写真日記

春だから
歌を歌おうっ

夜の市ヶ谷の外堀
春は桜
一瞬で咲いて
一瞬で散るの
毎年繰り返すの

ハルナノニ

市ヶ谷の交差点に僕は自転車を止めて
電車に乗ってどこかに出かける
すると
帰ってくると必ずといっていいほど
自転車を置いたまま
歩いて家に帰ってきてしまう
帰ってすぐ思い出す分にはまだましだけど
３日後とかに気がついたりすると
ちょっと焦る
自転車は止めてはいけないことになっているので
撤去されてしまう可能性があるからだ
昨夜、焦って小走りで交差点に向かうと
みごとに自転車があった
キョトンとした感じで
桜の木の下に

ハルナノニ

やっぱり新しいカメラはおもしろい
無駄に６×６にして
もったいないけどモノクロに決めて
外付けの小さなファインダーで
するとこのつまらねー見慣れた世界が
一瞬にして刺激的に
一瞬でも撮り逃したくないくらいにシャッターを
５年目の桜道も
春にやってくる渡り鳥の群れも
夕立に渋滞するタクシーの窓も

岡本太郎が言う
「己を殺す決意と情熱を持って危険に対面し、
　生きぬかなきゃならない」

ハルナノダ

それにしても
花が咲く瞬間のエネルギーには
驚かされる
たった３日間でこんなにも
すげー

桜木町
あと2年後の夏に完成する予定の
ビルディングの工事現場を
ずっと眺めている人
きっと僕には見えないなにかを眺めているのだろうと
僕はその人をずっと眺めていた
集合時間に間に合わないので
しかたなく写真を１枚撮って立ち去る
夕方、帰りがけにまたこの場所に寄ってみたけど
その人はいなかった
いるはずもないのに
いたらいいなと思っていた
僕が旅に出る理由のひとつは
こういう一瞬に出会えるから
僕の空想で幻想だけど理想
世界はさまざまです

玉砕
昔から使っていたコーヒーカップが割れた
西荻窪の道具屋さんで買ったやつ
割れるときの音
なんだか好きな女に振られるときの音
でも昨日から右耳が聴こえ難いので
これで貫通したらいいような気もする
沖縄本島の南端
喜屋武岬の岸壁と海を思い出す
感情を殺して
腹減った

桜の花が咲き始めました
何日か前には蕾だったのに
花があっという間に咲き乱れます
そしてやがて散っていきます
もうすぐです

I spitted out all hatred in the restroom of the Seven-Eleven store and should have canceled it

サッカーが終わって
ブランコに乗っていたら
1ヶ月の謹慎処分を受けた
たぶんきっと朝青龍もこんな気分だったに違いない
いきなり自分の好きな場所を奪われたら
好きだった女にフラれてもこんな気持ちね
やるせないけど
笑おう

今年で何歳になるの？

ただ写真を撮っていたいだけなの
ただそれを実感していたいだけ