試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

クハ101-85[ラシ107F] 車体傾斜修正,1stLOTライト基板振替施工 (クハ101-75[ツヌ102F] 現行LOTライト基板更新) ※'旧製品

2018-10-29 21:48:50 | 国鉄/JR101系
改修開始。

遂にKATO製JR101系ラシ107F(Mc202:塗装変更車+旧製品+弁天橋区仕様)から塗装変更車が姿を消した。
現状での再出場も可能だったが第三次更新対象車に含まれなかった未入場のクハ100-34以下5両(ラシ107F)を再点検している。
このうちクハ101-85(ラシ107F:旧製品),クハ100-34(ラシ107F:弁天橋区仕様)にて改善点が発覚し改修入場へと発展した。


JR101系クハ101-85(ラシ107F)。
※旧製品。

6,7号車を担うモハ101-253+モハ100-247(ラシ107F:旧製品)はモハ101-132+モハ100-128(元ツヌ122F:Mc155)の再改番車である。
旧ツヌ122F(M132)を組成変更してラシ107Fへ異動させた車両で再生産品LOT側面窓セルへの交換は改番入場時に行われた。
再生産品車両へと改められたサハ101-290(ラシ107F:8号車)とはHゴム支持再現が共通項であり広幅Hゴム支持車改装は見送った。
2016年5月以降の入場は無くラシ107Fでは良好な状態を保っていたため今回も現状維持となった。
一方クハ101-85はクハ101-81(元ツヌ308F:Tc81←クハ101-75:ツヌ118F)を種車とする高経年旧製品車両だった。
保留車解消の一手だったツヌ308Fは旧ツヌ131F(Mc70元ツヌ131F-1:M'c143,旧ツヌ131F-2:T25)でも出番に恵まれなかった。
当時十代目ツヌ118F(再生産品)でのラシ107F出場は放棄されておりクハ101-81をクハ101-85へ改番しツヌ308Fも廃止となった。
更に旧ツヌ106F(Mc160)用組成準備車としてクハ101-75(ツヌ118F:Mc155クモハ101-160:再生産品)の転用が図られた。


入工中のクハ101-75,クハ101-85 (ツヌ102F,ラシ107F)。
※旧製品。

後に塗装変更車集約編成指定を受けたラシ107F(塗装変更車+旧製品)の取り扱いはメーカー塗装車にも及んでいる。
雑多な編成見附が災いし優先順位が下がったためクハ101-85は屋根板色温度統一名目で一度入場したのみに留まる。
以前から側面窓セル窓サッシ印刷には劣化が見られ2-4位側の車両番号標記周囲も汚れが激しくなっていた。
旧ラシ107F(塗装変更車+旧製品)は三次に渡る車体更新によりクモハ101-202以下6両の塗装変更車体廃止が完了した。
再出場時の編成見附向上を名目として見窄らしさが隠せなくなっていたクハ101-85を改修入場させる。
クハ101-85には先頭車両への充当を模索していたクハ101-75(ツヌ118F:再生産品)からの転用品が取り付けられている。
現在でも交換当時のまま現行LOTライト基板が存置されており運転台付中間組込車では無用の長物になっていた。
これまで一度も点灯機会を得ておらず1stLOTライト基板装着編成の現行LOTライト基板更新を並行する事にした。
1stLOTライト基板は主に旧製品保持編成で多く使用しているが中でもクハ101-75(ツヌ102F:Tc75)の照度低下が著しかった。
そのためツヌ102F(旧製品)が現行LOTライト基板更新編成に決定しクハ101-75,クハ100-59(旧製品)も同時入場させる。
今入場車はクハ101-75(ツヌ102F),クハ101-85となり始めにクハ101-85の側板塗装被膜修正から取り掛かった。


[[クハ1][01-][8][5]]:2-4位側。

クハ101-85の塗装被膜はペイントリムーバー式印刷消去と古インレタ転写の副作用で大幅に乱れていた。
車両番号標記はトレーシングペーパーで覆い保護しながら周囲の汚れを除去する。
ペイントリムーバーの影響は車体裾まで及び塗装被膜が波を打っていたためラプロス#8000で丁寧に平滑化を行った。
無事作業を終えたと思われたがトレーシングペーパーを取り除くと2-4位側の車両番号標記が崩れていた。
軽く押し当てた程度だったが見事なまでに[クハ101-85]と斜体に変わってしまい再転写が急務となった。
折しもクモハ101-202,クモハ100-191(ラシ107F:再生産品)の改番でフォント太さに悩まされたばかりである。
どうにか難を逃れたと思った矢先の出来事であり再び古インレタ探しに耽るとは考えもしなかった。
時間を要しながらも[クハ1]+[01-]+[8]+[5]の組み合わせで逃げ切れたように思えた。
しかし後になって古インレタの標記潰れを原因とする誤転写が判明し標記捜索は二度繰り返される。
竣工直前で誤った[クハ101-65]標記に気付き慌てて[クハ101-85]へと転写し直した。
高経年台紙の[8]標記インレタは最後の1つであり仮に1-3位側まで修正対象に挙がっていれば窮するところであった。


相互交換には至らなかった床板 (クハ101-75用,クハ101-85用)。

現行LOTライト基板更新を行うクハ101-75(ツヌ102F)は旧クハ101-48(旧ツヌ103F:Tc48)が種車の旧製品LOT床板装着車だった。
同一形式の入場であり床板更新も候補に挙がったが旧製品LOTライトスイッチ部品が賄えずライト基板の相互交換へ至る。
クハ101-85用床板は再生産品LOT品だが補助導電板の組み込み方法を掴み分解への抵抗が無くなった。
分解も手慣れた域に入っておりライト基板交換はクハ101-75,クハ101-85の同時進行とし工程簡略化を図る。
なおクハ101-85では他車両で散見された車体不等沈下とは症状が異なる微妙な車体傾斜が生じていた。
状態の芳しくなかったラシ107Fでは長らく放置され続けてきたが塗装変更車廃止完了で事情が変わった。
撚れるような傾き方は分解に乗じて根本から修正を図るつもりだったものの座席部品の撤去だけで氷解している。


分解直後の台枠 (クハ101-75用,クハ101-85用)。

さっそくクハ101-85用座席部品と台枠の嵌合を解いたところ弾かれるように分離した。
座席部品を押し出した原因は正規位置に嵌まっていなかった1-3位側用導電板であった。
再生産品LOT相当運転台付車用床板より台枠には導電板用嵌合ボス及び導電板抑えが新たに設けられた。
1-3位側用導電板はこの何れにも収まっておらず座席部品撤去と同時に大きく湾曲している。
スプリング機構を兼ねる導電板がこの有り様では車体傾斜を招いても致し方ない状態と言えた。
クハ101-75(ツヌ118F:再生産品)時代から床板を分解した記憶は一度も無く珍しいメーカーエラーだと思われる。
なお導電板構造が全く異なる新旧LOT台枠であるがライト基板形状は同一であり取付方法も変わっていない。


相互交換を終えたライト基板 (クハ101-75用,クハ101-85用)。

導電板挿入は押さえの効く再生産品LOT台枠に利があり凸形成形かつ固定式とされ扱い易い。
そのため一手間を要するクハ101-75(ツヌ102F)用床板から組み立てに取り掛かった。
旧製品LOT台枠はどうにも導電板が落ち着かず一度で定位置に収められる機会は稀だった。
特にM字形成形が採用された導電板は1エンド側を大きく跳ね上げさせ台枠の導電板挿入口と合わせ難くする。
加えて変形し易い材質が用いられているため屈曲に注意しながら取り付けを進めている。
また事実上のスプリング機構支持点も短く1-3位側用,2-4位側用導電板が均等配置に至るよう位置を合わせた。


挿入中の補助導電板 (クハ101-85用)。

一方のクハ101-85用台枠だが1stLOTライト基板振替前にライトスイッチ部品と補助導電板を撤去しておいた。
先ず導電板用嵌合ボス,導電板用抑えで確実に導電板を固定し1エンド側台枠スリット部へと挿入する。
そして座部部品組付,ライトスイッチカバー撤去後に主導電板と台枠の隙間へ補助導電板を押し込む。
ライトスイッチ部品は挿入口へただ落とし込むのみとしライトスイッチカバースリット部を合わせながら再装着した。
やや窮屈な復旧方法だがクモハ101-155(ツヌ122F←クモハ101-194:ムコ10F)より採用しており一応結果は残せている。
製品原形まで戻せられれば文句は無く最後にライトスイッチ部品の動作確認を済ませクハ101-85用床板も作業完了となった。


基板更新に伴い施工された表示器点灯色対策 (クハ101-75用)。

1stLOTライト基板が取り付けられていたクハ101-75(ツヌ102F)用床板は現行LOTライト基板に更新された。
なお現行LOTライト基板更新工程では表示器プリズム色挿式点灯色変更対策も施工項目となる。
保管品には点灯色変更対策済の表示器用プリズムも残っていたが敢えて使用せず新規施工とした。
遅れてクハ100-59も現行LOTライト基板更新を行う予定であり表示器用プリズムは流用が有利だと判断した。
施工時差を起因とする点灯色温度差は水性マッキーの弱点とも言えクモハ101-202,クモハ100-191での前例が活きた。
これにより現行LOTライト基板更新後もクハ101-75(ツヌ102F)とクハ100-59の表示器点灯色温度はほぼ同一になると思われる。
1stLOTライト基板が廻されたクハ101-85用床板は引き続き中間組込車専用で終始するためプリズムには手を加えていない。




クハ101-75 点灯試験[27C 飯田橋]:前照灯(現行LOTライト基板更新,表示器点灯色変更施工)。
※旧製品。


クハ101-75 点灯試験[27C 飯田橋]:尾灯(現行LOTライト基板更新,表示器点灯色変更施工)。
※旧製品。


クモハ101-178 点灯比較[13B 千葉]:カノ1F(現行LOTライト基板更新車)。
※旧製品:表示器点灯色変更施工車。

これまでLP411前照灯車では運行番号表示器と行先表示器を照度低下の目安にしてきた。
クハ101-75(ツヌ102F)の[27C]幕と[飯田橋]幕は点灯色温度が大幅に異なる劣化ぶりを示していた。
現行LOTライト基板への更新で症状解消に至ったが前照灯照度は想像を越える変化を見せた。
入場前は奥まった位置にあった光源が前照灯用プリズム前端までしっかりと輝き光量そのものも増大している。
当初LP402前照灯車ほどの更新効果は得られないと考えていたため真逆に出たこの結果は意外であった。
点灯試験を踏まえると現行LOTライト基板更新はLP402前照灯車よりもLP411前照灯車こそ効果的との答に達した。
そこで次期現行LOTライト基板更新編成はクモハ100-171(LP411前照灯車)を組むラシ106F(Mc191:旧製品)に内定している。
但し種車は導入から約12年が経過した初代ツヌ118F(Mc155)で各所に老朽化が伺え始めており車体改修を並行する予定である。


国鉄101系クハ101-75(ツヌ102F:床板分解施工)。
※旧製品。

一足先に現行LOTライト基板更新を果たしたクハ101-75(ツヌ102F:旧製品)が竣工を迎えた。
ライト基板交換を行うと当初の導電板位置に戻せない弱点があり新たな車体不等沈下を引き起こす可能性もあった。
発症した場合には再度床板を分解し導電板の再挿入からやり直す必要に迫られるところだった。
どうやら1-3位側用,2-4位側用導電板とも釣り合いに問題は無かった模様で車体不等沈下の兆しすら感じられなかった。
床板更新こそ見送られたもののクハ101-75はライトスイッチ機構が無効化されており安定点灯を保てている。
ツヌ102Fの出場は2016年8月と比較的遅く車体状態もまずまずと言えしばらく改修入場には至らないと思う。


補修が完了した2-4位側側面窓セル(クハ101-85用)。

そしてクハ101-75(ツヌ102F)が竣工するまで作業を中断していたクハ101-85の修繕に着手した。
クハ101-85用側面窓セルの窓サッシ印刷は2-4位側用だけ部分剥離が目立ち劣化箇所も散在している。
何れ他サッシにも老朽化が及ぶと予想され保護を兼ね全段とも油性メタリックマーカーで塗り潰した。
油性メタリックマーカーのペン先は他形式での酷使が祟り大幅に解れてしまい扱い難かった。
モールド幅の狭い中段サッシの補修には向かない状態で全ての側面窓へインクを付着させている。
それでも油性メタリックマーカーならではのインク特性が味方し跡形もなく修復へと結び付けられた。


クハ101-85 [07 臨時]:車体傾斜修正施工。
※旧製品。

[07 臨時]表示が設定されていたクハ101-85では保管品の[千葉]幕や印刷消去済[]幕への変更は行っていない。
先にクハ100-34(ラシ107F)で[07 ]表示を採用していたため運転台付中間組込車2両を[]幕とする気にはなれなかった。
加えてクハ101-85の他に[臨時]幕を掲げる運転台付中間組込車は殆ど存在しておらず行先表示器部品交換対象から外している。
課題となっていた[千葉]幕削減だが今後もツヌ118F(Mc155)の増備及び行先変更が続く限り[千葉]幕は増え続ける。
今更だが幾ら運転台付中間組込車へ[千葉]幕を積極採用しても永遠に解消まで辿り着けないと気付いた。
これは[13C]幕も同様であり運転台付中間組込車の入場時に推進してきた[13C 千葉]表示復帰は中止される公算が高くなった。




クハ101-85(車体傾斜修正,2-4位側側面窓セル窓サッシ印刷補修,車両番号標記再転写施工)。
※旧製品。

約3年5箇月振りの入場を迎えたクハ101-85(ラシ107F:旧製品)も無事竣工した。
気になっていた車体傾斜は原因が単純でありろくに手を着けないまま呆気なく解消されている。
車両番号標記崩壊は余計だったが転写結果は入場前を上回り[クハ101-85]標記の段差が廃されるおまけまで付いた。
1-3位側用側面窓セルは2-4位側用とは対照的に状態が良く劣化を呼ぶ油脂付着は見られず曇りも殆ど無い。
敢えて油性メタリックマーカーでの保護策を採る必要性は無いと思われ従前のまま取り付けに至った。
よって1-3位側用,2-4位側用側面窓セル窓サッシは製品印刷再現と油性メタリックマーカー再現に分かれたが大差なく見える。
ラシ107Fでは少数派の窓サッシ印刷補修施工車となったが程良く編成に馴染んでくれると思う。
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