神が宿るところ

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酒瓶神社

2011-08-05 22:12:51 | 神社
酒瓶神社(さかべじんじゃ)。
場所:静岡市清水区小島町1273。国道52号線を北上し、「小島南」交差点を左折(西へ)、道なりに北西に約250m。突き当たりの左側。駐車場なし。
社伝によれば、創建は景行天皇の13年(83年)。社殿は元々、現鎮座地の北西にある高根山(標高504m)山頂にあったという。主祭神として大酒解神(大山祇神)・小酒解神(木花咲耶姫)を祀る。
当神社は式外社であるが、駿河国五宮であるという。因みに、一宮「富士本宮浅間大社」、二宮「豊積神社」、三宮「御穂神社」、四宮「伊河麻神社」で、ここまでは式内社である。そもそも五宮まである(決まっている)国は少なく、大抵は一宮のみ、あっても二宮、三宮くらいまでである。だいたい、「一宮」というのが公式の制度なのかどうか、明らかではない(個人的には、公式の制度ではないと思っている。)。一宮はほぼ式内社で、名神大(社)であることが多いが例外もあり、二宮以下がある場合には必ずしも式内社ばかりではない。また、神階の上下にも関係がない。したがって、当神社が駿河国五宮であってもよいのだが、一宮~五宮の選択の根拠が不明なのと、国府所在地の安倍郡の神社が選ばれていないのも不思議。この一宮~五宮の出典は「惣国風土記」だが、これは偽書とされているので、信憑性も?であるが、一宮~五宮の根拠も特に示されていない。
さて、なぜ「酒瓶神社」が(他の式内社を差し置いてまで)駿河国五宮だったのだろうか。連想されるのは、酒造業者の守り神、山城国の式内社(名神大)「松尾大社」である。その祭神は大山咋神で、大山祇神とは異なるが、「松尾大社」を祀ったのは秦氏であるといわれている。駿河国でも秦氏は勢力を張っていたと思われ、あるいは、当神社も酒つながりで秦氏に関連があって崇敬されたのかもしれない(かなり根拠薄弱?)。因みに、同じ山城国の式内社(名神大)「梅宮大社」は橘氏の氏神で、酒解神(大山祇神)・酒解子神(木花咲耶姫)などを祀っている。さて、その関係や如何に。


写真1:「酒瓶神社」境内入口の鳥居と社号標。社殿は鳥居を潜って左へ進む。


写真2:社殿前の鳥居


写真3:社殿。拝殿と本殿の間に門がある。
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