系譜から逸れたがるひと胸もとに辛夷の花をぼうと灯して
古樹なのか老翁なのか濁り江に身をせり出して影をなすもの
怒りちいさく芽吹く夜半をびらびらとはみだしながら下る坂道
ふゆの根を踏みゆくこども長靴にムーミントロールをねむらせて
爛れつつとどまりながら陽光は今朝みずうみの氷を剥がす
系譜から逸れたがるひと胸もとに辛夷の花をぼうと灯して
古樹なのか老翁なのか濁り江に身をせり出して影をなすもの
怒りちいさく芽吹く夜半をびらびらとはみだしながら下る坂道
ふゆの根を踏みゆくこども長靴にムーミントロールをねむらせて
爛れつつとどまりながら陽光は今朝みずうみの氷を剥がす