「ゲーム世界転生〈ダン活〉03」 ニシキギ・カエデ

「将来、共にギルドを盛り上げてくれるかもしれない同級生たちよ、頑張って駆け上がってこい」

　ラナたちの知り合いや偶然出会った有望株をこれ幸いと仲間に引き込みながらギルド〈エデン〉はメンバーを増やしていった。〈ダン活〉は固定メンバーでクリアできるような生やさしいゲームではなく、攻略対象に応じてそれぞれ適した職業のメンバーに組み替えていくゲームなのだ。
　当然、メンバーは多ければ多いほど良いが、ギルドのランクが低いうちはメンバーに加えられる数に制限がある。そして、ランクを上げるには上位ギルドとの〈ギルドバトル〉が必須で、そのためにはダンジョン攻略とはまた別の対人戦向きの職業やスキルが必要となる。そこで、授業が全休講となる自習期間（ダンジョン週間）に入ったのをいいことに初級ダンジョン攻略に乗り出そうとしたのだが、そこは想定外の研究員と100名超えの１年生でごった返していた。全体のスキルアップを狙ってゼフィルスがリークしていた「高位職の発現条件」の一部を彼らが解き明かし、その検証実験に動員をかけていたのだ……。

　自分たちのランクを上げるのと並行して、外部にもゼフィルスはヒントを与えています。全部教えると先行者利益がなくなっちゃうし、なにより自分で見つけなきゃ面白くないってこともあるでしょう。同時に、みんなランクをあげてより上位のドロップアイテムをたくさん回収してくれないと装備の更新が遅くなるし……といろいろ考えての話です。
　イラストはあいかわらずモンスターは少なめだけれど、今回は表紙に〈お湯太郎〉が出てたからいいや。すべて許す。

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