おじさんのスポーツおたく奮戦記? 第2章:issanの諸国漫遊記!?

岡山のスポーツチーム、出身選手、岡山に関係する人々などを勝手に応援するissanの日本国内漫遊記 !?

夏の山陰紀行・・鳥取県東部を徘徊した珍道中記

2024年07月26日 18時04分20秒 | 旅行

先日、鳥取県東部を徘徊しました。何か、最近では「徘徊」という言葉が差別用語になるらしく使用を控えたり、認めなかったりする企業や自治体があるようですが、本来は「目的なく歩き回ること」という意味であり、認知症の方が歩き回ることには本人なりの意味や目的があるという考えから「徘徊」という言葉を当てはめないという論調です。その裏には「徘徊」とは認知症患者特有の行動形態という誤った認識が生み出した言語理解に依るので、個人的には徘徊は差別的表現に当たらないと考えています。

特に平成になって以降、言葉狩りともいえる行き過ぎた自主規制が蔓延るようになったと感じます。それは決して好ましいことではありませんし、「特定の方に対する差別用語」という意識自体が差別意識であり、その対象者とされた方々にとっても非常に失礼千万なことと感じます。まあ、あくまで個人的見解ですが・・

     

では、話を戻します。鳥取県は岡山県とは北隣ではありますが、県南の岡山市内から行くには結構移動距離が長いので、広島県、兵庫県や香川県などへ行くのに比べても敷居の高い場所になります。鳥取でも西部の米子や境港は高速道路がありますし、今全国的に話題となっているJRの特急「スーパーやくも」新車導入などによって非常に近くなっていますが、東部の鳥取市などへは中々簡単に行けないというイメージがあって、結果的に足が遠のくことにもなっています。それでも、ガイナーレ鳥取がJ2にいた時期には鳥取を訪れる動機が存在したのですが、ガイナーレがJ3へ降格して10年以上が経過した今では何となく縁遠い地域となってしまいました。

なので、敢えて鳥取県東部に挑むことにそれなりの価値があると思います。

黒尾峠を越えると鳥取県の智頭町です。

 

智頭町といえば、近年では「智頭急行」の特急「スーパーはくと」や「スーパーいなば」によって鉄オタの集まる智頭駅を中心としたマニアックな観光地になっています。全国に第三セクター鉄道は数多くありますが、その多くが赤字経営に苦しんでいる中でこの智頭急行は2015年以降第三セクター鉄道の収益性トップの座を譲っていません。それは京阪神と鳥取を結ぶ特急「スーパーはくと」の高収益が大きく貢献しています。それに加えて岡山と鳥取を結ぶ「スーパーいなば」の収益もあって、智頭急行の年間旅客収入13.1億円の内の定期外収入が12.9億円と殆どを占めるという特異な傾向値を示しています。つまり、多くの地方鉄道が通学客に依存して存続しているのに対して、智頭急行に関しては通学客への依存度が極端に低くなっています。その裏には、鳥取東部へ向かう道路網、特に高速道路の未整備が影響していると考えられます。また、当初の見込みで地域輸送に頼っていたら間違いなく赤字に陥っていたものをJRとの特急列車直通運航を実施することで黒字化が可能という予測通りに1998年度以降は黒字を計上し続けています。特に京阪神から山陰への移動手段として定着しているので、今後も山陽と山陰を結ぶ動脈的役割を継続しそうです。

智頭駅は智頭急行とJRの結節点に当たるので駅舎が2つあります。下の写真の左が智頭急行の智頭駅、右がJRの智頭駅です。地方のローカル駅なのですがいずれの駅にも駅員が配置された有人駅というのも、2つの鉄道会社の結節点ということが大きいと思います。しかも、駅舎は2つですがホームは一つという面白い構造です。

 

さて、智頭町の見どころはと言えば・・

 ではなくて、

 

国指定重要文化財の石谷家住宅なのですが、何と行った日は定休日で拝観できませんでした。何しろ無計画の徘徊ですからこういうことは日常茶飯事で、これすらも旅の醍醐味と言えます(笑)

 

智頭は古来からの宿場町です。あまりの繁盛にとうとう小売商人の逗留が禁じられたほどの賑わいだったそうです。

石谷家住宅の向かいには・・

 消防機庫がレトロ感を醸していました。

 

札所の一つと思われる興雲寺もありました。

まあ、石谷家住宅が休みということで中国山地の智頭から海岸部を目指しました。

途中、鳥取市内で昼食を取りました。日本海産の新鮮魚貝でとてもリーズナブルです。美味しくいただきました。

そして、海沿いを兵庫県境まで移動。岩美町へ行きました。

 

道の駅・きなんせ岩美へ立ち寄りました。

  

地方の道の駅の中には寂れた雰囲気の場所が少なくありませんが、ここは品揃えが素晴らしくて大変な賑わいでした。やはり、京阪神からは岡山よりも鳥取の方が時間的に近いということがあって訪れる方が多いのでしょうね。

そして、岩美町の景勝地と言えば浦富海岸なのですが、その前に少し足を延ばして立ち寄った場所があります。

今では無人駅の山陰本線・東浜駅ですが、駅開設当時は京阪神や山陽から来る臨海学校の生徒たちで賑わっていて最盛期には約60軒の民宿が建ち並び、バーやパチンコ店も営業していたようです。車社会を迎えると駅周辺は寂れ、1972年に無人化されました。

しかし、2017年からJR西日本が運転を開始した「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」が、「世界ジオパーク認定の浦富海岸の眺望と地引網の実演」を対象として東浜駅を立ち寄り観光駅に指名したことから再び注目を集めるようになりました。2010年当時の旧駅舎は以下のような景色でした。

 

瑞風運行後には現在のようなガラス張りのモダンな駅舎に変わったのです。

 

 

そして、東浜駅から北を望むと日本海が見えます。

 

 

瀬戸内海と日本海の大きな違いは波の高さだけではなく、島の有無が最も大きな相違点であると思います。それに瀬戸内海では水平線が見えません。遠くを望めば四国が目に入りますから。

そして、岩美町に来れば絶対に言っておくべき場所は、

 

国の名勝、天然記念物指定の「日本百景」「日本の白砂青松百選」「日本の渚百選」「平成にっぽん観光地百選」などに選ばれている山陰の自然景勝地である浦富海岸です。また、1960年代後半には景観が壊されるほどのキャンプ客が押し寄せたことから、1971年に「岩美町キャンプ禁止区域に関する条例」が制定されキャンプ客の締め出しを行ったという地域でもあります。

そして、夕立にもめげずに鳥取駅へ。

ここで砂丘には行かないというのが徘徊の徘徊たる所以でもあります。それは単なる偏屈ではなくて、緑化が進む鳥取砂丘をみると悲しさが湧いてきそうなので敢えて避けたとも言えます。

鳥取駅は山陰線ではかなり立派な駅舎の一つです。新幹線の停まらない駅の中では、県庁所在地の駅の中でも屈指のものだと思います。

鳥取県の地図を見るとよく分かるように、東西に長く、その距離は岡山県を遥かに凌ぎます。という訳で、今回は鳥取市、八頭郡、岩美郡などの東部を中心に徘徊しました。倉吉市、三朝町などの中部、米子市、境港市を中心とする西部へは別の機会があれば訪れたいものです。

帰りに中国山地の中で見かけた「天」文字焼きに関しては、いまだ謎のままです。

という訳で鳥取珍道中でした。では、また。


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