シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

"独断と偏見" で世相・経済からコミックまで 読んで楽しい 面白い内容を目指します。 

楽器が悪いのかホールが悪いのか

2023年08月16日 | 渋い作曲家といえば
左は浅草公会堂。 右はブラームスのヴァイオリン協奏曲向けのヨアヒム作のカデンツァ冒頭 (1段目と2段目の楽譜は直接繋がっていません)。
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期待して聴きに行った演奏会だったのですが …

数ヶ月前 「 Concert Square 」なる無料コンサートガイドのページで、私の好きなブラームス ヴァイオリン協奏曲のプログラムを見つけ、聴きに行きました。 場所は収容数 千名ほどの浅草公会堂、有名な浅草寺・雷門近くです。
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8月13日 (日) 13:30 開場 14:00 開演 浅草公会堂
交響楽団 S 演奏会 ブラームス 交響曲1番・Vn 協奏曲・大学祝典
※入場無料(チケット不要) 今回はソリストに元大学管弦楽団から … フィルに行かれたヴァイオリニストの大先輩もお迎えし …
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7月から続く猛暑日でしたから、行くか行くまいか迷ったのですが、これを逃したら また いつ見つかるか分からないと思い、行きました。

浅草駅までの電車経路を入念に調べ、小型の魔法瓶に冷たい麦茶を用意し、昼前に自宅を出ました。 幸い 午後1時ほどに着いたら、開場30分前なのに50人ほどが並んでいます。 開場して並ぶ人がいなくなってから入場しようと思い、列には付きませんでした。

案内係の人に「今日のソリストは何歳位の人ですか? 若い人ですか?」と訊くと「う~ん 40代位かな」というので、「じゃ期待できそうですね。 50過ぎると 終わり頃には体力が持たなくなってしまう人が多いですよね」と付け加えたら笑ってました。
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列が百人ほどに増えてくると、もしかして混むかもしれないと思い、列の最後尾に付きました。 1時20分に入場が始まり、会場の1階席 前から10列目の真ん中に慌てなくとも余裕で座れました。

聴衆は7~8割の入りで、多くは中年以降の人でしたが、中には就学前の児童が数名いて、幼児らしい声が遠くからもよく聞こえました。 就学前の児童には退屈だろうと思いましたが、家に残してくるわけにもいかず、どこかへ預けるとしてもそれなりに費用も掛かるから若い夫婦が連れてきたのでしょう。

プログラムは先ず 10分ほどの「大学祝典」序曲から。 これはこんなものだろうという印象でした。 曲が終わると、楽団員がステージから一旦引き上げ、ステージマネージャーが椅子・譜面台のセッティングを直します (出演者のメンバーが違うのです)。 ソリストの場所も広げ、背の高い譜面台も設えますから、ソリストは暗譜ではないようです。
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次いで 私のお目当ての協奏曲です。 オケの序奏の後 独奏者の駆け上がるようなヴァイオリン (冒頭譜面と同じ) が響くはずが … 何とオケに埋没して あまりよく聴こえないのです。 これは楽器が悪いのかホールが悪いのか、どっちかだろうと推理しました。

第1楽章終わりに差し掛かり、カデンツァ (J. ヨアヒム作) に入ります。 その直前 ソリストが譜面台の4ページ分ほどの1枚の楽譜を広げると、楽譜の最後のページがひとりでに折り目から戻って畳まれてしまいました。 つまり半分の楽譜しか見えないのです。

ソリストはそのままカデンツァを弾き出し、ある箇所で演奏を止めて楽譜をめくろうとします。 同時に近くの団員2人が慌てて立ち上がって譜めくりを手伝おうとします。 無事に楽譜は広げられ、カデンツァを終わり、コーダに入ります。

全体的に ソリストのヴァイオリン音量が小さく感じられ、オケに埋もれる印象が捨てきれませんでした。 それとソリストのカデンツァの “仕込み“ が十分ではなかったのが想像できます。 十分だったら、事故で楽譜が見えなくなっても 弾き続けたと思います。
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最後のメイン・プログラム 交響曲1番は盛大に終わりました。 第1楽章終わり辺りで 前の席で2~3名の男の人の頭が垂れ下がって下を向いています (午睡の真っ最中?)。 第2楽章終わりのコンマスによるヴァイオリン独奏部分は問題なく聴こえていましたから、もしかしたら 協奏曲の独奏よりはよく聴こえていたかも知れません (すると楽器の “鳴り“ が良くなかったのかも …)。

想像を逞しくすると 独奏者の楽器よりは楽団員コンマスの方がいい楽器を持っている?とも推理できます。 もっとも 全ての独奏者がイタリアの名器 (ストラドやガルネリなどの) を持てるとも限りませんからね。

オケは全体的に管楽器の音が大きく聴こえ、弦楽器の音が小さく聴こえる “アマオケの特徴” が出ていました。

初老の指揮者は終わって何回も拍手で呼び出され、その度に笑顔でオケの独奏者たちを立ち上がらせ、最後には弦楽器のパートを順番に立たせ、拍手を浴びるように配慮していました (演奏後も指揮者の務めをしっかり果たしていました)。

私も無料で聴かせてもらってるので、精一杯拍手を続けました。 年1回の演奏会のため、8ページのカラーパンフレットまで用意し、会場を借り、独奏者・指揮者に出演料を払うのですから、楽団員1人あたりの負担は年間で数万円と想像します。 それでも この拍手を浴びたいがためだけに演奏しているのでしょう。
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帰りの4時過ぎ、公会堂を出ると 小雨が降っており、折り畳み傘を広げ、観光客の間をぬって駅に向かいました。 駅に入って乗った電車の次の乗り換え駅「浅草橋」が見当たらず、駅員さんに訊くと、ここではなく 出て左へ行った所に地下鉄入り口があると教えられ、交差点を渡ってまた地下鉄駅へいくと違うようで、そこで教えられた地下鉄駅へ行くと、最初と同じ駅で同じ駅員さんに訊くと、見取り図を出して説明してくれました。

その指示通りに出口の道を直角に行くと、食い物屋の看板の間に「都営地下鉄 浅草駅」があり、やっと目的の「浅草橋」に行き着く事ができました (その時 4時40分)。 最初 東武線「浅草駅」に入ってしまったんですね (お上りさんをやって右往左往してしまいました)。 6時過ぎに帰宅する頃には再び降り出して、帰ったらシャワーを浴びて夕食を済ませ、バタンキューで眠ってしまいましたね。

歩数計は 17,000歩を示していましたから、朝ジョグと併せてこの日は 10km 以上走り・歩いていたようです。 演奏会へ行くのも 70歳を超えると もう体力勝負です。

今日はここまでです。

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