今日はスタディーツアー報告その8、アフェシップ事務所訪問について、ツアー参加者若杉幸代さんからの報告です。アフェシップは、HCCやフレンズ・インターナショナル同様、シーライツ協働NGOの一つで、人身売買・性的搾取の被害に遭った、または遭う可能性のある女性たちの保護活動と社会復帰への支援活動をしている現地NGOです。創設者のソマリー・マムさんは人身売買の被害者であり、自らの経験を本(「幼い娼婦だった私へ」ソマリ―・マム著、高梨ゆうり訳、文藝春秋刊、\1524+税)にまとめています。今回の訪問で、ソマリ―さんには、残念ながらお会いすることが出来ませんでしたが、アフェシップスタッフのシノンさんからアフェシップについての活動紹介を頂きました。
アフェシップ事務所を訪問して
報告者 若杉幸代
2008年8月29日の午後、カンボジアスタディツアー参加者、シーライツのスタッフの方々と一緒に、アフェシップオフィスを訪問し、オフィスのシノンさんに話を伺いました。以下は、伺った話の内容です。
カンボジアでは、アフェシップのセンターが3つ(プノンペン、コンポンチャム、シェムリアップ)あります。センターそれぞれに50人前後の少女・女性がいて、3つのセンターに合わせて150人の少女・女性がいます。センターに来る、人身売買や性的搾取の被害を受けた女性達は、社会福祉省や労働・職業訓練省から送られてくる場合と、スタッフが警察と一緒に買春宿に踏み込んで、彼女達をセンターに連れて来る場合があります。加害者はアフェシップ創設者であるソマリー・マムさん達の顔を知っていますが、ソマリー・マムさん達は加害者の顔を知らないので、買春宿に踏み込むのは危険です。
センターに入所から最初の2週間の間に、医療ケア、精神ケアと共に、女性達のバックグラウンドを本人から聞き取り調査し、一人ずつファイルにまとめます。女性達は、性的搾取と無縁で生活できるための職業技術訓練を受けることができますが、その訓練には、縫製と美容の2つがあります。プノンペンとシェムリアップのセンターには保育所がつくられましたが、シェムリアップセンターは、建物はあっても資金がなく、保育士を雇えないために、まだ運営できていません。
職業訓練が終わると、少女・女性はそれぞれの地域に戻っていきますが、地域に再統合をはたすまでに、3回家庭訪問を行います。職業訓練後、スタッフが少女と一緒に家族を探します。地域に戻った後に彼女達がスキルレベルアップをしたいときには、もう一度センターに戻って、トレーニングを受けることができます。
アフェシップは、HIVの感染防止活動も行っています。コンドームを配布したり、コンドームの使い方や、どうしたら清潔に保てるかといった教育をしています。2008年8月29日現在、3つのセンターで3人がHIVに感染しています。以上が話の内容です。
29日を振り返って、アフェシップは良い団体だと、改めて思いました。29日の午前中に訪問したフレンズオフィスで、良い団体を見分けるポイントを伺い、「どうやって子供達が社会で生きていけるかを考える団体であるか」などが、ポイントに挙げられていました。自立できるように職業訓練を提供し、さらに家庭訪問を行った後、彼女達をそれぞれの地域に戻れるような支援をしているという活動内容から、アフェシップはどうやって少女や女性達が社会に再統合されるか、ちゃんと考えている団体だと言えると思います。また、アフェシップを実際に訪問する前にも、アフェシップ創設者のソマリー・マムさんの著書「幼い娼婦だった私へ」を読んで、ソマリーさん達が危険にさらされながらも、被害者達の救出や地域に戻るための支援に奮闘していると知り、アフェシップはすごいなぁと思っていました。カンボジアスタディツアーを体験して、アフェシップやフレンズ、HCCの活動を周りの人に伝えて、支援を呼びかけるなど、その活動を応援していきたいと思いました。
写真は、ソマリーさんの素敵な写真が多く掛けられている事務所内のものです。
より多くの子どもたちの社会への再統合を目指すため、ぜひ会員になってください!
シーライツ あなたにできること:http://www.c-rights.org/join/kaiin.html
シーライツ ホームページ:http://www.c-rights.org/
アフェシップ事務所を訪問して
報告者 若杉幸代
2008年8月29日の午後、カンボジアスタディツアー参加者、シーライツのスタッフの方々と一緒に、アフェシップオフィスを訪問し、オフィスのシノンさんに話を伺いました。以下は、伺った話の内容です。
カンボジアでは、アフェシップのセンターが3つ(プノンペン、コンポンチャム、シェムリアップ)あります。センターそれぞれに50人前後の少女・女性がいて、3つのセンターに合わせて150人の少女・女性がいます。センターに来る、人身売買や性的搾取の被害を受けた女性達は、社会福祉省や労働・職業訓練省から送られてくる場合と、スタッフが警察と一緒に買春宿に踏み込んで、彼女達をセンターに連れて来る場合があります。加害者はアフェシップ創設者であるソマリー・マムさん達の顔を知っていますが、ソマリー・マムさん達は加害者の顔を知らないので、買春宿に踏み込むのは危険です。
センターに入所から最初の2週間の間に、医療ケア、精神ケアと共に、女性達のバックグラウンドを本人から聞き取り調査し、一人ずつファイルにまとめます。女性達は、性的搾取と無縁で生活できるための職業技術訓練を受けることができますが、その訓練には、縫製と美容の2つがあります。プノンペンとシェムリアップのセンターには保育所がつくられましたが、シェムリアップセンターは、建物はあっても資金がなく、保育士を雇えないために、まだ運営できていません。
職業訓練が終わると、少女・女性はそれぞれの地域に戻っていきますが、地域に再統合をはたすまでに、3回家庭訪問を行います。職業訓練後、スタッフが少女と一緒に家族を探します。地域に戻った後に彼女達がスキルレベルアップをしたいときには、もう一度センターに戻って、トレーニングを受けることができます。
アフェシップは、HIVの感染防止活動も行っています。コンドームを配布したり、コンドームの使い方や、どうしたら清潔に保てるかといった教育をしています。2008年8月29日現在、3つのセンターで3人がHIVに感染しています。以上が話の内容です。
29日を振り返って、アフェシップは良い団体だと、改めて思いました。29日の午前中に訪問したフレンズオフィスで、良い団体を見分けるポイントを伺い、「どうやって子供達が社会で生きていけるかを考える団体であるか」などが、ポイントに挙げられていました。自立できるように職業訓練を提供し、さらに家庭訪問を行った後、彼女達をそれぞれの地域に戻れるような支援をしているという活動内容から、アフェシップはどうやって少女や女性達が社会に再統合されるか、ちゃんと考えている団体だと言えると思います。また、アフェシップを実際に訪問する前にも、アフェシップ創設者のソマリー・マムさんの著書「幼い娼婦だった私へ」を読んで、ソマリーさん達が危険にさらされながらも、被害者達の救出や地域に戻るための支援に奮闘していると知り、アフェシップはすごいなぁと思っていました。カンボジアスタディツアーを体験して、アフェシップやフレンズ、HCCの活動を周りの人に伝えて、支援を呼びかけるなど、その活動を応援していきたいと思いました。
写真は、ソマリーさんの素敵な写真が多く掛けられている事務所内のものです。
より多くの子どもたちの社会への再統合を目指すため、ぜひ会員になってください!
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