猫研究員の社会観察記

自民党中央政治大学院研究員である"猫研究員。"こと高峰康修とともに、日本国の舵取りについて考えましょう!

米英に対抗、“仏版CNN”が開局―日本も国策として広報戦略を

2005-12-02 00:57:56 | 通信・郵政・交通
 当ブログにおいて、基本的にNHKの民営化を主張しながらも、何らかの国営の放送事業体の存在を認めるコメントも書いているのは、海外向け情報発信を担う、対外情報戦略拠点としての価値を求めてのことである。国営である必要性は賛否が分かれるかもしれないが、CNNやアルジャジーラなどのようなものである。その考えに近い形で実現されたのが、フランスの「仏国際情報チャンネル」(CFII)である。これは、米英に対抗すべくフランス語で情報を世界に発信するものである。CFIIは24時間放送で、仏国営フランス・テレビと民放TF1が共同運営する。
 国営の放送事業体の存在意義はこういうところに見出されると思う。広報力の強化というのも、重要なことである。このインターネット時代に国際情報チャンネルが必要かどうか、十分に検討されるべきあることはもちろんであるが…。また、仏版CNNからは話題が離れるが、米国の「ボイスオブアメリカ(VOA)」という世界に向けてアメリカの声を発信する政府系の短波ラジオ放送がある。こういうのも、国営ないしは政府系放送事業体の役目として重要なのではないかと思う。北朝鮮による拉致被害者と推定される「特定失踪者」に対して、「特定失踪者問題調査会」がVOAの形を参考に、英国の放送会社に委託して日本からのメッセージを送っている。このような活動にも積極的に関与させたいという意図を持っている。


(参考エントリー)
『NHK民営化を検討すべき時期だ』
『北朝鮮向け短波ラジオ放送―特定失踪者問題調査会のチャレンジ』


(参考記事)
[米英に対抗、“仏版CNN”が開局]
 【パリ=島崎雅夫】フランス政府は30日、米英の国際テレビに対抗して、仏語で情報を世界に発信する仏版CNNのテレビ局「仏国際情報チャンネル」(CFII)が開局したと発表した。
 2006年末までに欧州、アフリカ、中東向けに放送を開始する予定。
 仏版CNNの設立は、シラク大統領が2002年の再選直後から温めてきた構想。大統領は同日の閣議で、「フランスは国際情報戦で最前線に立たなければならない。仏の価値観と世界観を世界に伝えるのが狙い」と語り、米CNNや英BBCに匹敵する国際影響力をもつテレビ局とする考えを強調した。
 CFIIは24時間放送で、仏国営フランス・テレビと民放TF1が共同運営。仏政府は05年予算で3000万ユーロ(約42億円)、06年予算で6500万ユーロ(約91億円)を財政援助する。軌道に乗ったら、アジア、米国、南米向けの放送も開始。言語も仏語だけでなく、アラビア語やスペイン語でのサービスも検討していく方針だ。
(読売新聞) - 12月1日11時27分更新


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
大賛成 (暇人28号)
2005-12-02 10:51:48
貴重なご意見を拝見。

NHKは頼りになりませんので、猫研究員さんの仰るような広報活動は、必要と感じます。どこぞやの国が団体で妨害しますのでメディアも複数で、ガードを固めて行う必要があるでしょう。

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暇人28号さまへ (猫研究員。(高峰康修))
2005-12-02 23:41:13
コメントありがとうございます。

国家戦略としての広報活動のあり方という観点がほしいのですよ。まさに、どこぞの国が妨害してくるので…。

露骨なプロパガンダという形にならないよう、スマートな広報活動ができないものか、色々考えて行きたいものです。
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