かちこのアメリカ奮闘記その後

アメリカの大学院での登録栄養士(RD)を取得、帰国して日本の病院でNST奮闘中

日本の病院で働き始めました!

2012年08月26日 | 日本の病院での奮闘記

あっという間に8月も終わりに近づきました

あんなにブログのアップデートをがんばろうと思ってたのになかなか進まず・・・

遅ればせながらみなさんにご報告があります。

無事、東京の急性期病院に管理栄養士として就職することができました!

8月から勤務しはじめ、はやもうすぐ1か月たとうとしています。

この病院は給食は直営ですが、、NST(Nutrition Support Team)に力を入れている病院のため、

私は臨床の栄養士として採用され、給食業務はやらないことになっています。

病棟での仕事がある程度できるようになったらゆくゆくは給食業務もわかるようになりたいと思っていますが、

当面は病棟の入院患者さんの栄養管理を主な仕事としていく予定です。

アメリカでは栄養士は経腸栄養(EN)や経口摂取(口から食べる食事や栄養剤など)による栄養管理は

栄養士が行っていました。特に胃瘻を通して胃などに直接食べ物を供給する経腸栄養は医師よりも

栄養士の方が詳しいので、

医師は栄養士の提案するプランをそのまま受けるといったことが多かったように思います。

栄養補給というと、経口、経腸の他に軽静脈(点滴)があります。

私のインターンをしていた病院は点滴の管理は栄養士ではなく、専門の看護師がやっていました。

 

ですが、、、今私の勤務している病院は栄養士が静脈栄養(点滴)の管理が最適かどうかもチェックし、

もしもっと良いプランがあればそれを医師に提案するといったことが日常的に行われています。

急性期の病院だと特に、入院したすぐあとや、手術の直後は点滴で栄養を補給し、

その後経口に移行しながら点滴を減らしていくといったことが行われ、

口から食べられなさそうな患者さんには胃瘻などを増設して経腸栄養を行うことがあります

そういった移行期に点滴と経口、また点滴と経腸、また時には点滴、経口、経腸を併用することがあります。

一人の人間に2つ3つの方法で栄養を投与するとき、それがその人に最適な栄養量なのか判断することは

医師にとってもなかなか手間のかかる作業です。

また医師は治療の方向性や薬の処方まで考えなければならず、

これまでの体重の増減や、これから考えられる治療による食欲の増減、

歯の具合や嚥下(飲み込み)能力、意識レベルから

患者さんがどのようにどれくらい栄養補給をしたらいいかということまでは考えが及ばない場合もあるようです。

そのため、私の勤務している病院では点滴で栄養補給をしている患者さん、

経腸栄養をしている患者さん、

栄養的な視点で問題のある患者さんは

栄養士が徹底的にマークし

治療の方針、血液検査のデータ、体重の変化、点滴や経腸のオーダー、

副作用のある薬の処方などを日々確認しながら、

必要に応じて医師にアドバイスを行っています

点滴の処方まで栄養士が目を光らせる病院は日本でもほとんどないのでは?

アメリカでも点滴管理を栄養士が行っているところはそれほど多くはありません。

私の実習先の病院でも点滴は栄養士の分野外だったためにあまり深く勉強しませんでした。

なので今モーレツ勉強中

でも、患者さんの栄養という目で見たとき、栄養のルートがどうであっても

入ってくるものは全部栄養士が把握するというのは

単純に当たり前のことなんですね。

難しいけど面白くて、学んだことをこのブログに細々とアップしていきたいと思います

ではでは、今週もがんばっていきましょ~