「やり直してもサッカー小僧」 黒須可雲太

　サッカーが大好きで大好きでついにはプロにはなったけれど、選手としては大成しないまま事故死した男が、気がついたら生まれ変わっていて、同じ人生をもう一度小学生からやり直す、痛快で元気なサッカー小説。歴史やタイムパラドクスなど一切気にしない。ただサッカーがもう一度できるという喜びに満ちあふれてます。

「たぶん俺は幾つになっても、いや何度人生をやり直したとしても、ずっとサッカー小僧のままだ。それだけは間違いないぞ」

　スポーツ小説って、面白くても書籍としてはなかなか成功しないんですよね。イラストだってスポーツマンガが得意なマンガ家さんを引っ張ってきているのに、ファンタジー全盛のラノベ文芸では客層と微妙に合っていないのかも。書店員さんが困ってました。
　ウェブ版は世界大会まで語られて完結してますが、書籍版は小学生篇まで。ここからの王道スポーツマンガ的展開が熱くて面白くて胸アツなんだけれどね。コミック化とかすると面白そう。

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