つれづれなるままに

日々の思いついたことやエッセイを綴る

劇団若獅子公演「特攻の郷・知覧」

2010年08月26日 | 芸能
                  劇団若獅子公演後の挨拶

日本橋の三越劇場で公演されている劇団若獅子「特攻の郷・知覧」と「蛍火・お登勢と龍馬」を観劇した。
「特攻の郷・知覧」は劇団若獅子初公演である。
特攻隊生き残りの男と、鹿児島県知覧に実在した“特攻の母”と呼ばれた鳥濱トメ家族との愛と苦闘の戦後史を描いたもの。

九州の南端、鹿児島県の知覧を訪れた香川正三(笠原章)。平成22年8月15日、戦後65年となるこの年、87歳。薩摩ホタル館に流れる“君が代”を聞く香川の胸に去来する思い出・・・
昭和20年3月26日。香川は陸軍飛行学校の教官として、知覧で少年兵達の指導にあたっていた。朗らかな浅田博史(浅井弘二)、物静かな宮下二郎(緒形幹太)ら、少年兵の憩いの場となっていたのは「薩摩食堂」である。女主人・高島マキ(南條瑞江)と二人の娘、奈津子(森朝子)、小夜子(池坊美佳)は家族のように香川や少年兵達に接し、彼らもまた母や妹のようにマキ母娘を慕う。

終戦後、知覧の薩摩食堂を訪れる元陸軍飛行学校の関係者達の模様が描かれる。
中でも圧巻の場面は、浅田俊之(御影伸介)と清子(中條響子)夫妻が特攻隊員であった息子の最期の地を訪れ、香川正三と高島マキと話すところ。
新国劇の3人のメンバーとベテラン中條響子が、がっぷり組んだ場面。
その素晴らしい演技に体がぞくぞくとしてきた。
重厚な舞台演劇を観劇した。
元整備兵の渡辺新吉(桂広行)、元知覧高女恩師の安永(水野善之)と特攻隊員の菊池晴男(中川歩)の演技も芝居を引き締めていた。

◆三越劇場での公演は、8月29日(日)まで。当日入場チケットもあります。

(8月26日記)

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