今日はスタディーツアー報告その9です。ツアー一行はアフェシップの事務所訪問後、2グループに分かれ、アフェシップ・フェアファッションとトムディーセンターを訪問しました。今回はそのトムディーセンターについて、ツアー参加者の米川舞さんが報告をしてくださいます。トムディーセンターは人身売買、性的搾取の被害女性の保護施設・職業訓練所で、シーライツは、トムディーセンター内に設置されている保育室に勤務する保育士さんのお給料、子どものミルクやおむつ代などを支援しています。
トムディセンター
米川舞
アフェシップのトムディセンターという、縫製工場で働くため、あるいは、テーラー(仕立屋)になるための縫製技術を学んだり、美容の技術を学んだりする職業訓練センターへ行きました。アフェシップでは人身売買や性的搾取の被害にあった女性を保護し、社会に出て行くことができるよう支援している団体です。一人一人の様子についてカウンセラーが記録し、もう一度性産業で働く生活に戻らないで自立して生きていけるように支援しています。彼女たちが家族の元に帰ることを希望している場合は戻った場合に彼女がまた人身売買などの被害に遭うことがないか調査し、家族ととことん話をします。カンボジアにはいまだに自分の子供なのだから売ろうが、なにをさせようが勝手だと考えている親もいて、家族の元に戻ることが果たしてどうなのか、判断が難しい場合もあるそうです。私は、自分が想像することも難しい悩みやバックグランドをもった女性達がいるこのセンターを訪れることに、どこかためらいの気持ちを抱えながらセンターに向かいました。そこで私が見たのはお花がきれいに咲いていて、可愛らしいブランコに置物がある素敵なセンターだったので私は少し驚きましたが、すごく安心しました。そこで、少女達は元気に走り回り、算数の計算や読み書きをうれしそうに学んでいました。トムディセンターには保育施設があり、幼い子供をもつお母さんたちは保育士さんが見てくれている間、職業訓練に集中することができます。また、縫製以外にもライフスキル、調理なども学んでいます。知識が増えることと、同じような悩みや過去を持つよい仲間に出会い相談し合えることができ、ここにきてよかったと感じると私たちに話してくれました。ここのセンターをどこで知ったか聞くと、義理の父にレイプされて通報したときに警察から聞いた、ソーシャルワーカーに聞いた、トラフィッキングされ(人身売買の被害に遭い)職業訓練をうけている妹から聞いた、と教えてくれました。元々知っていたというよりはたまたま聞いた人が多く、私はこのような支援を必要としている人にこのようなセンターの情報を知らない人は多いように思いました。
アフェシップでは、買春宿で働く女性達にコンドームの配布、性教育も行っています。買春宿にはHIVに感染してしまっている女性が何人もいて、せっかく保護してもHIVによって亡くなってしまう人がいるとセンターの人が話してくれました。亡くなられた方の写真がセンターにありました。その中のトムディーという少女の名前からここのセンターをトムディーと名づけたそうです。これからセンターを増やしていき、まだセンターの名前になっていない少女たちの名前を、つける予定だと話してくれました。それはこの子たちのことを忘れないためなのかなと思いました。アフェシップの活動は保護するだけでなく、生きる力をつけさせるといった活動で私にとって初めて知った新しい支援の仕方でした。
私は、日本に帰国してからアフェシップの創設者であるソマリーさんの本を読み、この活動を続けていくことで、危険にさらされたりすることを知りました。私は、このような活動をもっと多くの人に知ってもらい、カンボジアの人々の輝かしいきらきらした笑顔を曇らせることのない社会になってほしいと痛感しました。
写真は、トムディーセンター内の職業訓練施設、縫製所を訪問した時のものです。
アフェシップ・トムディーセンターのより多くの女性と少女たちが元気に生きていけるようにするため、ぜひ会員になってください!
シーライツ あなたにできること: http://www.c-rights.org/join/kaiin.html
シーライツ ホームページ: http://www.c-rights.org/
ソマリー・マムさんの自伝書『幼い娼婦だったわたしへ』(文芸春秋)をぜひお読みください。トムディーという少女のことが書かれています。
トムディセンター
米川舞
アフェシップのトムディセンターという、縫製工場で働くため、あるいは、テーラー(仕立屋)になるための縫製技術を学んだり、美容の技術を学んだりする職業訓練センターへ行きました。アフェシップでは人身売買や性的搾取の被害にあった女性を保護し、社会に出て行くことができるよう支援している団体です。一人一人の様子についてカウンセラーが記録し、もう一度性産業で働く生活に戻らないで自立して生きていけるように支援しています。彼女たちが家族の元に帰ることを希望している場合は戻った場合に彼女がまた人身売買などの被害に遭うことがないか調査し、家族ととことん話をします。カンボジアにはいまだに自分の子供なのだから売ろうが、なにをさせようが勝手だと考えている親もいて、家族の元に戻ることが果たしてどうなのか、判断が難しい場合もあるそうです。私は、自分が想像することも難しい悩みやバックグランドをもった女性達がいるこのセンターを訪れることに、どこかためらいの気持ちを抱えながらセンターに向かいました。そこで私が見たのはお花がきれいに咲いていて、可愛らしいブランコに置物がある素敵なセンターだったので私は少し驚きましたが、すごく安心しました。そこで、少女達は元気に走り回り、算数の計算や読み書きをうれしそうに学んでいました。トムディセンターには保育施設があり、幼い子供をもつお母さんたちは保育士さんが見てくれている間、職業訓練に集中することができます。また、縫製以外にもライフスキル、調理なども学んでいます。知識が増えることと、同じような悩みや過去を持つよい仲間に出会い相談し合えることができ、ここにきてよかったと感じると私たちに話してくれました。ここのセンターをどこで知ったか聞くと、義理の父にレイプされて通報したときに警察から聞いた、ソーシャルワーカーに聞いた、トラフィッキングされ(人身売買の被害に遭い)職業訓練をうけている妹から聞いた、と教えてくれました。元々知っていたというよりはたまたま聞いた人が多く、私はこのような支援を必要としている人にこのようなセンターの情報を知らない人は多いように思いました。
アフェシップでは、買春宿で働く女性達にコンドームの配布、性教育も行っています。買春宿にはHIVに感染してしまっている女性が何人もいて、せっかく保護してもHIVによって亡くなってしまう人がいるとセンターの人が話してくれました。亡くなられた方の写真がセンターにありました。その中のトムディーという少女の名前からここのセンターをトムディーと名づけたそうです。これからセンターを増やしていき、まだセンターの名前になっていない少女たちの名前を、つける予定だと話してくれました。それはこの子たちのことを忘れないためなのかなと思いました。アフェシップの活動は保護するだけでなく、生きる力をつけさせるといった活動で私にとって初めて知った新しい支援の仕方でした。
私は、日本に帰国してからアフェシップの創設者であるソマリーさんの本を読み、この活動を続けていくことで、危険にさらされたりすることを知りました。私は、このような活動をもっと多くの人に知ってもらい、カンボジアの人々の輝かしいきらきらした笑顔を曇らせることのない社会になってほしいと痛感しました。
写真は、トムディーセンター内の職業訓練施設、縫製所を訪問した時のものです。
アフェシップ・トムディーセンターのより多くの女性と少女たちが元気に生きていけるようにするため、ぜひ会員になってください!
シーライツ あなたにできること: http://www.c-rights.org/join/kaiin.html
シーライツ ホームページ: http://www.c-rights.org/
ソマリー・マムさんの自伝書『幼い娼婦だったわたしへ』(文芸春秋)をぜひお読みください。トムディーという少女のことが書かれています。