いかりや爆氏の毒独日記

最近の世相、政治経済について「あれっ?と思うこと」を庶民の目線から述べていきたい。

鳩山内閣は権力の二重構造?続き、小沢一郎氏の凄いところ

2009-09-20 17:41:57 | 日記

 kenkensya:

 小沢一郎氏の他を圧倒する凄味は、自分が総理大臣になることに全く拘泥していない点だと思う。喧嘩は、死んでもよいと捨て身でかかってくる人間が一番怖い。小沢氏はこれまでに3回は総理大臣になれる機会があった。それを蹴って黙々と選挙活動に邁進している姿には自民党・公明党・官僚そしてマスコミも震え上がっているに違いない。だからこそネガティブ・キャンペーンが溢れるのだろう。

 大体、小沢一郎が権力欲だけの人間ならばバリバリの社会党左派だった横路孝弘氏、輿石東氏、赤松広隆氏などが知らぬ間に小沢シンパになっているはずがないではないか。おそらく小沢一郎の無私な部分が、彼らの琴線に深く響いたとしか考えられない。また真の思想家であり愛国者であった江藤淳氏が、権力志向だけの「政治屋」に賛辞を書くことなど考えられぬことなのだ。

 小沢一郎は自分の寿命がそれほど長くないことを知っている。死を賭して最後の「独立戦争」を戦おうとしている本物の政治家に、やれ金がどうの、韓国人の秘書のが愛人だのと、卑しいレベルから攻撃するのは明らかに間違っている。

 「二重支配」?何ですかそれは?政党政治では党勢の拡大に尽力した者の発言力が増すのは、当たり前のことではないか。更に言わせてもらえば、今回の衆議院選挙で民主党に投票した有権者の半分以上は、「鳩山由紀夫だけでは心もとないが、後ろに小沢一郎がいるのだから大丈夫だ」という考えがあったと思う。

いかりや:

 政権交代は小沢氏の悲願であった。
 長期政権は必ず政官業が癒着し、腐敗するか堕落します。交代すること無しに浄化もなければ進歩も起こらない。細川政権の成立は一見、政権交代したかにみえたが、最初からつまずき本格的政権交代の名に値しなかった。今回の政権交代の実現により、大敗した自民が再起できるかどうかわかりませんが、もし再起できたとすれば、少なくともこれまでの自民党とは変わった姿にならざるを得ないと思います。

 kenkensyaさんご指摘の通り、小沢氏が旧社会党グループをこれほど取り込めるところに、驚きと彼の懐の深さを感じます。
 一部の人の中には、民主党は社会主義的政策を採っていると揶揄する人もいますが、旧ソ連が崩壊して久しく、中国も体制的は社会主義という形になってはいても、やっていることは極めて真っ当な資本主義社会になっています。今やイデオロギーを云々する時代ではありません。日本共産党もいつまでも形ばかりのイデオロギーに固執するあまり自滅しています(皮肉にも共産党幹部は並の人よりもブルジョアジーです)。

 自民党は長期政権化する間に、特権階級化(世襲と派閥)した、やっていることはアメリカの真似と隷従です。しかもやらずもがなの新自由主義(市場原理主義)まで採りいれて、日本人の大部分を占める中流層を追い落とし、多くの生活困窮者を生んでしまった。彼らを敵に回してしまった、そのことに今回の自民総裁候補谷垣、河野、西村氏ら3人とも気づいていないところが滑稽です(従って次回参院選では、自民が勝利する見込みもない?)。

 話がそれましたが、保守本流にあった小沢氏が旧社会党左派グループさえも取り込んだ背景には、最早イデオロギーの時代は終わった。彼らも「生活者である」ととらえたところに彼の先見性の勝利だったのではないでしょうか