Bunkamuraル・シネマで、「 ダンサー セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣」を観た。
まずは冒頭シーンの映像に被って流れたのが、ブラック・サバス「Iron Man」(!)。凄いっ!もう、これだけで彼の感性に即!共振!である。
さらに、上半身裸で踊るプリンシパルなのに、手や腕や背中や肩や腰に沢山のタトゥー(!)。タトゥー大好き!なワタシ的には、これにも感歎!
舞台が始まる前の楽屋では、お世話をする女性に腕や手や、見えるところのタトゥーにドーランを塗って隠す様子や(「そこは隠れるから大丈夫」なんて言っているの)、ドリンク剤を飲んでいる様子などもある(「これを飲めば大丈夫!」って感じでカメラに向かって話しているのだ)。
ロイヤル・バレエ団の舞台では、主役の女性よりも観客を魅了するセルゲイ・ポルーニン。高い技術と表現力、抜群のジャンプは、元々の姿形もあってゾッとするほど美しい!
19歳で英国ロイヤル・バレエ団の史上最年少プリンシパルとなるが、人気絶頂期に突然引退。。
マスコミにいろいろ書かれたようだが、映像を見ると、彼の心の奥の苦悩や葛藤が見える。
雪の積もった街路で全裸になって笑い転がる様子には、天才ゆえの苦悩や家族への思い、バレエ団の枠をはめられることへのもがき、”自分は何のために踊っているのか・・”という自分への問いが見える。
ロイヤル・バレエ団を退団後、自分自身の踊りを模索する中でセルゲイ・ポルーニンが、『Take Me to Church』の曲に合わせて踊るMVがYOU TUBEで世界中に流れ、再びセルゲイ・ポルーニンの名前が脚光を浴びることになったそうだ。
光を浴びて、風が通り抜ける気持ち良さそうな部屋の中で踊るセルゲイ・ポルーニン・・・。その表情は、あたかも檻の中に捕らわれた”美しいい野獣”のよう。
「バレエ団は息苦しい」と言ってロイヤル・バレエ団を退団したセルゲイ・ポルーニン。それでも「踊って、跳んでいる時が一番楽しい」と語る。
クラシックバレエの枠に収まらない自由な表現の場を求め、探し続けているセルゲイ・ポルーニンは、まさに「世界一優雅な野獣」と云うにふさわしい。
「自分がいる場所が心地いいと感じたら、そこを去らなくてはならない。。」と語ったことがあると、パンフレットにあったが、これほど求め続ける人の心を伝える言葉はないだろう。
映画を観た後は、電車に乗ってもバスの中でも、YOU TUBEで『Take Me to Church』をリピート。
さらに、毎日流しっぱなしのラジオ「AFN」からはこのところ度々この曲が流れてきて、そのたびに、美しい映像が浮かんでは胸キュンの日々でありました。
詳しくは以下のサイトを
http://www.uplink.co.jp/dancer/