シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

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世界のニンジャ人気とは

2016年05月06日 | 世相あれやこれや
左上は、「忍者」のオーディションで特技を披露する外国人。 左下は、発足当時の「徳川家康と服部半蔵忍者隊」(2015年7月) __ 以上は4月5日付け朝日新聞記事から。 右上下は “American Ninja Warrior - Kacy Catanzaro” (YouTube) から。
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愛知県が観光 PR に「忍者」を募集したら各国から応募が殺到 __ これは、ニンジャが世界的な人気となっている証拠の1つですね。 ところで、私たち日本人が持つ “忍者のイメージ” と国外の人たちが持つ “ニンジャのイメージ” は同じなのでしょうか?
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ウィキペディアから __ 忍者とは、鎌倉時代から江戸時代の日本で、大名や領主に仕え、または独立して諜報活動、破壊活動、浸透戦術、暗殺などを仕事としていたとされる、個人ないし集団の名称。 その名は日本国内にとどまらず、世界的にもよく知られている (追加1へ)。

『ニンジャ募集に外国人殺到 呪文にポーズ、うなる審査員』(4月5日 朝日新聞)

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日本人が持つ “忍者のイメージ” とは、読んで字のごとく “忍びの者”、諸国を歩いて回り、情報を集めるスパイであり、正体がばれて闘争となったときには人並みはずれた能力を発揮する武芸者というものですね。

武器は刀以外には、手裏剣が主で、他には目くらまし用の火薬を使うくらいで、鎖がまは使わなかったように記憶しています。 多くの日本人の脳裏には、TV 時代劇の『隠密剣士』(1962~65年) の脇役忍者 “霧の遁兵衛 (きりのとんべえ)” が焼き付いているのではないでしょうか。

大体が諸国領主の家老級か奉行級に雇われる階層の集団だったように思います。 但し それら雇い主に報告するのは上忍といわれる忍者集団のトップで、その下に中忍といわれる中間マネージャーがおり、実際のスパイ活動を行うのは最下層の下忍でした。

情報源の敵方の屋敷に忍び込むときには黒装束に身を包みましたから、冒頭写真のような白装束は着ません。 ですから “ホワイトニンジャ” は外国人が作ったイメージの1つでしょう。 冒頭左下写真は PR 用の衣装ですから、わざと派手目のデザインです。
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外国の人たちが持つ “ニンジャのイメージ” はというと、どうやら “スーパーマンの類い” で、超人的な身体能力の持ち主であり、拳銃を使わずに 日本刀・短刀やその他の武器を駆使して任務を遂行する一種の武士ということではないかと想像します。 スパイのイメージは薄いですね。

欧米系の映画に初めて “ニンジャ” が登場したのは、『007は二度死ぬ』(1967年) だったと思います。『ラストサムライ』(2003年) でも 黒装束の忍者集団が襲ってくるシーンがありました。 日本を舞台にした活劇ものでは お約束事なのでしょうか、製作者はニンジャを登場させたがるようですね。
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日本の武士、サムライ、ニンジャ、これらは近代以前の日本のイメージとして世界に広く流布しているもので、殆どが荒唐無稽の “カンフーのような格闘技の類い” ですから、あまりメクジラをたてて、声高に訂正する必要もないかと思います。
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『忍者の姿で治安維持を志すも、誤解されてヘリ出動で逮捕=英国』(12年12月12日 サーチナ)
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上記記事は、漫画大好きの21歳の英国人が、夜な夜な忍者の格好で街をパトロールしていて逮捕されてしまったというものです。 憧れてマンガの世界に入り込んじゃったのかも知れませんね。 ここまで行くと警察の厄介になりますが、場所をわきまえてコスプレするのは問題ないですから、マンガの世界に入り込むこと全てが悪いことではありません。

忍者マンガといえば、日本では『伊賀の影丸』(1961~66年 横山光輝 作) が有名ですね。 超人的な能力を持つ忍者が多数登場する 荒唐無稽の類いですが、これがその後の忍者マンガの方向を決定づけたともいえますね。

もう1人 忍者マンガの大御所 白土三平による『カムイ伝』(1964~71年) がありますが、これは荒唐無稽とは一線を画し、リアリティを追求したもので、画風もそれらしく劇画調でした。 ただ 楽しむというよりは考えさせる展開で、登場人物も多く少し難解な傾向がありましたね。

徳川時代のカムイは最下層の民で、”抜け忍” という組織から逃げた忍者で、彼を追求する忍者組織との闘争が続き、また 並行して謎の財宝捜しも絡みます。 “士農工商・民” という階層を考案したのが徳川家康だったのですが、最後には隠し財宝の謎 __ 家康の出自を記した書き物が財宝 __ が明かされ、家康は出身だったというストーリーと記憶しています。
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YouTube 映像投稿で ”Ninja” でサーチすると、American Ninja Warrior - Kacy Catanzaro なるものが見られます。 TV 番組の障害物競争ものですが、鍛えられた肉体を駆使して幾つかの難関を突破するというものですが、見ると確かに ”忍者もどき” の筋肉を持った挑戦者 Kacy さんが難関ををクリアする様は痛快です。 番組名に Ninja をはさんだのもミソで、例えば American Athlete Warrior ではあまりに一般的すぎて、製作者も考えたのですね (Athlete=競技者)。

Kacy さんの衣装も米国風というか、大衆受けするよう 胸の谷間が見えるものですが、日本の番組だったら、Tシャツ辺りで 胸の谷間は出さないですね。 ここにも国情の違いが出ています。 日本人がTシャツかポロシャツで出場しようとしたら、製作番組サイドから “大衆受けする” 衣装の方がいいとアドバイスされるのでしょうか?

以上


追加1_ また 海外でも「ニンジャ」を扱った作品は存在する。 1980年代には米国製ニンジャ映画の大ヒットでアメリカにニンジャブームが巻き起こり、一連の作品に主演したショー・コスギは日本人初の出演料 100万ドル ハリウッドスターとなった。 

ほかに アメコミとして登場し後にアニメ化された『ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ』や、職業として忍者が登場するゲーム『ウィザードリィ』シリーズなど、様々なジャンルに作品が存在し、日本でも放映や発売されたりもしている。

ただし「昼間から黒装束でビルの壁面にへばりつく」「武器としてヌンチャク、サイ、トンファーなど忍者の使用していない武器を使用する」など間違った忍者像も広まっている。 前者においては ハリウッドにおけるニンジャ映画のアドバイザーとして招かれた日本人が間違いを指摘したところ、「それじゃニンジャの姿が見えないじゃないか。 君はニンジャというものが全く分かっていない」と真顔でいわれたというエピソードも関係者の談話として伝わっている。

以上

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