かちこのアメリカ奮闘記その後

アメリカの大学院での登録栄養士(RD)を取得、帰国して日本の病院でNST奮闘中

アメリカと日本の栄養摂取基準改定(インターンシップ2日目)

2011年02月01日 | RD(アメリカの管理栄養士)

今日はインターンシップ2日目。

今日のランチは

白身魚(barramundi)のレモン風味ハーブソテー・インゲン豆のバターソテー・

マッシュポテトのグレービーソース掛け

でした

Barramundiという魚は大型の白身魚で、オーストラリア周辺や東南アジアでよく捕れる魚のようで、

アメリカでは近年養殖に成功したらしく「今料理界で熱い!食材」らしいんです。

病院では明日VIPな方々の来客があるらしく、

そこの食事としてこの魚を提供するけど、

まだ一般の人にはあまり知られていないので、

わかりやすい特徴をタグにしてメインをサーブするテーブルに表示をつくっておいておきたい、

ということで、ちょっと手があいたときに特徴について調べてみました。

健康に良いといわれているオメガ3脂肪酸がとても多く含まれている上、

味はリッチなバター風味。身は柔らかくほんのり甘い。

さらに養殖の際に環境に害を与えることが全くない、

ということで今まさに注目の魚。

食べてみたらてとてもやわらかい白身魚といった感じでした。

味付けはあっさりハーブの香りの塩ベース・付け合せのマッシュポテトが一緒に食べるととってもおいしかったです。

 

ところで、昨日、アメリカでは5年ぶりに栄養摂取基準が発行されました

名前が2010年版となっているので、

2010年中に出したかったけど、押してしまって2011年になってしまったという感じかな?

何十ページにもわたる大作なので、仕事の合間と家に帰ってからぼちぼち読んでいるんですが、

今回のアメリカの栄養摂取基準はこれまでのものと違って、

健康な人のみを対象にしたものではなく、

肥満や生活習慣病の人、生活習慣病予備軍の人たちへ向けても発信しています。

前書きによると、今アメリカの人口の2/3以上が肥満(obese)または太りすぎ(overweight)に分類されるほど

体重が多すぎるらしく、

この人たちを国の栄養摂取基準に織り込まなくてどうする!?といったことらしい。

というわけで、多くのページをカロリーの過剰摂取と運動不足について述べています。

ところで、先ほど家に帰ってから、日本の栄養摂取基準についても調べてみたんですが、

日本の栄養摂取基準も2010年に改訂になってますね。

しかも、まだ序文しか読んでないんですが、こちらも成人病予備軍を考慮に入れたり、

カロリーや栄養の過剰摂取について触れたり、栄養バランスの考え方の記述についても、

「これ同じ文章を訳したんじゃ???」というほど似通っている箇所がありました。

日本の塩分の摂取目標も今回でぐっと減って、アメリカの基準に近づいたし・・・。

どうなってるんだ?

まあ同じ人間の栄養についてなので、似てくる部分があるのは否めないが、

お互い意識しあってつくってるのかな?それとも検討会のメンバーが一部かぶってるのかな???

不思議不思議。

もうちょっと読み進めてみておもしろい内容があったらアップしていきますね


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3 コメント

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ガイドラインと摂取基準 (よした)
2011-02-02 13:04:44
公衆衛生の私にもわかる話かな?
別の知人から、アメリカの「食事ガイドライン」も改訂されました、と言うので、さっと走り読みしました。いくつかの、「食事楽しんで、でも食べ過ぎないで」とか「水を飲もう、甘い飲料はやめて」みたいなフレーズが並び、研究では最先端のイメージだったのに、非常にシンプルな対策がうまく行かない国なのかなあ!(最先端の知識技術を持つ国である一方で、公衆衛生的にはあまり良くない国?)と言う感じがしました。
食事摂取基準は、日本は、アメリカやカナダに倣って、栄養所要量から、2005年に変わったというので、やはり狙いが同じであることから、似ているのは必至なのだろうかと思います。
実は、私、アメリカの食事摂取基準、一度も読んだことがありません(日本のは2010年のを持ってます。読めてませんが)。どんな感じなのかな?ブログ楽しみにしてます。
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ガイドラインと摂取基準 (かちこ)
2011-02-03 11:07:21
アメリカのガイドラインへのリンクです。
リンク先にチャプター1~6までと
付録のページが載っているので
順番にみてみてください。
もちろん私も気になるところは載せていきますね。
簡単な英語で書かれているので読みやすいですよ。

http://www.cnpp.usda.gov/DGAs2010-PolicyDocument.htm

それから、アメリカは日本と違って、
基本の食文化が一般的に
あんまり健康的ではない上に
油や動物タンパクの摂取が
日本とくらべものにならないくらい多い。

だから教育に力を入れて健康を意識して食べ物を食べてほしいんだけど、
教育のレベルも貧富の差も激しすぎて
なかなか栄養改善が思うように進んでいないのが現状です。

ピザとか、ハンバーガーとか、パスタとかが
アメリカ人のほっとする味らしい。

ちなみに今日の昼食で私の目の前に座った
推定70代の白髪の男性。
昼ごはんはフライドポテトのみ・のようでした。
日本じゃありえないよね。
でもきっとこの男性にとっては一番安心できる味、
日本でいうとこの肉じゃがみたいなものなのかな?
と思いました。

そう、食べ物は文化の側面が大きいので人煤地縄ではいかないんです。

ちなみにアメリカ人は摂取カロリーの約20%を
飲み物(コーラやペプシなどのソーダ類、ココアやジュースなど)
から摂っているというデータがあります。
これも日本だと基本、のどが乾いたら緑茶や
麦茶を飲む、習慣がないアメリカならではなのかな?
だって、カロリーのない飲み物、
ほんとに水くらいしかないんだもん。
(アメリカで売られている緑茶は
砂糖やはちみつが入って甘くしてあります。)
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誤字 (かちこ)
2011-02-03 11:12:43
先ほどのコメントの中の人煤地縄、誤字です。一筋縄と書きたかったの・・・。
ごめんなさい。
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