今日はインターンシップ4週間目の最後の日(金曜日)でした
(この書き込み、途中で止まってて後からアップロードしたので前後関係がひっくり帰ってるですが大目にみてください・・・)
毎日たくさんの経験をさせてもらって学ぶことの多い日々ですが、
ここ数日は患者さんの食事のトレーラインに入って患者さんのトレーを確認したり
調理場の一角にあるコールセンターの電話を受ける体験をしたりしていました
前にも書きましたが、うちの病院は数年前から
・患者さんの好きな食事が患者さんの好きな時間に運ばれてくる
・食べる直前に患者さんが注文し、注文が入ってから一人前ずつつくる
という形式で食事を提供しています。
いろんな論文を読むと、この形式は患者さんの病院に対する満足度に大きく貢献するらしく、
病院の質の向上のために近年アメリカで注目を浴びている食事形式です。
ある文献によるとアメリカにある食事を提供している病院の約40%が現在すでにこの方式を取り入れているか、
または2年以内の導入を検討しているんだそうです。
日本はこの形式にしている病院ってあるのかな・・・。
ところでこの形式をあんまり知らない人は、いったいどうやってそんなシステムが成り立っているのか気になりますよね?
あくまでうちの病院を例に挙げると、、以下のような仕組みになっています。
患者さんは自分の病状に会ったメニューを持っていて、自分の頼みたい時間に部屋についている電話から注文。
コールセンターは患者さんから電話を受けて、患者さんのID をパソコンに入力することで、
選択可能なメニューのみを表示し、その中から患者さんの注文を聞いていく。
注文を受け取り終わったらそこからパソコンのワンクリックで厨房の数か所で注文がプリントアウトされ、
それを見て、注文完了から数秒後にはコックさんたちが料理を始める。
そしてトレーラインに注文した料理や飲み物が集まり、注文品目をすべて乗っけたら
最終チェックを経て患者さんの元に運ばれる。
といった流れになっています。
患者さんが部屋から電話で注文をしてから料理を受け取るまで30分~一時間くらい。
ピザとかラーメンの出前感覚でしょうか
なので患者さんには、食べたい時間の一時間くらい前に注文してくださいとお願いしています。
温かい皿は保温機能のあるカバーがついていて一時間は70℃を保つと言われています。
ただ、アツアツは難しいみたい。実際は。
でも作り置きをあまりしないのと一人づつ作るので大量調理にありがちな煮崩れとかがほとんどありません。
コックさんたちもみんなレストラン経験者ばかり
こんなに食べ物の質に気を使えるなんて、本当にすごいと思います
ただ、これを成し遂げるにはたくさんの苦労と工夫がありました。
このシステムやこの病院の食事の質の高さは最近ではABCニュースやタイム紙などに取り上げられ、
私の働いている病院は研究、がん治療、食事の質とホスピタティのすばらしい病院としてかなり知られるところのようです。
マスコミに取り上げられたり患者の満足度が数字として明らかに上がることで私の部署は予算や人件費を獲得していっているようです。
実績をつくりながら将来のさらなる発展の種をまいていく、これはどの分野でも大切なこと。
私も見習いたいです