いせ九条の会

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ドイツの負の歴史の清算/山崎孝

2008-01-30 | ご投稿
【ロマ追悼碑、2月着工決定 ナチス犠牲、同性愛者碑も】(2008年1月30日付中日新聞)

【ベルリン30日共同】ナチス・ドイツに虐殺された約50万人のロマ(ジプシー)を追悼する記念碑が首都ベルリンで2月に着工されることが正式に決まった。同様に殺された同性愛者の追悼碑も建設される。ドイツ政府とベルリン市当局者が29日、明らかにした。

ベルリン中心部には2005年、巨大なユダヤ人虐殺追悼碑が完成。予算やデザインをめぐって計画が停滞していたロマの追悼碑が近くにできることで、ナチス時代に犠牲となった2大民族の碑がそろうことになる。政府が近く正式発表する。

政府当局者によると、建設計画がこのほど連邦議会の委員会で承認され、首都中心部ブランデンブルク門や連邦議会ビルに近いティアガルテン公園内に建設される。噴水型の碑で、今年秋の完成を目指す。

同性愛者の追悼碑も今年春に同門とユダヤ人碑のそばに建立される見通しとなった。(以上)

ドイツはこのように歴史の負の清算に真摯に取り組んでいます。しかし、日本は南京虐殺事件、従軍慰安婦問題など政府の公式的な見解を否定する政治家が多くいます。これら政治家の歴史観の根幹に明治以降の歴史は西欧列強に対抗するため、西欧列強の帝国主義を見習ったという歴史の正当化の考えがあります。この歴史観に基づいて、小さな要素を全体の要素にすり替えて否定するのだと思います。

西欧列強を向いて正当性を図るのではなく、帝国主義を実践して大きな被害を与えたアジアの国に対して、この歴史観の正当性が図れるのかを考えなければならないと思います。