いかりや爆氏の毒独日記

最近の世相、政治経済について「あれっ?と思うこと」を庶民の目線から述べていきたい。

ショック・ドクトリン:フリードマン真理教信者

2011-12-22 21:35:58 | 日記

 ショック・ドクトリンの源泉は、ミルトン・フリードマンであると著者のナオミ・クラインは指摘しています。フリードマンと言えば、ハイエクと共に市場原理主義の創始者のようにみられています。

 基本理念は自由市場経済、その中核とする考えはクライン氏によれば次のようなものです。

 需要、供給、インフレーション、失業と言った経済に影響を与えるさまざまな力は、自然の力と同様に、真の自由市場においては、これらの力は完全な均衡状態にある。市場の自由に任せればおのずから均衡が生まれる。生態系がそれ自身の力でバランスを保っているように、市場もまたそのままにしておけば、生産される商品の数も、その価格も、それを生産する労働者の賃金も適正になり、充分な雇用と限りない創造性、そしてゼロインフレというまさに地上の楽園がが出現というのである」

 又、フリードマンは、経済学を物理学や化学のような厳密な自然科学と同様に扱っている。従って、巧妙で複雑な方程式を編み出して(捏造?)、一見合理性が担保されているかのようにみせかけている。

 筆者に言わせると、フリードマンの基本的な過ちは、経済現象を物理化学や自然界の生態系など、自然科学と同一の扱いをしたことだと思う。元々経済現象は自然現象ではあり得ない、人間が造った人工構築物であって決して自然科学が適用できる代物ではない。

 このフリードマンの「学説」が実際に適用されたのが、先日(12/7)述べた1973年9月11日、チリの首都サンティアゴでCIAが暗躍して軍部(ピノチェト)が起こしたクーデターである。

 その結果ピノチェト政権は反対者を「サッカー場で集団虐殺」するなどの恐怖政治と、大量の失業者、貧富の差の拡大、10年以上泥沼の経済状態が続き大変悲惨な結果を招いた。

 ピノチェトは17年間権力の座にあったが、その間、何回も政治的方向転換を余儀なくされた。チリが着実な経済成長を遂げたのはシカゴ学派の処方箋「市場原理主義:規制緩和・民営化・緊縮財政」によるものではなかった。

 筆者は、競争原理そのものを全否定するものではないが、ショック・ドクトリンは火事場泥棒的手法であり、規制緩和や民営化して自由な競争にまかせれば、当然のごとく図体のでかいもの、力の強い者が弱者を食い物にする弱肉強食の世界となる。日本では、小泉ー竹中路線が招いた格差拡大と不況からいまだ抜け出せていない。

 にも拘らず、日本では「フリードマン真理教信者」がいまだにはびこっている。最近「もし小泉進次郎がフリードマンの『資本主義と自由』を読んだら」池田信夫(原作)、 田代真人(構成)、 藤咲ユイ(画)という本が出版されていることを知って驚いた。

 作者は、お馴染みの池田信夫先生と言うから、なるほどと思った。
 参考までに、彼が「フリードマン真理教」のいかに熱心な信者であるかを示しておこう。今年3月2日の彼の「池田信夫 Blog part2」に「フリードマンの公理系」と題して、次のようにのべている。

 きのうのアゴラ連続セミナー最終回は、ミルトン・フリードマン。久しぶりに読み直してみて、やはり『資本主義と自由』は圧倒的におもしろい。古典というより、そのまま現代日本の問題を解決する武器として使えると思う。
 
経済学の世界では、この半世紀フリードマンはつねに論争の中心であり、理論的には彼が勝ったといってよい。

彼を悪しざまに罵っていた宇沢弘文氏のような介入主義を支持する経済学者はいない。フリードマンの理論は「人間は合理的個人であり、行動の責任は自分だけが負う」という公理にもとづいて演繹的に組み立てられており、公的年金を廃止するとか社会保障を負の所得税に一本化するとかいう過激な提案も、彼の公理系を認めると反論できない・・・・以下省略。

 



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6 コメント

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Unknown (トッペイ)
2011-12-22 23:35:23
また、池田大先生がやらかしてくれましたか(笑)この男は死ぬまで直らない中二病です。
池田は自分でビジネスを起こしたこともなく単なる評論家でしょう。何を偉そうに上から目線で能書きたれてるのでしょう。やはりCIA御用達の変な薬飲んでますね(笑)
それにしても、チリクーデター、ニューヨークテロ、小泉郵政選挙と3つとも911なのは不気味ですね。
やはり闇の世界政府は実在するのでしょう。
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菅枝野厚労省NHKマスゴミ有罪vs地位協定治外法権312総理官邸不法占拠チンピラ米軍属無罪 (通りがけ)
2011-12-23 01:34:45
放射能拡散テロ主実行犯厚労省を告発する。

「あさこはうす へ手紙を出そう。」院長の独り言さまから転載
>>http://onodekita.sblo.jp/article/52201652.html

>東大の中川恵一が
「(福島の)牛の分析からセシウムは全身の細胞にほぼ均等に分布することが確認されている」と言ってますが
12/15 院長先生のブログによると
「筋肉には血液の30倍、心臓脾臓肝臓は筋肉の半分以下」ですよね。何で こんなにハッキリ数字が出ているのに「均等」と言えるのか? この人 やはり病気なんでしょうか?

阿修羅では中川が
「50年前のプルトニウムは今の1000倍」と言ったことを受けて
「半減期2万4千年のプルトニウムが どーして50年で1000分の1になるんだ! こいつ算数できないのか?」というカキコミがあり爆笑したのですが 笑ってる場合じゃない、
この人 このままほっといていいんでしょうか? 治療が必要なレベルだと思いますけど。

Posted by tottoko at 2011年12月22日 13:25


tottokoさん。

たしかに中川恵一は放置できませんね。
ぜひ拡散したいので小佐古教授との対比であなたのこのコメントを使わせてください。お願いします。

国民の健康という国家の国益を守るためにではなく、ただ政府内閣霞ヶ関東電保安院の私利私益を守るためにだけ行政法をひん曲げて作り変え、放射能棄民テロを続けるアメポチスパイ厚労省の反逆罪相当犯行を明らかにして、全省ことごとく訴追弾劾解体に追い込むべし。

結局、菅枝野厚労省NHKマスゴミの「放射能安全」風説流布は、その「風評被害」として何百万人もの福一由来死の灰による被曝者を発生せしめた、重大な棄民テロ犯罪未必の故意すなわち故意の確信犯の大量傷害殺人犯罪そのものであった。真っ黒の有罪である。

これに対して、312総理官邸に侵入し指揮権を強奪し他国日本の統治中枢を不法占拠した米軍事顧問スパイは、地位協定治外法権により無罪である。

地位協定を緊急国会を開いてでも直ちに破棄することがいかに日本にとって死命を制するほどの重要な用事であることかがよくわかるであろう。
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参照 (通りがけ)
2011-12-23 06:16:21

目で見る地位協定>1965年沖縄 「少女轢殺」 報道写真家嬉野京子の証言 
>>http://blog.livedoor.jp/ikedakayoko/archives/51424388.html

占領国のABCCが日本に強要した被曝被害
【視聴注意・動画:世界は恐怖する 死の灰の正体】原水爆実験後の日本1957. 原爆被爆者の異常出産 >>enzai.9-11.jp/?p=9665
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喫緊 (通りがけ)
2011-12-23 09:33:05
国会議員は国会で直ちに地位協定を緊急破棄せよ。

「結集してこそ初めてパワーになる ~「新しい政策研究会」137名」Goodbye! よらしむべし、知らしむべからずさまへのコメント
http://c3plamo.slyip.com/blog/archives/2011/12/post_2252.html#28408

>地位協定破棄の絶対必要性について、独りファシズムver.0.1さまのところで万機公論しました。
http://alisonn003.blog56.fc2.com/blog-entry-147.html#comment764
Comments
(1)昭和16年23~29日報知新聞
>これらの金があたかも揮発したかのように報じられているが、売り抜けた投資集団の口座へ転移されたことは語るまでもない。
その投資集団とはこれでしょう。↓
アメリカの地底政府 1~6
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=10014383&TYPE=IMAGE_FILE&POS=1
全く「息をするように嘘を吐く」とはこいつらの事です。
それにしても、昭和16年にこんな記事が掲載されていたとは驚きです。
この後、太平洋戦争が起き、神風特攻隊です。
いったい、海に散った先輩にどんな顔をしたら良いんでしょうか。
今は当時から少しも進歩していないし、むしろ悪くなっているのは敗戦でアメリカの九一の支配が強まったからでしょう。
[2011/12/21 23:27] URL | Kita [ 編集 ] TOP ▲
(2)略
(3)Kitaさん
興味深い資料ありがとうございました。
追加追補として、こちらが参考になるかな?
1.http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/irakusenryousiltupaisibeigunteltutai.html
2.長周新聞「宮城県 水産業潰す漁港6割淘汰 外資略奪の為の復興計画」12月14日
など(最新号の記事はまだアップされてないですね)

さて、私はキタさんご紹介のユダヤ地底王国という悪性度最悪のがん細胞が、宿主地球を浸潤増殖する手足がアメリカ軍であり、現在病期ステージが進行してユダヤ米軍超悪性腫瘍は地球を滅亡させる寸前にまで成長しています。

この悪性腫瘍をここまで増大させた栄養動脈が日米地位協定であり、地位協定治外法権がほしいままに霞ヶ関スパイを使って日本人からとことん搾取し続けるのが、日本の米軍基地であり思いやり予算であり防衛軍備購入防衛省汚職談合であるのです。

よって地位協定というユダ金戦争狂悪性腫瘍の栄養血管を破棄遮断すれば、今やそれ一本にすべての栄養を依存している癌組織は死滅するしかありません。

地位協定消滅後は地球に巣食う最大の凶悪癌を治療して治癒せしめた日本国平和憲法が、世界の平和外交をリードすることになるでしょう。

これが私が地位協定破棄を日本が世界をリードする扶桑の島国の伝統復活の切り札と考える理由です。
[2011/12/23 08:34] URL | 通りがけ [ 編集 ] TOP ▲
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進次郎を取り上げる理由は? (いかりや)
2011-12-23 17:45:53
「もし小泉進次郎が・・・」なんて、とても馬鹿馬鹿しくて読む気になれませんが、

普通、現職の若造国会議員をわざわざ取り上げて題材にすることはしないと思う。

敢えて題材にするには、なんらかの事情があるに違いない。

池田氏は進次郎の後見役?それとも、その筋から指令を受けているのだろうか?
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独立不羈日本 (通りがけ)
2011-12-23 18:25:56
地位協定を破棄した後ならば新次郎でも新人でも馬の骨でも何でも独立平和憲法国日本は大丈夫ですが。
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