
だんだんグダグダになっていく自分の妄想ノートの書き込みを読みかえしてしまった、小笠原勇雄の自己嫌悪。
悪いことばかり続く勇雄の前に姿を現したのは、青と赤のオッドアイで銀髪の少女。それはまるで彼が小中学生時代にこっそり書き綴り、その恥ずかしさに封印していた妄想ノートの設定そのままの容姿だった。
だが、その少女・星奈は勇雄に告げた。勇雄の方こそ、彼女の妄想の産物なのだと……。
最近、妄想少女って多くない?と思ったけれど、調べてみれば“妄想ばかりしている少女”とか“主人公の心を読んで理想の姿形で接触してきた悪魔とか宇宙人”みたいなのを除くと、そんなに多くなさそうです。『ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!』と『わたしと男子と思春期妄想の彼女たち』と『理想の彼女のつくりかた』が連続したせいなのでしょう。でも、あらためて眺めていると“妄想少女”といっても、それぞれに料理法は千差万別。
これは電波系から入って、ファンタジーとSFの間を縫うような話で、オチの付け方も巧いと思いました。そうだよなあ、そうでなくちゃいかんよなあ!という結末の話。
いきなり現実のものとなった自分の妄想に、2人とも「痛いっ!痛いよっ」と頭を抱える姿に苦笑い。大爆笑にならないのは、こういう痛さって、誰にでも身に覚えがあるから……。でもって、あまり親しくならない方がいいと思っていたオタクの友人に「お前ら、今頃になって自分たちの痛さに気付いたのか?」と告げられたときの衝撃!
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