「ちょっと貴方がわからなくなって来たんですが、商人なんですか?」「いや、普通に冒険者」
生産職でも商人でも無いらしい。
まだよほど実績と運に恵まれないとプレイヤーが街に店舗を構えるのは難しいのに、ホムラは既に2軒目の出店が確定している。雑貨屋と酒屋だ。
かつて助けた獣人の子どもたちや竜人などNPCを店番やら用心棒に雇い入れ、閑古鳥覚悟でのんびりとお店を始めたはずが想定外の盛況。破格のアイテムが入手できるがあの店の店主は誰だとプレイヤーの間で話題となり、あえて匿名プレイしていることもあってますます謎の重要NPCレンガードとして注目されていく……。
ここまで個人を規格外にして修正パッチもあてない(あてられない)運営は、基本的なところで間違えていて、なおかつ特定プレイヤーの節度ある活躍を期待する博打打ちです。特定プレイヤーへの依存は危険だぞー。
【新しいゲーム始めました。5~使命もないのに最強です?~】【じゃがバター】【りりんら】【TOブックス】【無自覚最強ファンタジー】


怪しいゲーム『はたらけ!おじさんの森』の世界に連れて来られてしまった4人のおじさんも、「おじさん島」での動物たちとの暮らしにも慣れてきて、問題も順番に片づけていっている。
召喚術師(サモナー)のキースは全プレイヤー初のクラスチェンジを成し遂げ、上位職「召喚魔法師(グランドサモナー)」となった。しかし、基本的にやることはかわらない。召喚モンスターを置き去りに先頭切って敵に突っ込んでいくだけだ。
「ごちそうさま。お肉になりそうなの、迷宮に放しておく」
『親友キャラはキングオブ便利屋だから』
「はっはー! サイコロステーキ先輩も真っ青ね!」
新たなエリアを発見し、一区切り着いたユートはアメリアたちに便乗してシルフが住んでいる風霊門を攻略し始めるが、それと同じくしてホームエリアが公開。そこで日本家屋を見つけたユートは有り金はたいて購入するのだが、その屋敷に座敷童やオバケなど妖怪マスコットたちまで棲み着いてしまう。
「今さらだが、何で「さん」付けなんだろうな? 俺も疑問に思わず、白銀さんって呼んでたが」
モンスターパニックを無事に乗り切った金豚貴族ことレオルドは、褒美としてゼアト領地の全権を任されることになった。バッドエンド回避を目指す彼は、次の手としてこの地に隠された遺跡をゲーム知識で発見し、そこで破損したまま放置されている転移魔法陣を復活させることにしたのだが、ゲームでは「ここを」「こうして」「あそこを」「ああして」でなんとかなっていたものを、現実ではそこで描写を省かれていた手順を行わなければいけないのだ……。
「可愛いから、なんでもいいよな!」
「知識は武器だよ兄貴」
超大作エロゲ『運命48』をクリアして寝たら、目が覚めると寝る前にクリアしたエロゲのキャラ、全てのヒロインルートで死亡が確定している、かませ犬のレオルドに転生していた。しかも、気がついたのは、序盤で主人公に決闘を挑んで敗北するシーンで、まさに殴られて吹っ飛んだ瞬間だった……。



