izumishのBody & Soul

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「美術の窓」で、榎本香菜子が蜜蝋転写の技法を紹介

2021-12-26 14:35:07 | アート・文化

榎本香菜子さんの蜜蝋転写による作品は、どことなくゴシックロマンの煌めきやキリスト教世界のお伽話を思わせる、懐かしい気配に満ちている。

額縁までも含めた全体のトーンは油彩作品と同じく、深い精神性と強さに根ざしている。会って話している時の柔らかく和やかな物腰の奥に、風が吹き抜ける草原に1人立っているような静かな世界が広がっているようだ。孤独とは言えない。けれども、誰もが心の奥底に感じている哀しみのエッセンスが、透明なベールを通して画面上に表現されている。

 

その蜜蝋転写の技法が、「美術の窓」12月号と1月号で紹介されている。

「パネルを作り、写真を蜜蝋で転写する」〜から始まって、「蜜蝋転写と油彩を組み合わせる」まで、いくつもの工程を経て、以前個展で観た緻密で素晴らしい作品が出来上がるのだ。。。。ワタシは観る一方だが、美術家が作品を発表するまでには不屈の精神と地味〜な作業も厭わない集中力が必須なのだとあらためて驚嘆する。

身を削るほどの時間をかけて完成した作品が、観る人を感動させるのはその情熱とエネルギーなのだった。

※以下「美術の窓」12月号、1月号から

 

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