神が宿るところ

古社寺、磐座、不思議・パワースポット、古代史など極私的な興味の対象を見に行く

宗像神社(静岡市清水区興津中町)

2011-08-02 22:32:25 | 神社
宗像神社(むなかたじんじゃ)。
場所:静岡市清水区興津中町554。国道1号線の「興津中町」交差点の南西、約150mのところに参道入口がある。駐車場あり。
古代東海道「息津」駅家の遺称地「興津」に、その「おきつ」という名の由来となったとされる神社がある。それが、「宗像神社」で、第13代成務天皇2年(132年)に筑前国の式内社(名神大)「宗像大社」(現・福岡県宗像市)から勧請されたという。一説によれば、宗像の神は、「八木」に乗ってやってきた。興津川の少し上流に「八木間」という集落があるが、最初はそこに流れ着いたので、その地名がついたとされる。「八木」とは何かは不明だが、米のことかもかもしれないという。
「宗像大社」は、沖ノ島の沖津宮に田心姫神(タキリビメ)、筑前大島の中津宮に湍津姫神(タギツヒメ)、宗像市田島の辺津宮に市杵島姫神(イチキシマヒメ)を祀り、その3社の総称をいう。海上交通の神として信仰され、興津でも海上安全・漁民の守り神として勧請されたものと思われる。この宗像3女神のうち、田心姫神を沖津姫神とも呼び、その名の「おきつ」を採って地名としたとされる。なお、宗像3女神は、神仏混淆により水の神である弁才天と習合した。興津「宗像神社」でも、通称は「弁天様」であり、神社の森を「女体の森」といっている。境内にはいまでも立派なクスノキなどがあるが、かつては立派なクロマツがあり、海上の漁民からの目印になっていたという。
「宗像神社」は一般に海上交通の神だが、当神社の付近に古代から(流石に社伝の創建年代は古すぎるとしても)鎮座していたとすれば、「息津」駅家の守り神として勧請されたのかもしれない。


写真1:「宗像神社」参道入口。社号標に「女体の森 宗像神社」とある。


写真2:境内入口の鳥居。傍らのクスノキの枝が竜のように伸びている。


写真3:社殿
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2 コメント

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Unknown (otonohaku )
2012-07-15 23:29:08
数年前ネットを検索していると近くに宗像神社が在る事が分かり、その頃から通いつめています。
以前より蒲原の浜に釣りに行っていた私達家族はより近しい気持ちでいました。
興津が身近に有りすぎて、興津の名前は一般的と気にもしていませんでした。
私が興津の名前を知覚したのはもう25年も昔に遡ります。
でも、ネットで検索を始めてからは宗像神社には往来する度に立ち寄りご参拝させてもらっています。
車の購入時、正月の初詣に始まり近くを訪れたときは欠かさずご参拝です。
もう随分日が経ちますが先日参拝した時には社務所の改築を行っていました。
敷地や周りから察すると全体的には神宮形式の出で立ちを醸し出していて往時の隆盛が伺えます。
敷地内は結構広い自然が広がり回りの環境からも影響されず静かな出で立ちが気に入っています。
一度海から見る女体の森を伺ってみたいものです。
もう何度も森を歩きました、昔の事を想像しながら・・・
興津弥五右衛門が居た頃はどんな森だったのでしょうかね? 沖津の出自を見ていて今川藩では残念でした。
今年は宗像大社へ脚を運びたく思っています。沖の島までは行けるかどうか分かりませんが生きている間には何とか叶えたく思います。
そう思うといっそう熊本迄も行ってみたいし、だけど道のりは遠いですね。
境内のベンチに腰掛けて考えようと思います。きっと良い考えが授かる様に思えます。
宗像神社(興津) (junko-f2)
2012-07-16 21:40:10
otonohaku様、ありがとうございました。
興津の宗像神社は、とても雰囲気の良い神社ですね。社殿も良く保存されており、地元の方々に大事にされていることがよくわかります。

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