北緯43度

村上きわみの短歌置き場です

「未来」4月号(2018)

2018-07-07 | 未来

両耳をわずかに立てて雪を聴く犬の時間に生きるおまえは

駈け回ることもなくなり寝息まで老いてこのまま澄んでゆくのか

遠のいて弱まる夜をあたためる蕪のスープに麦ひとつかみ

どのような命にふれてきたのだろう小さいひとはゆびを揃えて

低いねえ こらえきれずにあめゆきをこぼし始めるあなたの雲は


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