こないだ、ELEKITの6L6GCシングル真空管アンプを作成しましたので紹介いたします。この製品は、すでに製造は中止しており流通在庫のみのようです。以前、ELEKITの商品発表会に行った時、このTU-8200Rのアンプを使用し、6L6GCをKT88などの真空管に交換して音色の違いを楽しむみたいなことがあり、いいなとは思っていた。
しかし、2A3シングルのアンプを使用していたため、特に必要というわけではなかった。ただし、2A3についてはエミ減(いわゆる球がボケた)になったりして、何世代か交代したのだが、真空管の単価が高く寿命があまり長くなかったので、今回は新しいアンプにしようかと思ったのである。
いろいろと調べたのだが、ヨドバシカメラ(ネット通販)から購入した。価格は、店舗によって数千円程度の差があります。また、送料やポイントの有無などを考慮した結果です。
キットなので、部品は小分けにされて袋詰めされています。カラー抵抗は色で抵抗値が示されています。数値と色の対応表はありますが、部品は小さく見にくいので、見間違える不安があります。(個人差がある)取付時に間違えるとまずいので、あらかじめテスターで数値を確かめて袋に数値を書き込みます。
詳細な組み立て説明書が添付されています。
説明書に書いてあるとおりの組み立て順番を遵守します。チェックリストもあるので、はんだ付けが終わると都度チェックを入れていきます。特に、組み立てに入って行くと、順番を守っていないと手戻りが出てくる場合があります。
メイン基板の組み立てです。抵抗⇒コンデンサ⇒半導体⇒コネクタの順番で取り付けていきます。
【絶対に間違ってはいけないもの】
・ケミコンの極性(+-があり、間違えると通電時に破裂して危険)
・ブリッジダイオードの向き(間違えると、他の部品を壊し基板を焼く恐れがある)
基板は、いくつかに分かれているので、順次組み立てていきます。プリント基板なので、回路が読めなくても説明書通りに組み立てれば動作するはずなのですが、半田の盛り過ぎで隣のランドと繋がらないようにしましょう。特にピン数の多いコネクタを取り付ける時は、要注意です。(何か所か失敗して、半田吸い取り器で余分な半田を吸い取った)
次々と、基板が完成していきます。
OPT(アウトプットトランス)を取り付けると、ずっしりと重くなります。
さらに電源トランスを取り付けます。中華製のお安いアンプでは電源トランスを省略して、スイッチング回路を用いて各部の電圧を作り出しいてるものがありますが、ノイズ対策がされていないものが多く、手持ちの6BQ5の中華製アンプは激しいRFノイズを発生させ短波帯に妨害を与えます。RFノイズは人の耳には聞こえないのですが、短波ラジオがあれば聞こえなくなるほどです。ELEKITは、大型のトランスを用いているので、そういうことは起こりません。
ここでちょとした問題が発生しました。OPTのコネクタを接続しようとしたら、基板側にメス側のコネクタが取り付けられていません。えーっ、なんでやねん。確かに、コネクタは残っています。チェックリストを見たら、チェックされていません。あー、自分のミスですね。せっかく取り付けたトランス類を外して、コネクタを取り付けます。
はんだミスも無く(すべて修復した)すべての部品の取り付けが終わったので、最終組み立てを行います。
まずは、真空管を挿さないで電源をONにします。ここで、ヒューズの溶断・変な音やにおいがないか確認します。⇒異常なし 次に真空管を挿すのですが、左右の正面が合いません。なぜ、どうして?
あ゛ー、真空管ソケットの取り付け方向を1個、ミスっている。うー、トーシロみたいなミスをしているじゃないの。焼きがまわったな。しかし、いきなり真空管を挿して電源ONをしなくて良かったわ。大惨事になるところやった。せっかく組み立てたのだが、メイン基板を取り出すためにバラしました。6L6GC真空管ソケットを取り外すのは難儀します。足が多いので、半田ごてで温めてえいっと気合で取るのは不可能です。ソケットの足の部分の半田を、1つ1つ丁寧に吸い取っていくほかありません。30分ほどかけて、半田を何度も吸い取り、やっと外すことに成功しました。
再度、組みなおします。ついに真空管を挿して、電源をONにします。ヒーターが点火して、動作し始めるのを待ちます。真空管は、6L6GC・12AU7ともに、スロバキアのJJエレクトロニック社製です。
ヒーターが無事点火してことを確認しました。次は動作確認するため、パソコン⇒DAC⇒真空管プリアンプ⇒TU8200Rへ接続します。ヘッドフォンで聞くと、左右とも音が出ているので、組み立て成功のようです。ヘッドフォンで聞く音は、かなりいい感じです。
動作確認が終了したので、スピーカーに接続して鳴らしてみます。真空管のエージングか終わっていませんが、すばらしい音で鳴ります。ネットでは、中華製の真空管アンプが多数売られており、同程度のアンプだと半値以下ですが、ELEKITのアンプは回路構成・部品ともに、さすが日本製という品質と思います。組み立て手順書についても、かゆい所に手が届くように懇切丁寧に書かれています。自分は、数か所ミスりましたが、きちんと説明書を読んでいれば防げたミスでした。最初は、少し高いかなと思いましたが、実際に組み立てた感想としては、これだけ品質なのでむしろ安いくらいだと思うようになりました。
6L6GCは、3結(3極管接続)・5結(5極管接続)・UL接続(ウルトラリニア)は、ピン1つで簡単に切り替えられます。3結は音質重視だが、出力が小さい・5結はパワーが出るが多少音質の点で不利となる・ULは、あまりパワーも落ちないし音質も考慮した、いいとこどりの設定と認識しています。好みの違いはあるでしょうが、UL接続としています。
このアンプの特徴として、6L6GCの代わりにKT88やKT66、6CA7などのGT管を使うことができるのですが、バイアスは自動で設定されるというのがあります。通常他の種類の球に交換すると、バイアス調整が必要となるのですが、なんと差し替えるだけでOKという優れものです。といっても、そこそこ価格の高い出力管を多く購入することは難しいので、将来のお楽しみとしてとっておきましょう。
【必須なもの】
・はんだごて・はんだ
・ニッパ
・プラスドライバ
・やる気
【あると便利なもの】
・テスター(抵抗値の確認や、ショートなどのチェック用)
・ラジオペンチ(プラスチックの六角ナット締めが付属されているが、強度は小さい)
・はんだ吸い取り器(間違わない自信があれば不要)お安い手動用で可
・筆記具(チェックリスト記載用)
・部品入れ(1つの袋に数種類の部品が入っている場合がある。すぐに使わないからといって、その辺に転がしておくと取り付け時に探すことになる)
・小さな六角レンチ(VRのつまみ取り付け用イモネジは、小型の六角ナットで締めます。手持ちが無かったので、マイナスの精密ドライバを使いましたが、あまり力を入れるとイモネジがダメになるので要注意です)
【組み立て日数】
・だいたい2日程度(人によって差がある)
【交換可能な出力管】
・KT66
・KT77
・KT88
・KT90
・5881
・6550
・EL34(6CA7)
しかし、2A3シングルのアンプを使用していたため、特に必要というわけではなかった。ただし、2A3についてはエミ減(いわゆる球がボケた)になったりして、何世代か交代したのだが、真空管の単価が高く寿命があまり長くなかったので、今回は新しいアンプにしようかと思ったのである。
いろいろと調べたのだが、ヨドバシカメラ(ネット通販)から購入した。価格は、店舗によって数千円程度の差があります。また、送料やポイントの有無などを考慮した結果です。
キットなので、部品は小分けにされて袋詰めされています。カラー抵抗は色で抵抗値が示されています。数値と色の対応表はありますが、部品は小さく見にくいので、見間違える不安があります。(個人差がある)取付時に間違えるとまずいので、あらかじめテスターで数値を確かめて袋に数値を書き込みます。
詳細な組み立て説明書が添付されています。
説明書に書いてあるとおりの組み立て順番を遵守します。チェックリストもあるので、はんだ付けが終わると都度チェックを入れていきます。特に、組み立てに入って行くと、順番を守っていないと手戻りが出てくる場合があります。
メイン基板の組み立てです。抵抗⇒コンデンサ⇒半導体⇒コネクタの順番で取り付けていきます。
【絶対に間違ってはいけないもの】
・ケミコンの極性(+-があり、間違えると通電時に破裂して危険)
・ブリッジダイオードの向き(間違えると、他の部品を壊し基板を焼く恐れがある)
基板は、いくつかに分かれているので、順次組み立てていきます。プリント基板なので、回路が読めなくても説明書通りに組み立てれば動作するはずなのですが、半田の盛り過ぎで隣のランドと繋がらないようにしましょう。特にピン数の多いコネクタを取り付ける時は、要注意です。(何か所か失敗して、半田吸い取り器で余分な半田を吸い取った)
次々と、基板が完成していきます。
OPT(アウトプットトランス)を取り付けると、ずっしりと重くなります。
さらに電源トランスを取り付けます。中華製のお安いアンプでは電源トランスを省略して、スイッチング回路を用いて各部の電圧を作り出しいてるものがありますが、ノイズ対策がされていないものが多く、手持ちの6BQ5の中華製アンプは激しいRFノイズを発生させ短波帯に妨害を与えます。RFノイズは人の耳には聞こえないのですが、短波ラジオがあれば聞こえなくなるほどです。ELEKITは、大型のトランスを用いているので、そういうことは起こりません。
ここでちょとした問題が発生しました。OPTのコネクタを接続しようとしたら、基板側にメス側のコネクタが取り付けられていません。えーっ、なんでやねん。確かに、コネクタは残っています。チェックリストを見たら、チェックされていません。あー、自分のミスですね。せっかく取り付けたトランス類を外して、コネクタを取り付けます。
はんだミスも無く(すべて修復した)すべての部品の取り付けが終わったので、最終組み立てを行います。
まずは、真空管を挿さないで電源をONにします。ここで、ヒューズの溶断・変な音やにおいがないか確認します。⇒異常なし 次に真空管を挿すのですが、左右の正面が合いません。なぜ、どうして?
あ゛ー、真空管ソケットの取り付け方向を1個、ミスっている。うー、トーシロみたいなミスをしているじゃないの。焼きがまわったな。しかし、いきなり真空管を挿して電源ONをしなくて良かったわ。大惨事になるところやった。せっかく組み立てたのだが、メイン基板を取り出すためにバラしました。6L6GC真空管ソケットを取り外すのは難儀します。足が多いので、半田ごてで温めてえいっと気合で取るのは不可能です。ソケットの足の部分の半田を、1つ1つ丁寧に吸い取っていくほかありません。30分ほどかけて、半田を何度も吸い取り、やっと外すことに成功しました。
再度、組みなおします。ついに真空管を挿して、電源をONにします。ヒーターが点火して、動作し始めるのを待ちます。真空管は、6L6GC・12AU7ともに、スロバキアのJJエレクトロニック社製です。
ヒーターが無事点火してことを確認しました。次は動作確認するため、パソコン⇒DAC⇒真空管プリアンプ⇒TU8200Rへ接続します。ヘッドフォンで聞くと、左右とも音が出ているので、組み立て成功のようです。ヘッドフォンで聞く音は、かなりいい感じです。
動作確認が終了したので、スピーカーに接続して鳴らしてみます。真空管のエージングか終わっていませんが、すばらしい音で鳴ります。ネットでは、中華製の真空管アンプが多数売られており、同程度のアンプだと半値以下ですが、ELEKITのアンプは回路構成・部品ともに、さすが日本製という品質と思います。組み立て手順書についても、かゆい所に手が届くように懇切丁寧に書かれています。自分は、数か所ミスりましたが、きちんと説明書を読んでいれば防げたミスでした。最初は、少し高いかなと思いましたが、実際に組み立てた感想としては、これだけ品質なのでむしろ安いくらいだと思うようになりました。
6L6GCは、3結(3極管接続)・5結(5極管接続)・UL接続(ウルトラリニア)は、ピン1つで簡単に切り替えられます。3結は音質重視だが、出力が小さい・5結はパワーが出るが多少音質の点で不利となる・ULは、あまりパワーも落ちないし音質も考慮した、いいとこどりの設定と認識しています。好みの違いはあるでしょうが、UL接続としています。
このアンプの特徴として、6L6GCの代わりにKT88やKT66、6CA7などのGT管を使うことができるのですが、バイアスは自動で設定されるというのがあります。通常他の種類の球に交換すると、バイアス調整が必要となるのですが、なんと差し替えるだけでOKという優れものです。といっても、そこそこ価格の高い出力管を多く購入することは難しいので、将来のお楽しみとしてとっておきましょう。
【必須なもの】
・はんだごて・はんだ
・ニッパ
・プラスドライバ
・やる気
【あると便利なもの】
・テスター(抵抗値の確認や、ショートなどのチェック用)
・ラジオペンチ(プラスチックの六角ナット締めが付属されているが、強度は小さい)
・はんだ吸い取り器(間違わない自信があれば不要)お安い手動用で可
・筆記具(チェックリスト記載用)
・部品入れ(1つの袋に数種類の部品が入っている場合がある。すぐに使わないからといって、その辺に転がしておくと取り付け時に探すことになる)
・小さな六角レンチ(VRのつまみ取り付け用イモネジは、小型の六角ナットで締めます。手持ちが無かったので、マイナスの精密ドライバを使いましたが、あまり力を入れるとイモネジがダメになるので要注意です)
【組み立て日数】
・だいたい2日程度(人によって差がある)
【交換可能な出力管】
・KT66
・KT77
・KT88
・KT90
・5881
・6550
・EL34(6CA7)
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