猫研究員の社会観察記

自民党中央政治大学院研究員である"猫研究員。"こと高峰康修とともに、日本国の舵取りについて考えましょう!

安保理、対北朝鮮議長声明採択―核実験実施表明に対して

2006-10-08 19:59:29 | 朝鮮半島
 国連安全保障理事会は、6日午後(日本時間7日未明)に、北朝鮮の核実験実施表明に対して自制を求める議長声明を採択し、深刻な懸念を表明した。明文化されてはいないが、核実験が実施されたならば国連憲章第7章に基づく制裁の検討に入るというのが日米の立場であり、核実験実施を念頭に既に制裁決議案の検討を進めている。中露も「強い措置を伴いうる」として、今回は歩調をある程度そろえている。
 今回の議長声明も、7月の北朝鮮のミサイル実験に対する安保理決議1695に引き続いて日本が提出した案ほぼそのままであり、安倍政権が掲げる「主張する外交」の路線によく合致しているといえる。ちょうど日本が安保理議長国を務めているという幸運があるとはいえ、日本外交が国際社会において積極的に主張し始めたのではないかと評価できる。もっとも、7月は安倍政権は発足しておらず小泉政権の下で麻生外相の尽力で安保理決議が採択されたのだから、麻生外相の手腕を評価すべきかもしれない。
 なお、議長声明の要旨は以下の通りである。

▽北朝鮮が10月3日に発表した核実験実施に関する声明に深刻な懸念を表明する。
▽大量破壊兵器とその運搬手段の拡散は、国際の平和と安全への脅威となることを再確認。核実験は地域内外の平和、安定、安全を危うくするものとみなす。
▽核実験は国際社会全体の非難を招くこと、北朝鮮が表明している懸念、特に自国の安全強化に関する懸念に対処する助けにはならないことを強調する。
▽北朝鮮に対し、核実験を行わないこと、緊張を悪化させる恐れのある行動を自制するよう求める。
▽北朝鮮が安保理決議1695に全面的に従う必要性を繰り返し指摘する。
▽6カ国協議を支持する。朝鮮半島の検証可能な非核化を平和的に達成し、半島と北東アジアの平和と安定を維持するため、同協議の再開を要請する。
▽北朝鮮に対し、6カ国協議に無条件で直ちに復帰すること、2005年9月の(6カ国)共同声明の迅速な履行に向けて作業すること、特に、すべての核兵器と既存の核計画を放棄することを求める。
▽北朝鮮が核実験を実施すれば、国際の安全と平和に対する明白な脅威となる。北朝鮮が国際社会の要求を無視した場合、安保理は国連憲章に基づく責任に沿って行動する。

☆ぜひとも、Blog●Rankingをクリックして、ランキングに投票して応援してくださいm(__)m


最新の画像もっと見る