猫研究員の社会観察記

自民党中央政治大学院研究員である"猫研究員。"こと高峰康修とともに、日本国の舵取りについて考えましょう!

「日中関係悪化は靖国問題と区別すべき」-ブッシュ大統領発言

2005-11-11 15:59:59 | 日中関係・米中関係
 「日中関係は単なる神社への参拝(についての議論)よりもずっと複雑だと思う」「日本の多額の対中投資も両国関係の一面であり、もちろんいま緊迫している政治的な側面もある」これは米国のブッシュ大統領が悪化する日中関係について、マスコミに答えた見解である。実は「日中関係は小泉首相の靖国神社参拝のために悪化しているが、この参拝をどうみるか」と質問したのはNHKである。ブッシュ大統領の総合的な見地に立った日中関係観と、一つのことにこだわる単線的思考のNHK記者の対照が如実に表れているやりとりである。実際のところは、ブッシュ大統領はとりたててすごいことを言っているわけでもなく、当たり前のことを言っているだけである。国家どうしの関係がたった一つの事柄だけで規定されるわけがないのは自明の理である。他国の首相である小泉氏の靖国参拝に対して一切コメントを加えなかった点に良識を感じる。
 それにしても、米国に行ってまでこんな愚かしい質問をしているとは恐れ入る。自国に不利なコメントを何とか引き出そうとする情けなさは言うまでもないが、ついでに、米国政府の現在の姿勢を理解していない点も報道人としていかがなものかと思う。以前にも当ブログで触れたと思うのだが、米国務省の報道官が中国と韓国に自制を促しているのである。さまざまな意味で、日本の恥をさらしに行ったようなものである。


(参照記事)
[日中悪化 靖国問題と区別 ブッシュ大統領が見解]
 【ワシントン=古森義久】米国のブッシュ大統領がアジア歴訪の前のアジア各国の一部マスコミとの会見で、「小泉純一郎首相の靖国参拝のために日中関係が悪化した」という見解を排したことが九日、明らかになった。
 ブッシュ大統領はアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議出席などのためのアジア歴訪を前にした八日、訪問先の日本や中国の一部マスコミとの一連のインタビューに応じ、そのうちNHKとの会見で日中関係に関連して「日中関係は小泉首相の靖国神社参拝のために悪化しているが、この参拝をどうみるか」との質問を受けた。
 同大統領はこれに対し、「日中関係は単なる神社への参拝(をめぐる論議)よりもずっと複雑だと思う」と述べて、日中関係悪化をすべて靖国問題に帰する質問者側の見方を明確に排除した。
 ブッシュ大統領はそのうえで、「日本の多額の対中投資も両国関係の一面であり、(一方で)もちろんいま緊迫している政治的な側面もある」と述べ、日中関係の緊迫も「政治的」という表現で総括して、靖国と関係悪化を直接にリンクさせる質問者側の前提を最後まで排する形となった。 
(産経新聞) - 11月11日2時48分更新

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2 コメント

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うわ、最悪・・・・ (tsubamerailstar)
2005-11-11 17:25:18
>靖国と関係悪化を直接にリンクさせる質問者側の前提



火の無いところに煙を立てたり、建造物に火をつけたり、全く利敵行為に走るマスゴミは内なる敵といえますね。

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tsubamerailstar様へ (猫研究員(高峰康修))
2005-11-12 02:22:28
これ、NHKなんですよね…。この些細な記事を紹介する意図は、NHK完全民営化論に少しでも寄与できればという思いもあったりします。

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