原発問題

原発事故によるさまざまな問題、ニュース

再稼動準備が進められている大飯原発 福島の二の舞になる可能性も

2012-03-08 19:11:19 | 未分類

再稼動準備が進められている大飯原発 福島の二の舞になる可能性も

 現在運転を停止している福井県の大飯原発3・4号機について、その再稼動のために関西電力が実施した安全評価(ストレステスト)の1次評価を、原子力安全・保安院が「妥当」とする審査書をまとめて、2月13日に原子力安全委員会に提出した。だが、その再稼動の流れに原発の即時全廃を訴える作家・広瀬隆氏は福井が第二の福島になる可能性を指摘する。

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 アメリカの原発技術者としてすぐれた頭脳を持ち、フクシマ事故について数々の事実をインターネットを通じて日本人に伝えてきたアーニー・ガンダーセン氏が、今月『福島第一原発――真相と展望』(集英社新書)を発刊した。それを読むと、これから全土の子供たちの体に何が起こるかを想像したくないほど、寒けがする。東電は、「チェルノブイリより被害が少ない」、保安院も「放射能はチェルノブイリの1割程度だ」などと主張していたが、福島第一原発から漏洩した放射能物質はチェルノブイリよりはるかに多いとしてもおかしくないとしているのだ。たとえばチェルノブイリの2倍だとすれば、国の発表の20倍の放射能が放出されたことになる。その根拠として、東電は放射性物質が水に取り込まれて除染されたという誤った仮定で計算しているが、福島第一原発では水が沸騰していたので、すべて放出されているし、格納容器からの漏洩も計算していないので、まったく間違った推算であることが論証されている。

 こうなると、福井県の大飯原発3・4号機を、フクシマ事故を引き起こした最大の責任者であるド素人の保安院と原子力安全委員会のゴーサインで再稼動することが、どれほどおそろしい結果を招くかについては、誰でも想像できる。言い換えれば、事故が起こる確率は限りなく高く、その事故があればまず最初に、福井県の地元民が、フクシマ県民に続いて、壮大な放射能被爆のモルモットにされるのだ。

※週刊朝日 2012年3月2日号

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120224-00000305-sasahi-soci


アーニー・ガンダーセン氏 「フクシマ事故の影響で100万人はがんが増える」

2012-03-08 19:09:00 | 未分類

アーニー・ガンダーセン氏 「フクシマ事故の影響で100万人はがんが増える」

先月20日、近著『福島第一原発 真相と展望』(集英社 新書)を刊行した米原子力技術者、アーニー・ガンダーセン氏が来日。『第二のフクシマ、日本滅亡』(朝日新書)で同様の警告を発する、原発の即時全廃を訴える作家・広瀬隆氏と対談を行った。そこでガンダーセン氏は「原発事故の試算でがん患者が100万人増加する」という。

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ガンダーセン:私の試算では将来的に少なくともフクシマ事故の影響で100万人はがんが増えます。米国にも今回の事故による放射性物質が飛んできている。特に西海岸のオレゴンで高い数値が出ています。アラスカの先のアリューシャン列島の上空を通って、カナダ方面から西海岸の北側にたどり着いたのでしょう。

広瀬:海洋汚染はすでにハワイまで広がっている、と聞きます。日本人として深く謝罪します。

ガンダーセン:いえ、いえ。米国が日本に売った原発ですから。日本で、子どもの乳歯を集めてみるのはどうでしょうか。ストロンチウムはカルシウムと置き換わって骨や歯に蓄積します。大人の歯はダメですが、子どもの歯はカルシウムと同様にストロンチウムも吸収して固定されます。

広瀬:同感で、私も歯科医の方に呼び掛けたのですが、最近は法律上、本人の許可が必要で、難しいようです。核実験が行われた冷戦時代は、乳歯を集めて解析しました。日本全国から集めれば、飛散の分布もつかめるのですが......。東日本ではもうすぐ雪が溶けて、地表の放射性物質が大量に川に流れ出し、河口地帯から汚染が広がっていくと思います。

ガンダーセン:その通りです。魚が汚染し、海底にも堆積するでしょう。人への影響でいうと、疫学的には、子どもは放射性物質に対する感受性が強い。また女子は男子の2倍と言われています。それだけ、がんにかかりやすいといえます。

※週刊朝日 2012年3月16日号

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120308-00000302-sasahi-soci


広瀬隆氏 「福島第一原発に末期的事故の予感 人生最後の事態も」

2012-03-08 19:06:55 | 未分類

広瀬隆氏 「福島第一原発に末期的事故の予感 人生最後の事態も」

原発の即時全廃を訴える作家・広瀬隆氏。2月初めに福島県内の連続講演会をした際には、「福島第一原発の内部で何か"異常"が起こっているような気がします。みなさん、逃げる用意をしておいてください」と話した。広瀬氏は昨年起きた連続爆発より「ケタ違いの放射能が放出される"人生最後の事態"」が起きる可能性があると警告する。

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 福島第一原発では、4基とも危ないが、とりわけ4号機の原子炉建屋は、昨年のプールから生じた水素の大爆発で、ほとんど骨組みしか残らないほど大崩壊してしまった。東京電力は、傾いて倒壊寸前のこの建屋のプールを補強するため、応急処置の工事をしたが、それは、何本かのつっかい棒を入れただけである。その支柱の下は、補強できないまま、実は軟弱な基礎の上に、つっかい棒が立っているという、いい加減な状態のままである可能性が高い。

 この大気中にむき出しのプールには、不幸にして通常の運転で原子炉が抱える「数個分」の使用済み核燃料が入っているとされる。その量は、10~15年分の運転期間に相当するウラン・プルトニウム燃料が入っているということになる。元旦に東北地方・関東地方を襲った地震のあと、このプールの隣にあったタンクの水位が急激に低下したので、プールに異常が起こったことは容易に類推できる。さらにその後、1月12日と23日に、立て続けに、福島第一原発のある浜通りを激震が襲ったので、私は生きた心地がしなかった。

 こうした中地震の続発がプールのコンクリートに与えてきた疲労は、相当なものに達している。したがって、大地震でなくとも、コンクリートの亀裂から水が漏れる可能性は高い。

 4号機に何かあれば、もう手がつけられない。致死量を浴びる急性放射線障害によって、バタバタと人間が倒れてゆく事態である。東電も、真っ青になって震えながら、今度こそ「直ちに健康に影響が出ますから、すぐに遠くに逃げて下さい」と記者会見するはずだ。

※週刊朝日 2012年3月9日号

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120229-00000307-sasahi-pol