傾きをとがめるように男らはしずかに杭を打ち糸を張る
水糸の黄に区切られ方形に鎮まる土よ ここより他郷
懲らしめるために包んだ薄紙の、なかの紙幣の、気味が悪いね
ぬさ、にぎて、みてぐら などと声に出し濁りのままに忘れるだろう
歩行からもっとも遠い足どりで火を踏みながらゆく妹よ
やさしくてひどい体を思い出す沼になるまで眠らずにいる
外塀に猫がしたたる木曜の結び目がゆるくてかなわない
ゆくりなく雨に撲たれる わたくしはあなたの瑕疵になれるでしょうか
開墾をかさねた末に刃こぼれてあらゆるものは戦争の比喩
ネヴァモア 問いはそのまま一点に凝りきれいな痣をなすまで