
上左半分は Eurodisc 盤とその歌手たち。 下左半分は EMI 盤とその歌手たち。
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2006年7月19日投稿分__
チェコの作曲家スメタナ Bedrich Smetana の喜劇オペラで、「売られた花嫁 Prodana nevesta / Die verkaufte Braut / The Bartered Bride」は、ポルカ/フリアント/スコチナーといった民族舞踊のリズムをもった曲が豊かで楽しめます。 筋は、ボヘミア地方の農村で 恋人たちに結婚仲介人がからんでの騒動物語です。
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手持ち音源から 全曲盤は、ベリー (結婚仲介人ケツァル)、ツェドニク (農場主の息子ヴェンツェル)、ストラタス (農家の娘マリー)、コロ (農場主の息子ハンス) とクロンプホルツ指揮ミュンヘン放管の出来がいいです (75年 Eurodisc 冒頭写真左上)。 ハイライト版が、ヴンダーリッヒ (ハンス)、ローレンガー (マリー)、フリック (ケツァル) とケンペ指揮バンベルク響も楽しい (62年 EMI 左下)。
他 ルチア・ポップは「スラヴ・オペラ・アリア集 Slavonic Opera Arias 」から「そんな事を」「なんて悲しい」(87年 EMI 中央上) を、アンネリーゼ・ローテンベルガーは「お祭りオペラの夕べ Festlicher Opernabend 」から「とうとう独りぼっち Endlich allein 」(60年代 EMI 中央下) を、エリザベート・シュヴァルツコップは「ロマンティック・オペラ・アリア集 Romantische Opernarien 」から「とうとう独りぼっち」(56年 EMI 右下) を歌い、カラヤン ベルリン・フィルは「舞踏曲集 Taenze 」から「ポルカ/フリアント/喜劇団の踊り Polka / Furiant / Tanz der Komoedianten 」を演奏しています (71年 DG 右上)。
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チェコ出身のポップの盤以外は全てドイツ語で歌われています。 ドイツでも人気があるため ドイツ人歌手が歌うことが多いからでしょう。 難をいうと ケツァルの歌の繰り返しが少し多いのと、管弦楽にも少しくどいところがあります。
また “問題” と思われるのは、マリーが恋人ハンスが仲介人の出すカネで結婚を諦めると聞いて 売られたと思い、「ユダヤ人め」となじる箇所や、ヴェンツェルにどもる台詞をしゃべらせる箇所です。
作曲された19世紀当時は、まだ人権に配慮する時代ではなかったのですね。 恐らく このオペラはイスラエルでは上演されないか、歌詞を変えられるでしょう。 最後はマリーの誤解が解け、「あなたのものよ Bin dein」となるのですが、この「(I) am yours」という感覚も日本人とは異質です。 米映画ではよく「お前は俺のものだ You’re mine」という台詞がよく出てきますね。
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スメタナは、この作品の後「わが祖国」を書きましたが、 1874年に梅毒に起因する中途失聴者となり、1884年 梅毒の進行による脳障害により正気を失い、プラハの精神病院へ収容され、そこで生涯を終えました。 精神病院で亡くなった作曲家にはシューマンもいます。 彼も梅毒に起因するとされる精神障害だったそうです。 そういえば シューベルトも、と19世紀の作曲家には多かったのでしょうか?
ある説によると 梅毒が進行して脳梅毒になると、創作力が高まるらしいですから 19世紀の名曲は梅毒が作ったものが多いという “珍説” が書いてある記事を読んだこともあります。 その説によれば 現代において名曲が出てこないのは、梅毒治療薬が開発されてしまったから?
以上
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2006年7月19日投稿分__
チェコの作曲家スメタナ Bedrich Smetana の喜劇オペラで、「売られた花嫁 Prodana nevesta / Die verkaufte Braut / The Bartered Bride」は、ポルカ/フリアント/スコチナーといった民族舞踊のリズムをもった曲が豊かで楽しめます。 筋は、ボヘミア地方の農村で 恋人たちに結婚仲介人がからんでの騒動物語です。
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手持ち音源から 全曲盤は、ベリー (結婚仲介人ケツァル)、ツェドニク (農場主の息子ヴェンツェル)、ストラタス (農家の娘マリー)、コロ (農場主の息子ハンス) とクロンプホルツ指揮ミュンヘン放管の出来がいいです (75年 Eurodisc 冒頭写真左上)。 ハイライト版が、ヴンダーリッヒ (ハンス)、ローレンガー (マリー)、フリック (ケツァル) とケンペ指揮バンベルク響も楽しい (62年 EMI 左下)。
他 ルチア・ポップは「スラヴ・オペラ・アリア集 Slavonic Opera Arias 」から「そんな事を」「なんて悲しい」(87年 EMI 中央上) を、アンネリーゼ・ローテンベルガーは「お祭りオペラの夕べ Festlicher Opernabend 」から「とうとう独りぼっち Endlich allein 」(60年代 EMI 中央下) を、エリザベート・シュヴァルツコップは「ロマンティック・オペラ・アリア集 Romantische Opernarien 」から「とうとう独りぼっち」(56年 EMI 右下) を歌い、カラヤン ベルリン・フィルは「舞踏曲集 Taenze 」から「ポルカ/フリアント/喜劇団の踊り Polka / Furiant / Tanz der Komoedianten 」を演奏しています (71年 DG 右上)。
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チェコ出身のポップの盤以外は全てドイツ語で歌われています。 ドイツでも人気があるため ドイツ人歌手が歌うことが多いからでしょう。 難をいうと ケツァルの歌の繰り返しが少し多いのと、管弦楽にも少しくどいところがあります。
また “問題” と思われるのは、マリーが恋人ハンスが仲介人の出すカネで結婚を諦めると聞いて 売られたと思い、「ユダヤ人め」となじる箇所や、ヴェンツェルにどもる台詞をしゃべらせる箇所です。
作曲された19世紀当時は、まだ人権に配慮する時代ではなかったのですね。 恐らく このオペラはイスラエルでは上演されないか、歌詞を変えられるでしょう。 最後はマリーの誤解が解け、「あなたのものよ Bin dein」となるのですが、この「(I) am yours」という感覚も日本人とは異質です。 米映画ではよく「お前は俺のものだ You’re mine」という台詞がよく出てきますね。
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スメタナは、この作品の後「わが祖国」を書きましたが、 1874年に梅毒に起因する中途失聴者となり、1884年 梅毒の進行による脳障害により正気を失い、プラハの精神病院へ収容され、そこで生涯を終えました。 精神病院で亡くなった作曲家にはシューマンもいます。 彼も梅毒に起因するとされる精神障害だったそうです。 そういえば シューベルトも、と19世紀の作曲家には多かったのでしょうか?
ある説によると 梅毒が進行して脳梅毒になると、創作力が高まるらしいですから 19世紀の名曲は梅毒が作ったものが多いという “珍説” が書いてある記事を読んだこともあります。 その説によれば 現代において名曲が出てこないのは、梅毒治療薬が開発されてしまったから?
以上