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PubとBarの訪問記

サントリー武蔵野ビール工場 トワイライト・ツアー

2010-06-13 18:25:39 | Beer

 12日土曜日にサントリーの武蔵野ビール工場で開催されたトワイライト・ツアーに参加しました。
 ビールの工場見学は何度か地ビールの醸造所でしたことがありますが、大規模の工場は学生時代以来です。

 開催前から思っていたことに、地ビールの醸造所なら小規模故に作り手の技が出やすいと思いますが、これ程の大規模施設だとどこで作り手の技を出すのかということがありました。
 
 各自の自己紹介後、醸造に関わる方のお仕事の映像や醸造技師の方からお話がありました。その中でビールの素材のホップや麦芽の出来や輸入元が違うことによる差、微生物である酵母が作るため、毎日11時ごろから製造中のビールの官能検査をされるとのことでした。その検査を通して、出来を調整されておられるのでしょう。

 ホップの説明では、写真では分かりにくいですが、黄色の部分を使われるそうです。何に使われるかは・・・・メモを封筒ごと友人に預けて受け取るのを忘れて手元にないので、今の時点では不明です。


 その際、味の軸をぶれさせないために、試飲を繰り返して醸造技師の方々の表現を合わせられるそうです。私のような一般人にはちょっと難しい言葉で表現の例をお話されました。世代や出身地により、食べている物や味付けの好みが違うので、どのようにその差をなくしていくのかと個別に聞いてみたところ、繰り返し試飲して醸造長と合わせるとのこと。醸造長レベルになると「絶対味覚」のような感じがあるのでしょうね。
 となると、歳を重ねる度に塩気や濃い味付けの食べ物を好む傾向があるかと思います。ある程度の年齢になると風味を感じることが一定の枠の中で保つのが難しくなるのかもしれませんね。
 当初思っていた疑問は解けましたが、また新たな疑問が生まれました。次回伺った時にでも確認したいです。
 説明された醸造技師の方は朝にカレーを食べられないそうです。最近流行っている朝カレーが食べられないんですね。。。。

 また、工場同士で製造されているビールを交換して、味の差を埋めているとのこと。これはいくつもの大規模工場を持つ大手ならではの苦労ですね。

 一通りの説明を受けた後、工場見学に行きました。
 この日は醸造していなかったため、中はとても綺麗でした。この釜をどのように掃除しておられるのでしょうね。中に入らないと、ここまでできないように思います。



 建物の外から観た釜です。 


 発酵タンクやビールを寝かしておく工程である今回初めて聞いた「貯酒」、濾過の施設を見学。その途中でミニブリュワリーということで、他の施設の20分の1のサイズで一通り揃った場所を見学しました。ここで新しいビールが生まれていくのですね。

 下記の写真のようにカバーをかぶせているのは、(確か)品質維持のためとのこと。


 工程の終わりにあるビールが詰められた缶が次から次へと流れているところです。これは大手ならではの施設です。


 最後はサントリーが環境対策に力を入れている説明を聞きました。その取り組みの一つとして、36に分別されるゴミ箱がありました。多いですね。他には製造過程で出た粕を農家に配られたりしておられるそうです。


 最後は試飲。会場で上から吊るされているのは、釜の上部に思えます。

 真下から撮りました。こんな感じです。


 ここで頂いたビールはさすがに美味しいです。
 これはザ・プレミアム・モルツ。


 2杯目はブラック。適量を飲みたかったので半分にしてもらいました。


 3杯目はサントリー流のグラスを当初は傾けず、高い位置からビールを注いで泡のカーテンのようなものを作り注いでいくという入れ方を教えてもらい、各自で注ぎました。この辺はよく覚えていませんね。。。。


 これで今回のトワイライト・ツアーは終わりです。工場見学も面白いのですが、社員さんが結構おられたこともあり、もっと大勢の造り手の方々のビールに対する熱いお話をお聞きする機会であったり、醸造関係の方だけでなく、マーケティングの方、新人の方がおられたので、その方々のビールにかける思いもツアー内でお聞きする機会があればと思いました。
 今回のイベントは、結構な人と予算で計画された企画だと思うので、企画の実行時に十分なより有効活用を図られると、参加者の満足度がさらに高まるのではないかと思います。
(たまにテレビ番組で取り上げている、スーパー等の売り場で他社のPOPをはずして、自社のPOPに置き換えることのお話とか。競争上必要な費用とは言え、素人目には互いに資源を無駄にしているとしか思えないので、そこのところはどうなんだろうと。巡り巡ってその費用は消費者が払っている訳で。。。。。儲かるのはPOPを作っている会社だけなんじゃないかと)

 いずれにしても、今回のようなツアーを通して、醸造に関わる方のお話を聞くと、目の前にあるザ・プレミアム・モルツが普通の商品には見えなくなりますね。ビールには造り手の皆さんの思いが込められていますから。飲む度に風味だけでなく、頭でもビールを楽しめます。

 このトワイライト・ツアーは6月と7月は予約は一杯だそうです。秋以降は検討中とのこと。通常の工場見学でも十分楽しめると思うので、関心のある方はどうぞ。


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