沖縄・台湾友の会

《台湾に興味のある方》《台湾を愛する方》《不治の病・台湾病を患ってしまった方》皆んなで色々語り合いたいものです。

鍛冶俊樹の軍事ジャーナル (2021年9月17日号) *河野氏、無謀政策担当大臣か?

2021-09-18 09:18:14 | 日記
鍛冶俊樹の軍事ジャーナル
(2021年9月17日号)
*河野氏、無謀政策担当大臣か?
 北朝鮮が巡航ミサイルを発射した13日に、自民党総裁候補の河野太郎氏は、「敵基地攻撃は随分前の議論だ」と述べた。今日の記者会見では、敵基地攻撃能力の保有に関して「おそらく昭和の概念だ」とまで言った。
 これは致命的な失言である。というのも昨年7月8日に当時、防衛大臣であった河野氏は国会で、敵基地攻撃能力の保有に関して「議論をするのは当然だ」と答弁しているのである。「昭和の概念」を、平成を超えて令和の時代に議論しようとしたとすれば防衛大臣失格ということになろう。

 河野氏は、「北朝鮮が移動式発射台を備えており、そのすべてを発射前に発見して壊滅させるのは困難だから」と言う趣旨を述べているが、発見が困難であることが、どうして敵基地攻撃能力を持たなくていいという結論になるのか。
 そもそも北朝鮮のみならず各国が移動式発射台を整備するようになったのは、米国の敵基地攻撃能力がピンポイント攻撃も可能なまでに向上したからである。つまり自国の基地にあっても安閑とできず、自国にありながら米国の監視から逃げ回って発射しなければならないという哀れな状況に追い込まれているのだ。

 だから米国は、発見が困難になったからと言って敵基地攻撃能力を放棄するなどとは考えていない。偵察衛星など警戒監視能力を拡充させることで発見の困難さを除去しようと努めている。つまり敵基地攻撃能力の保有とは敵発見能力の確保が含まれており、発見が困難になったからと言って攻撃能力のすべてを放棄するなどというのは愚の骨頂であろう。
 だがその米国も、もはや国防費の増額は限界に達しており、他国を十分に防衛できないことは、今般のアフガニスタン撤退からも明らかだ。日本と違って敵基地攻撃能力を以前から保有している韓国でさえ、今般のSLBM発射実験から明らかなように、その能力のさらなる拡充を目指している。
 この時期に至って敵基地攻撃能力は「昭和の概念」という人に、この日本を任せるわけにはいかないだろう。
 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿