上段左は Brahms - Violin Concerto Op.77 / NEW MASTERING (2020/10/13 https://www.youtube.com/watch?v=8Q2snBQJfug ※) から。 右は Menuhin, Furtwängler: Brahms – Violin Concerto in D Major op.77 (FLAC) Label: Alexandre Bak (https://boxset.me/yehudi-menuhin-wilhelm-furtwangler-brahms-violin-concerto-in-d-major-op-77-flac)。 下段は左から ボールト/BBC 伴奏 (1943)、上段の CD と同じ音源?、ケンペ/BPO 伴奏 (1957)。
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フルヴェンのか、メニューインのか、49年録音のブラコンを聴きましたが、意外といい音で驚きました。 ただ 強奏部分では残念ながら 音が潰れていますが、この時代の録音としては致し方ないでしょう。
私は NEW MASTERING は成功していると思います。 ネットで検索するとメニューインのブラコンは幾つか出てきます。 冒頭下右のが最も新しい、ステレオ録音じゃないかと想像します。
YouTube (※) の説明にある「Violin : Yehudi Menuhin (V)、Furtwängler (Conductor)、Lucerne Festival Orchestra Recorded : 7 October 1949, Lucerne New mastering in 2020 by AB for CMRR 」の AB for CMRR は意味が不明です。
ただ これまで メニューインの演奏する協奏曲録音が、話題に上ったかと記憶を振り返ると あまりなかったように思います。 もっとも それはフリッツ・クライスラーの場合も同様ですから、名ヴァイオリニスト=名協奏曲ソリストではないのかも知れません。
でも ジネット・ヌヴーの1948年ライヴ録音は伝説化しています。 この辺りをどう捕えるか 難しいのですが、結局はリスナー皆さんのお好みで判断して下さいという結論になるのでしょう。
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私は ブラコンそのものが大好きなので、どの人の演奏を聴いても大概満足します。 そうすると “出来るだけいい音質で聴きたい” という指向になります。
古い録音でも いい演奏・音質だなと感じたのは、オイストラフ/コンヴィチュニー/ドレスデン管の54年モノーラル録音 (DG)、オイストラフ/クレンペラー/フランス国立放送管の60年ステレオ録音 (EMI) です。
ケンペ/BPO が伴奏する1957年のステレオ録音を聴いてみたくなりましたね。 おそらく 49年録音と演奏技術は差がないと思います。 しかし 音質はよくなっていると想像します。
市場に出ているかどうか? … と思いながらネット検索すると、ありました。
左から メニューイン、ケンペのブラームス/ヴァイオリン協奏曲 独EMI 2747 LP レコード、SACD ハイブリッド盤 ~ ブラームス: ヴァイオリン協奏曲 (1957年ステレオ録音)・ハイドンの主題による変奏曲 (1956年モノラル録音)<タワーレコード限定>、交響曲全集 (1956~60年)
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左 LP 盤ジャケ写真の右下に写っているのは、有名なコンマスのシュヴァルベさんじゃありませんか。 この時期 ケンペ/BPO は EMI でブラームスの交響曲全集を録音中でしたから、その一環だったのかも (この全集もなかなか いいですよ)。
この録音も YouTube に投稿されています。 いやー 便利な時代になったもんですね __「ブラームス ヴァイオリン協奏曲 メニューイン (Rec. September 1957)」(2017/02/08 https://www.youtube.com/watch?v=BBSYCN1V4IA)。 “強奏部分の音が潰れてない” 期待通りの音質です。 ただし 投稿者がどの音源メディアを使っているかは不明です。 LP ではないと思いますが。
試聴した方の文章を見つけました。
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あるクラシックファンのブログ「メニューイン&ケンペ、ベルリンフィルによるブラームスのヴァイオリン協奏曲他」(2022年3月27日 https://ameblo.jp/kms1954kms/entry-12734138138.html) から __ 1957年録音。 メニューインのブラコンといえば 同じ旧 EMI に、フルヴェンとルツェルン祝祭管との1949年録音が残されている。 こちらも SACD ハイブリッド盤が発売されているが、音質という面をみた時にはまず当盤に軍配が上がるかもしれない。 今回の演奏は、安定感のあるテンポで進んでいきながら最終的にはより豪華で華麗なサウンドを奏でている。 交響曲の構成でよくみられるような「暗→明」という形もあって非常に聴きやすかったと言っても良い。
また メニューインが奏でるヴァイオリンの音色はこれまで私が聴いてきたどのヴァイオリニストとはまた違う個性的でなおかつ、悠然とした余裕を感じることができたと言えるだろう。 録音されたのが1957年ということだったが、2022年最新マスタリングが施されたことによる効果もあってか、このシリーズ独特のサウンドが曲とオーケストラの音色に見事ぴたりと当てはまっていたようにも思える。 また一つメニューインとこの曲の魅力を知ることができた。
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今日はここまでです。