者や看護婦には処置の後の片づけの徹底、配膳係の人たちにトレーを下げる際の異物チェックを徹底してもらうことで

やや数は減ってきているようです。

 

会議② 監査の結果に対する改善会議

うちの病院では栄養部が病院食だけでなく、医師や一般の人も使えるカフェテリア、スターバックス

その他のカフェ、売店などを管轄しているので毎日大金が動いているんです。

しかも病院なので24時間お金が動く!

というわけでお金の取り扱いやその他の日常業務についての改善が話し合われました。

現金の扱いをなるべく減らそうという取組みの中にはカフェテリアなどのデビットカード化の検討も含まれています。

 

会議③ ミキサー食 試食会

これが今日の私のメインイベントになりました!

前にも書きましたが、うちの病院のシェフはレストランで腕をふるっていた本格派。

料理コンテストで去年優勝したその腕は私のランチの満足度で信じていただけるかと・・・。

アメリカのミキサー食の多くはもとの食材がなんだったのか判別しがたいピューレを固めたものの冷凍されているものを

解凍して提供することが多いと聞いていたんですが、

この病院は注文が入ってから作るらしいんです。

その新メニューをシェフがつくったというので

その試食会をシェフと栄養士たち8人ほどで行いました。

メニューは

・卵のムース、トマトソース掛け(朝食向け)

・フレンチトースト風ムース(朝食向け)

・卵のムース、オランデーズソース掛け(朝食向け)

・白身魚ソテーのピューレ・ホウレンソウのムース、パプリカ風味のオリーブオイル

・ポークリブのピューレ・ミートソースのピューレ・マッシュポテト

・チキンソテーのピューレ・さいつまいものムース

・リコッタチーズとホウレンソウのラザニア・トマトソース掛け(もちろんパスタはゆでてからミキサーしてあります)

 

などなど、とってもアメリカンな感じでした。

一皿一皿すべて一度ピューレにしてあるにもかかわらず、配色に気を配っているためか

とても食欲をそそられます。

どうやらシェフはフレンチのパテを参考にしたらしく、見た目だけならフレンチのメインディッシュのよう。

完全に脱帽です・・

味はとってもあっさりした味付けですが、わざとらしい感じもなく

素材の味がとても映えていて、全く病院食という感じはありません。

それもそのはず、シェフが当初この病院に入った時はミキサー食やソフト食は水を足してミキサーに

かけていたらしいんです。

でもシェフが来てからはちゃんとしたブイヨンでミキサーにかけているから

味わい深いだけでなく、料理の味を引き立てるんです。

私このピューレ食なら当分楽しめるわ~と思いました。本気で。

まだまだ病院3日目だったので写真とっていいか聞けなくて写真取れなかったんですが、

シェフと仲良くなれたら、そして写真を手に入れることができたらブログにアップしますね。

これらのメニューは今後もう少し改良して、他のスタッフにも作り方を教えて

本格的にメニューに追加される見込みです。

スタッフ一同楽しみ

 

ところで今日の私のランチは

ナスとズッキーニのトルテーィーヤ・リコッタチーズ添え

本当はこのトルティーヤで野菜とチーズをくるんで食べるんですが、

中身の量がとっても多かったのと、こういう食べ方に慣れていない私は

邪道にもナイフとフォークで切ってからトルティーヤと野菜を絡めながら食べてしまいました。

なんのハーブだかわからないんだけど、ほんのりハーブが香っていて、

さらにトップに少しだけトマトソースがかかっていて絶品!

ナスやズッキーニは油で炒めてあったのでカロリーが気になるところですが、

これも実習の一環、と自分に言い聞かせながら全部食べちゃいました

(調理の実習に入った時に、できる限り病院のメニューを食べといたほうが

調理に参加しやすいだろうし、シェフにも好感だろうし・・・)

いやいや、ただの食いしん坊です・すみません。

というわけで明日のランチも楽しみ楽しみ・・・

おっと、間違えた!明日の実習も楽しみです・・・

 


アメリカと日本の栄養摂取基準改定(インターンシップ2日目)

2011年02月01日 | RD(アメリカの管理栄養士)

今日はインターンシップ2日目。

今日のランチは

白身魚(barramundi)のレモン風味ハーブソテー・インゲン豆のバターソテー・

マッシュポテトのグレービーソース掛け

でした

Barramundiという魚は大型の白身魚で、オーストラリア周辺や東南アジアでよく捕れる魚のようで、

アメリカでは近年養殖に成功したらしく「今料理界で熱い!食材」らしいんです。

病院では明日VIPな方々の来客があるらしく、

そこの食事としてこの魚を提供するけど、

まだ一般の人にはあまり知られていないので、

わかりやすい特徴をタグにしてメインをサーブするテーブルに表示をつくっておいておきたい、

ということで、ちょっと手があいたときに特徴について調べてみました。

健康に良いといわれているオメガ3脂肪酸がとても多く含まれている上、

味はリッチなバター風味。身は柔らかくほんのり甘い。

さらに養殖の際に環境に害を与えることが全くない、

ということで今まさに注目の魚。

食べてみたらてとてもやわらかい白身魚といった感じでした。

味付けはあっさりハーブの香りの塩ベース・付け合せのマッシュポテトが一緒に食べるととってもおいしかったです。

 

ところで、昨日、アメリカでは5年ぶりに栄養摂取基準が発行されました

名前が2010年版となっているので、

2010年中に出したかったけど、押してしまって2011年になってしまったという感じかな?

何十ページにもわたる大作なので、仕事の合間と家に帰ってからぼちぼち読んでいるんですが、

今回のアメリカの栄養摂取基準はこれまでのものと違って、

健康な人のみを対象にしたものではなく、

肥満や生活習慣病の人、生活習慣病予備軍の人たちへ向けても発信しています。

前書きによると、今アメリカの人口の2/3以上が肥満(obese)または太りすぎ(overweight)に分類されるほど

体重が多すぎるらしく、

この人たちを国の栄養摂取基準に織り込まなくてどうする!?といったことらしい。

というわけで、多くのページをカロリーの過剰摂取と運動不足について述べています。

ところで、先ほど家に帰ってから、日本の栄養摂取基準についても調べてみたんですが、

日本の栄養摂取基準も2010年に改訂になってますね。

しかも、まだ序文しか読んでないんですが、こちらも成人病予備軍を考慮に入れたり、

カロリーや栄養の過剰摂取について触れたり、栄養バランスの考え方の記述についても、

「これ同じ文章を訳したんじゃ???」というほど似通っている箇所がありました。

日本の塩分の摂取目標も今回でぐっと減って、アメリカの基準に近づいたし・・・。

どうなってるんだ?

まあ同じ人間の栄養についてなので、似てくる部分があるのは否めないが、

お互い意識しあってつくってるのかな?それとも検討会のメンバーが一部かぶってるのかな???

不思議不思議。

もうちょっと読み進めてみておもしろい内容があったらアップしていきますね