いせ九条の会

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愛国心より地球愛を/山崎孝

2008-01-31 | ご投稿
私は1月31日の朝NHKFM放送で、「世界中を南極にしよう」、「愛国心より地球愛を」と主張する柴田鐵治さんの話を聴きました。南極は1952年12月に日本を含む12カ国により採択された南極条約があります。軍事的利用の禁止、科学的調査の自由、領土権・請求権の凍結、核爆発・放射性廃棄物の処分の禁止、査察制度の採用を決めました。

そして、1991年には南極の生態系を保護する南極条約議定書と4つの付属書が採択されています。

柴田鐵治さんの話の概要 1965年、30歳の時、朝日新聞記者として第7次観測隊に同行して南極の自然とそこにいる世界の科学者や人間の素晴らしさを体験しました。

南極では基地を構える各国が輸送手段を提供、連係プレーで病人を治したり、怪我をした隊員の治療を行ったりと、自ら見聞きした国境のない南極のすばらしさをのべました。

そして同氏は71歳になった、2005年に40年ぶりに南極を訪れたりしています。

地球と人類が生き延びるためには、世界中を南極のようにしなければと考えています。

同氏は小学校に入った年に太平洋戦争が始まり、軍国主義教育を受けます。戦争の悲惨さに子ども心にも二度と戦争はごめんだという思いが強く持ちました。そして平和と人権を守ろうとしてジャーナリズム仕事につきました。

同氏はベトナム戦争の時、日本のメディアはそろって反対したのに、イラク戦争ではそろってバグダッドから記者を引きあげてしまい、「戦争に反対する姿勢が弱まっただけでなく、ジャーナリスト精神まで衰退してしまった」と残念がります。

 「戦争をなくすにも、地球環境を守るにも、各国が自国の『国益』ばかり考えていたら解決しない」と述べます。人類が地球で生き延びていくためには、「夢物語」だといわれようとなんだろうと、「国益にとらわれず、地球をまるごとひとつに考える視点」を持つことが大切だとのべます。

「世界中を南極にしよう」 著者:柴田鐵治 出版社:集英社 定価:680円+税