short trip 短い旅の終わり
北東へ風に乗って
飛行機は飛んでいく
次第に薄れていく
雑踏の余韻
南西の赤土 埃塗れの熱風
たった一週間くらいでは
熱いシャワーを浴びたら 一瞬で
magic も解ける
とにかく移動していただけ
ひたすらに 苦行のように
甘美な修行だと
橙色の袈裟の僧侶は笑った
たぶん自分に課したのだろう
弛んでいる己の腹と背中と
脳味噌と心にすべてに
刺激がどんどん足りなくなって
過剰に依存していくだけ
見たことあるのとないのと
いったことあるのとないのと
たった少しだけの差だけど
確かにそこには差があるのようだ
当初の予定では
ただダラダラと綺麗な海でも眺めて泳いで
なんて There is no plan だったのに
ヒョウハクノオモイヤマズ?
ファングーラオのbus stationから
168のbusに乗った
AM6:00に出発したbusは
国境を越えてひたすら走り
お昼過ぎに乗り換えして
さらにひたすら夜まで走った
PM9:00 予定時刻を2時間overして
闇夜のSiem Reap
さすがにまいったなーと
自分の馬鹿な旅に後悔する
不安すぎて笑えたけど
すぐに風が吹くのだ
というよりも
もうすでに世界中は
どこでも開拓されていて
どんな小道も繋がっている
合理的なシステムで旅人は
小金を毟り取られる
それでも旅人にとっては
そのシステムこそが
この闇夜の旅路
トゥクトゥクに揺られて
闇夜の風に吹かれてまた走る
飛行機の窓から雲を眺めながら
思い出しながら帰る
帰ったらすぐ忘れるかな
写真を真面目にたくさん撮ったから
たぶん忘れないかもしれない
わからないけど
そういえば 一昨日
あるカンボジア人と
町外れの小さな酒場で
アンコールビールを飲みながら
自由について話していた
拙い英語とカンボジア語と日本語で
フタリで笑ってた
日本じゃ普通に会社で働けば
10年で1000万円貯めれるらしいぜって
驚いてだけど
10年自由を奪われたら
人格も変わるだろうねってさ
そんなのよくわからないよって言ったやったけど
ないものねだりって言う英語もカンボジア語も
わからなかったので
ナイモノネダリダヨーって言ったら
そうだねって笑ってた
オレとオマエはフレンドだなって言ってたのに
帰りがけに3$ボラレそうになったので
このやろーおめーさっきビールも奢ってやったのに
オメーはフレンドから3$もボるつもりかよって
一応ケンカして怒ってみたものの
まあ1$投げつけて
これでオレらはフレンドだなforever
って笑って別れた
自由とはこういうものなのだ たぶん
目を閉じる
ほんとに自由なのは窓を流れていく風景だけ
けっして掴めない
白い牛を連れて赤茶色の土の中を戯けて歩いてく裸足の少年
北東へ風に乗って
飛行機は飛んでいく
次第に薄れていく
雑踏の余韻
南西の赤土 埃塗れの熱風
たった一週間くらいでは
熱いシャワーを浴びたら 一瞬で
magic も解ける
とにかく移動していただけ
ひたすらに 苦行のように
甘美な修行だと
橙色の袈裟の僧侶は笑った
たぶん自分に課したのだろう
弛んでいる己の腹と背中と
脳味噌と心にすべてに
刺激がどんどん足りなくなって
過剰に依存していくだけ
見たことあるのとないのと
いったことあるのとないのと
たった少しだけの差だけど
確かにそこには差があるのようだ
当初の予定では
ただダラダラと綺麗な海でも眺めて泳いで
なんて There is no plan だったのに
ヒョウハクノオモイヤマズ?
ファングーラオのbus stationから
168のbusに乗った
AM6:00に出発したbusは
国境を越えてひたすら走り
お昼過ぎに乗り換えして
さらにひたすら夜まで走った
PM9:00 予定時刻を2時間overして
闇夜のSiem Reap
さすがにまいったなーと
自分の馬鹿な旅に後悔する
不安すぎて笑えたけど
すぐに風が吹くのだ
というよりも
もうすでに世界中は
どこでも開拓されていて
どんな小道も繋がっている
合理的なシステムで旅人は
小金を毟り取られる
それでも旅人にとっては
そのシステムこそが
この闇夜の旅路
トゥクトゥクに揺られて
闇夜の風に吹かれてまた走る
飛行機の窓から雲を眺めながら
思い出しながら帰る
帰ったらすぐ忘れるかな
写真を真面目にたくさん撮ったから
たぶん忘れないかもしれない
わからないけど
そういえば 一昨日
あるカンボジア人と
町外れの小さな酒場で
アンコールビールを飲みながら
自由について話していた
拙い英語とカンボジア語と日本語で
フタリで笑ってた
日本じゃ普通に会社で働けば
10年で1000万円貯めれるらしいぜって
驚いてだけど
10年自由を奪われたら
人格も変わるだろうねってさ
そんなのよくわからないよって言ったやったけど
ないものねだりって言う英語もカンボジア語も
わからなかったので
ナイモノネダリダヨーって言ったら
そうだねって笑ってた
オレとオマエはフレンドだなって言ってたのに
帰りがけに3$ボラレそうになったので
このやろーおめーさっきビールも奢ってやったのに
オメーはフレンドから3$もボるつもりかよって
一応ケンカして怒ってみたものの
まあ1$投げつけて
これでオレらはフレンドだなforever
って笑って別れた
自由とはこういうものなのだ たぶん
目を閉じる
ほんとに自由なのは窓を流れていく風景だけ
けっして掴めない
白い牛を連れて赤茶色の土の中を戯けて歩いてく裸足の少年