駅の椅子に座布団

　　　　　　　　　　　　　　　湯河原駅のホームの椅子に座布団が乗っていた

その日は、暖かく春の陽気であった。
東海道線の「湯河原駅」のホームに降り立った。
ホームの中央に椅子が並んでいる。それなら何でも無い光景であるのだが、湯河原駅のホームの椅子にはすべて座布団が添えられていた。

湯河原町商工会女性部と明示されている座布団もあった。
湯河原は温泉観光地である。
温泉地を訪れた旅人が帰りの列車を待つ間のひとときを座布団の椅子に座ってもらいたいとの気持が伝わってくる。

座布団は椿の花びらを描いてある。
そして「色彩のまち　ゆがわら」と記載してある。
心温まる心遣いを湯河原駅で出会った。

（２月２６日記）