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【日本の解き方】 親中派政権樹立狙う企てに日本はTPP加速で"中国封じ"を

2023-04-01 17:00:55 | 日記
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 台湾総統選で「天下分け目の戦い」
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            高橋洋一



【日本の解き方】 親中派政権樹立狙う企てに日本はTPP加速で"中国封じ"を 


台湾の蔡英文総統が訪米すると発表された。蔡総統はこれまで6回訪米しており、いずれも中南米諸国などへの外遊の経由地という名目だ。

今回も、中米グアテマラとベリーズを訪問するが、その経由地として、往路の3月30日、復路の4月5日に米国を訪れる。その日にはシンクタンクなどでの講演のほか、大統領権限継承順位が副大統領(上院議長を兼務)に次ぐ第2位であるマッカーシー下院議長と会談する見通しだ。

来年5月に退任する蔡氏の目的は、政権の外交成果の集大成のアピールだ。昨年8月には民主党のペロシ前下院議長の訪台を受けており、後任の共和党のマッカーシー氏とも会談することで米国とより緊密な関係を誇示できる。

2024年1月には台湾総統選がある。ただし、蔡氏は出馬せず、与党・民主進歩党(民進党)の後継候補への後押しとしたいようだ。

中国としては、民進党が勢いづくのは困る。しかも、1979年、米国は中国との国交回復し、それに伴い台湾と断交しているので、今回の蔡氏の訪米に反発している。中国外務省の汪文斌副報道局長は21日の記者会見で「断固反対する」と述べた。

一方、米国家安全保障会議のカービー戦略広報調整官は21日、「当たり前のことで以前にもあったし、またあるかもしれない。個人的かつ非公式なものだ」とし「中国が過剰に反対する理由はない」と述べた。

中国の習近平国家主席は3期目に入り、台湾統一の意思を明確にしている。来年の台湾総統選において、親中政権が誕生し、今のまま中国に併合されるのが最良であろう。そのために、親中派の最大野党、国民党に接近している。

蔡氏の訪米時期に合わせて、馬英九・国民党前総統が3月27日に中国を訪問する。総統経験者の訪中は1949年の中台分断後で初めてで、中国側の招待によるものだという。

来年1月の台湾総統選は、「非中」と「親中」の天下分け目の戦いになるだろう。中国はあらゆる手段を使ってでも、親中派の政権樹立を企ててくると思われる。

台湾の国内には、政治的な立場では中国と距離を置きたいが、それでは食っていけないという、日本の岸田派の「政経分離」のような人も少なくない。台湾経済はかなり中国に浸かっており、中国依存を脱するのは容易ではない。しかも世界的に優位な立場にある半導体でも、その技術の優位性はそう長く持たないという見方もある。

そうした人たちを西側民主主義体制に取り込むには、台湾の環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)入りを加速させるのがいい。TPPはその性質上、中国の加盟は困難で、中国包囲網の性格がある。そのためにも、現在進行中の英国のTPP加盟を急ぎ、TPPを民主主義の経済圏として早く確立するのが日本の責務である。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)


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