付け焼き刃の覚え書き

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「スターシマック~デボルト編」 関あきら

2007-09-16 | ミリタリーSF・未来戦記
 宇宙海賊といっても正義の主役級から敵役ザコまでいろいろありまして、なにがメジャーでなにがマイナーかというには異論もいろいろあるでしょうけどキャプテン・ハーロックとかコブラとかはメジャー級は文句なしで、ミトとかリプミラはたぶんマイナー・メジャー級。んでもって、スペース・スカルとデボルトがど・マイナー級という点には異論がないと思います。

 あ、懐かしいなあ……。

 『スペース・スカル』は80年代前半に月刊『OUT』に連載していたアニメ小説(イラストがセル画で描かれているだけ)。たいして面白くはないんだけど、懐かしいなあ……というレベル。
 デボルトは『スターシマック』に登場する宇宙海賊。一頃は「東に『超人ロック』あれば、西に『スターシマック』あり」と言われたエスパーマンガ。どちらももともと同人作品で、それが評判になってマイナー商業誌に進出し……そして四半世紀。超人ロックの方は掲載誌をあれこれ変えて今も『ヤングキング・アワーズ』で連載中。一方、スターシマックの方は少年画報社版などが新古書店の片隅で見つけられるくらい。
 まあ、ロックがスゴイ!といってしまえばそれまでなんだけれど、デボルト編は面白かったですよ……というか、「デボルト編の艦隊戦が面白かった」というのが正解。

 超能力者を巧みに操ることで辺境の一大勢力となり軍閥化した宇宙海賊デボルトを撃滅すべく、連合宇宙軍は1隻の大型戦艦を派遣すると共に、敵のエスパーに対抗できる超能力者シマックを送り込んだ。しかし宇宙戦艦コロナードに乗艦したシマックは偽者だった。本物は何処に? そして海賊艦隊に立ち向かうコロナードの運命は!?


 『宇宙戦艦ヤマト』の直後で『宇宙海賊キャプテン・ハーロック』が始まったくらいの時代だったけれど、当時、あそこまでじっくり艦隊戦を描いた作家はいなかったんじゃないかな。今ならもっと巧い作家が幾らでもいるけれど、それでも宇宙艦隊戦をメインに描くってのはあまり見ないよね。宇宙でドンパチがあっても主人公たちが活躍する背景絵にすぎないんじゃないかな。
 こちらは主人公がメイン舞台から外れたところでふらふらしている間に、大型戦艦対無数の小型海賊艦との戦いが繰り広げられているわけで、戦艦好きにはたまらない1編。

【スターシマック~デボルト編】【関あきら】【宇宙戦艦ヤマト】【スタートレック】【頭脳船】

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (訂正です・・・)
2013-10-14 23:57:08
コロラドではなく、コロナードです。はい・・・。
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でした (かんりしゃ)
2013-10-16 00:01:46
コロナードVSガイザー……でした。
ありがとうございます。訂正しました。
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