写真日記

モージュナーの魔法が消えてなくなる前に

深夜に帰ってきて
眠らずに朝から撮影だったので
日本がなんだかチラチラ眩しくて
暑いのか寒いのかもわからず
とにかく出掛けました

今日の撮影はとてもいいテーマなので
撮影自体は心地よく進んでいくのですが
なんだかやっぱり疲れが溜まっているのか
さすがに撮影が終わって
22時に家に帰ってくると
もうちょっと変な気持ちで眠れずに

いつのまにかAM3：00

明日も早朝から撮影なので
ようやく準備も終わってもう眠らなくていけないのに

眠れないのは混乱しているせいなのだけど

混乱を治す薬があるんだってさ

ブルースリーが言ってたっていう
川の流れの話

岩と戦うんじゃなくて
海まで行きたいんだろう？

カゼヲヒイタボクヲ
キミガワラッテイル

夜のキエフを歩いてたのを思い出して
風がとても気持ちよかったな

クリボイログ→キエフ→パリ→東京

２日間かけて
ウクライナの南のほうから帰ってきました
３週間くらいいたので
もうすっかり生活のリズムができていて
なんだか戻ってきてしまったなという
少し怖い感じで東京に戻ってきました

あの冷たい東欧の空気の街路を
ひたすら毎日歩いていました

世界はそれほど前向きじゃないけど
でもみんな笑ってるのでした
だから僕も笑ってられたのかもしれません

でも
久しぶりに帰ってきた東京は
なんだかひっそりと静まり返っていて
僕は合計45kｇの5つの鞄を抱えて
市ヶ谷のお堀沿いを歩きました

玄関を開けると電気がすべて消えていて
ブレーカーを上げても電気がこなくて
よくわかんないけど電気が止められていたので
まだお風呂にも入れず
こんなオチもあるのだなと笑えました
元社会主義の国でもお湯は出るし
停電はなかなかしなかったけど
この東京では電気代を稼ぐにも一苦労？
そういえば、ロケに行く前も
結構タイトなスケジュールだったのだな　
お金払うの忘れてだけたけど

明日も朝から撮影が見事に入っていて
でも明日の撮影はとても魅力的な被写体なので
ぜんぜん時差ボケで眠らなくてもOK

というかひさしぶりに日本語を書いているようなので
それはそれで興奮的な感じ

キエフから夜のパリに着いた時
響きと夜景が美しくて
なんだか素敵な気持ちでした
でもただトランジットしただけなので
もしこのままフランスに来ないまま死んだら
このCDGの壁に描かれたエッフェル塔が
僕のパリなんだろうーな
ちょっとはじめてパリに行きたいなと
パリの空港で思いました

それにしても
たくさんの人に出会って
たくさんの人と別れたので
いま、なんだかだいぶ感傷的な感じです

東京はどうですか？

昨日、
東欧の片隅
名前も知らない小さな町の
町外れを独り歩いていました

向こうのほうからおばあさんが歩いてきます

僕は相変わらず毎日
写真を撮り続けています

旅が僕を導いてくれるのか
写真が僕を導いてくれるのか
旅が写真を導くのか
写真が旅に導くのか
旅が僕を写真に導くのか
それともただの空想か

よくわからないけど

普段は日記なので手紙じゃないけど
皆さん、元気ですか？

奇跡的に繋がったネットを
ロシア語表記のマクドナルドでやっています

僕は毎日元気に異国の言葉を叫びながら
写真を撮っています

モージューナー　フォトグラフィーナ！！
って言うと、みんな笑って写真を撮らせてくれます
たまに困った顔をされることもあるけれど

まあとにかく遠い異国の
風に吹かれている日々です

10日間の撮影ロケで
山に篭っていたので
久しぶりの東京は
人がたくさんいて
都会でした
この空気の不味さが
なんだか心地よくて
僕はコーヒーとドーナッツを
置きマグカップで流し込みました

明日からまたロケに行ってきます