沖縄・台湾友の会

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トンガ王国を襲った火山の爆発と津波    遠くカリフォルニア、日本にも津波が押し寄せた

2022-01-17 14:46:14 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
  令和四年(2022)1月18日(火曜日)
     通巻7189号 <前日発行>
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 トンガ王国を襲った火山の爆発と津波
   遠くカリフォルニア、日本にも津波が押し寄せた
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 トンガ王国の人々は日本に特別な親しみを抱く、親切な国民が四つの島々にのんびりと暮らす(ほかに七十近い無人島がある)。緑の広場は王宮、ここはのどかそのもの。
 トンガから近い国は東にタヒチ、北東にサモア、西へフィジー、バヌアツ、ニューカレドニア、南西にNZと豪が位置する。

 海底火山の爆発で1万5000メートルまで煤煙が噴き上がり、首都のヌクロファは火山灰でうまった。NZと豪は救援プランをすぐさま発表した。
 火山爆発後、津波がやってきた。この津波は北米から南米へも拡がり、チリでは死者を出した。フィジーの首都スバの海岸は浸水し、日本にまで津波が襲い、岩手県久慈港で1メートル10センチ。四国では漁船転覆事故がおきた。

 トンガへ行ったことを思い出した。宿泊したホテル、浸水しただろうなぁ。
 何処で乗り換えたか? たぶんフィジーだったように記憶する。
トンガ國際空港は島の南端にあって北の海岸線(このあたりが国際的なリゾート)まで小一時間かかる。途中の景色はと言えば、トウモロコシとイモ畑、野菜畑、椰子。民家は平屋建て。首都に近付いても二階建ては稀少で、素晴らしく文明に取り残されたド田舎風景がつづく。平面な光景である。

 ようやく海岸線が見えて、一番高い建物は中国大使館(三階建て)。日本大使館はその奥で目立たない。ホテルはかろうじて二階建てだった。敷地の真ん中にプール。その脇にバアとレストラン。結局、朝、昼、夜の三食はこのレストランで食べた。ホテルの従業員に背の高い男がいて、話し込むとご先祖は北欧のバイキング。鯨を追って百年ほど前にここまでやって来て住み着いたのだという。捕鯨船は、ここまできたのか!

 観光資源と言ってもかぞえるほど、高波が押し寄せる崖、古代の墓場。オーソドックスな雰囲気があるのは、王宮の瀟洒なつくり。

 ドライブにでると田畑の廃屋がぽつんとあって「これが曙の生家です」という。
 横綱・曙はサモア育ちだが、生まれはトンガだったのだ。このことでも分かるが肥満型の国民が多く、しかし歴史は古く三千二百年前から開け、古墳のような場所があった。

 目抜き通りは海岸線に並ぶホテルが七つ。裏のメイン通りにぽつんとトンガ料理店、バア、ロッジが一軒。それでこの「首都」のすべて。中国人はそれほどいない。
 筆者のようなせっかち人間は三日間だけの滞在で飽きたが、のんびりと釣りとか読者したい人なら、暮らしやすい国だろうと思った。