伊佐子のPetit Diary

何についても何の素養もない伊佐子の手前勝手な言いたい放題

ビートルズ・Get Back

2023年10月03日 | 映画
ディズニープラスで「ビートルズ/ゲットバック」が配信されている。
ついそれを最近知って、ちょっとずつ見ている。

全部見れば8時間くらい(!)の長さのあるドキュメンタリーである。
噂になっていて気になっていたが、
ディズニープラスで見られることをやっと知って、
それで喜んで見ることにした。
でもパート1だけで2時間以上あり、
ちょっとずつしか見られない。
8時間分、全部は見ていないので、見た分だけの感想を書いてみる。




「ザ・ビートルズGet Back」は誰もが知っている通り、
1970年に公開された映画、「ビートルズ/レット・イット・ビー」の
ロングバージョンというべきものだ。

映画、「ビートルズ/レット・イット・ビー」は
マイケル・リンゼイ・ホッグという人が監督で、
アルバム「レット・イット・ビー」制作のため
スタジオにこもって楽曲を演奏・セッションし、
録音しているビートルズのありのままを描いたドキュメンタリーだった。

解散寸前のビートルズのぎくしゃくした関係性や、
不気味なオノヨーコの存在など、
いろいろ複雑な気持ちになる映画だった。


これも衆知のとおり、
ビートルズが最後に録音したアルバムは「アビーロード」で、
レコードの発売は「レット・イット・ビー」が最後だった。
つまり「レット・イット・ビー」は「アビーロード」より前に録音された。
映画「レット・イット・ビー」では、
「アビーロード」の楽曲を練習している所も出て来るので
この説が確定した。

もともと「レット・イット・ビー」はゲットバックセッションとして計画され、
1ヶ月にわたりセッションをして作曲して、アルバムを作る。
と同時にライブ(演奏)が
テレビの特番として放送される予定だったという。


映画「レット・イット・ビー」はドキュメンタリーなので、
筋はなく、始めから終いまでセッションしているビートルズを
そのまま撮影した(そして編集した)だけのものだ。
それだけで映画になってしまう。
そのころのビートルズはすでにそれくらいの存在になっていた。
ビートルズの映画が公開されると聞くと、
世界中がその話題で持ち切りになるといったふうな…。

演奏活動を辞めてしまい、
滅多に聴衆の前に出なくなったビートルズの姿が
久しぶりに見られるというので、
ファンはワクワクして沸き立った感があった。
けれども、ビートルズの良くない噂(仲が悪い、
解散するのではないか、など)も流れて来たころでもあった。
みんなはそれを確かめに映画館へ走った、
という感じだったのではなかったかな。

でも多くの人はビートルズの「今」が見られるというだけで、
ビートルズのセッションの様子が見られるというだけで、
ありがたく映画を見ていたと思う。
ジョンがそこいるというだけで、ポールが歌っているだけで、
彼らが演奏をしているというだけで、それが見られてありがたい、
という状況だった。


ただ映画「レット・イット・ビー」は1時間半ほどに編集されたもので、
アルバム「レット・イット・ビー」には収録されなかった曲も演奏したり、
貴重なドキュメントではあったものの、
かなりはしょってあり、すべてを記録したものではなかった。

58時間分の映像があったというから、
1時間半では収まり切らないのも当然だった。


近年、そのゲットバックセッションの時に撮影されたフィルムを
蔵出ししようという試みが50年の時を経て現実化したようだ。

そこで58時間あったフィルムを8時間に編集して公開したのが、
今回の「ビートルズ Get Back」ということのようだ。
監督は「ロード・オブ・ザ・リング」のピーター・ジャクソン。

「レット・イット・ビー」では不穏な雰囲気も漂っていたが、
それだけではなく、演奏家としてのビートルズの卓越した部分も、
屋上ライブで見て取れた。


今回、新たに編集されて公開された「ビートルズ ゲットバック」は、
その彼らのセッションや練習の中から曲が生まれる過程を
丁寧に描いていて、ビートルズがいかに優れた音楽家であるか、
演奏家であるか、いかに優れた作曲能力があるかを
余すことなく描き切っている。




↓予告編

「ザ・ビートルズ:Get Back」|予告編
|Disney+ (ディズニープラス)
ディズニープラス
https://youtu.be/xYv2CHasyJM?si=6gTfk6J13UqfuuEG



↓ディズニープラス 配信期間なら何度でも
https://www.disneyplus.com/ja-jp/home



冬の寒い時期だったようで、
メンバー全員が毛皮の高価そうなコートを着ているのが、
いかにも金持ちらしい。
彼らはこの時まだ20代だったはず。
一番若いジョージは26歳くらいだったはずだ。




空気は必ずしも良くなくて、やはりピリピリした緊張感が漂っている。
ポールが主導しているが、それにメンバーが不満を持っていたり、
やる気がなさそうだったり。
ヨーコが何をするでもないのにいつもジョンのすぐ脇にいて不気味だったり。


ただ、それまで冗談や雑談をしていたのが、
いざ誰かが楽器を触り、楽器を弾き始め、歌を歌い出すと、
自然とハモりが始まり、ドラムが合わせ、
即座にセッションが始まる。
それが見事なハモリになっている。

どんなに仲が良くなくても、
いざ音楽になると急に彼らは超一流の演奏と歌とを奏で始める。
ひとりが歌い出すと、自然とギターがそこに加わり、ドラムが加わり、
ハーモニーを重ねる。それが超一流の曲になってしまってる。
まだセッションの段階で、歌詞も決まっていないのに。
さすがにプロの集団だと思う瞬間だ。

そして「ゲットバック」の曲が生まれる瞬間もカメラが捉えている。
まだ歌詞があやふやでポールが考えあぐねている中、
演奏が進んでいく中でだんだん歌詞が作られてゆく。

ビートルズの曲作りが垣間見られる瞬間に立ち会っているという、
とても貴重なドキュメントにもなっている。


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現在では映画「レット・イット・ビー」のクライマックスは
ルーフトップコンサートで、
ビートルズがアビーロードスタジオの屋上で演奏するのが
カメラに収められているが、
当初は海外へ行き、そこでライブを行う予定だったらしい。
それを相談する様子も長く撮影されている。

ギリシャかイタリア?の円形劇場を使ってライブをするとか、
客船を借り切って、そこまで船で行くとか、
いろんなアイデアが出る。
しかしジョージとリンゴが海外へは行きたくないと言い、
それならスタジオにセットを作り、そこに客を入れてライブをする、
というアイデアが出される。
実際にライブで使うスタジオセットのデザイン画が
ビートルズのメンバーに渡されたりする。

ルーフトップコンサートに至るまで、
いろんなアイデアが出されたことが分かる。

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新しいアルバム制作に一番熱心というか、
名曲を持って来ていたのがポールだ。

このころのポールの曲は名曲ぞろいで、
「レット・イット・ビー」や「ゲットバック」、
「ロング・アンド・ワインディング・ロード」、
どの曲も完成度が高い。
自然とポールがセッションの主導権を取るようになる。

ギターのコード進行を指図されたり、
ポールがリーダーシップを取るのに嫌気がさしたのか、
とうとうジョージが辞めると言い出す。
ビートルズを脱退すると言って、
セッションスタジオから飛び出してしまう。

ここでパート1が終わる。

あまりにも生々しくて、
ビートルズの楽曲の生まれる場面を体験したという
貴重なドキュメントとなっている。

あとパート3まであるらしいが、焦らずゆっくり見て行こうと思う。
クライマックスはもちろんルーフトップコンサートだと思うので、
それが楽しみ。




↓もう一つディズニープラスから

「ザ・ビートルズ:Get Back」|先行特別映像|
Disney+ (ディズニープラス)
ディズニープラス
https://youtu.be/MlYi6F7604k?si=63-C_8E4QLAKxMj7



ゲットバック、最高だ。



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