猫研究員の社会観察記

自民党中央政治大学院研究員である"猫研究員。"こと高峰康修とともに、日本国の舵取りについて考えましょう!

インフレ目標「導入必要」…内閣府景気リポート

2005-12-02 08:11:22 | 経済全般
 デフレ脱却を見越した我が国の金融政策はいかにあるべきか?それには、量的緩和に代わる、市場の期待を安定させる方法が必要不可欠であり、具体的にはインフレターゲット以外にはあるまい。インフレターゲットとは、適切で緩やかな一定の物価上昇率の目標を定め、これを達成するように金融政策を遂行していくというものである。名称に「インフレ」という語を含んでいるために、あらぬ誤解を招きがちであるが、まったく危険なものではない。むしろ、なぜデフレのときにこの政策を採らなかったのかが不思議なぐらいである。このことは、11月18日に『日銀、量的緩和政策解除で政府・与党との対立を否定-インフレターゲットを導入せよ』の中で強く主張したところである。そちらもご覧頂ければ幸いである。
 さて、このたび内閣府は、最近の景気動向を分析したリポート「日本経済2005~2006」を発表した。その中で、インフレターゲット導入の必要性を説いている。また、日本銀行の福井俊彦総裁も、これを導入すべきか否か検討する考えを示している。日本経済の安定的な成長に不可欠であると思われるので、是非ともインフレターゲットを導入していただきたい。ついでに言えば、インフレターゲットという呼び名ではなくて「物価上昇率目標」とでも言い換えられないものだろうか。


(参考記事)
[インフレ目標「導入必要」…内閣府景気リポート]
内閣府は1日、最近の景気動向を分析したリポート「日本経済2005~2006」を発表した。日本銀行の金融政策について「デフレからの出口に際し、安定的で緩やかなインフレ期待が形成されるような枠組みを示すことが求められる」として、量的緩和の解除に合わせ、一定の物価上昇率を目標に掲げる「インフレ目標」などを導入する必要性を強調した。
 インフレ目標を巡っては、日本銀行の福井俊彦総裁も導入の是非を検討する考えを示しており、今後議論が活発化しそうだ。
 リポートは、消費者物価指数が年内にもプラスに転じるとの見方が多い中で、「量的緩和の出口が意識され、金融政策の先行き不透明感から長期金利が大幅上昇する懸念は十分注意すべき」と指摘した。
 その上で、「量的緩和策の解除を含めた変更が行われる局面では、市場の期待を安定させる代替的な枠組みを示すことが不可欠」と主張した。
 デフレの実態については、日本経済全体の供給能力と実際の需要の差を示す「GDP(国内総生産)ギャップ」(需給ギャップ)が05年7~9月期はマイナス0・2%と、1997年1~3月期(プラス0・6%)以来、8年半ぶりの水準まで改善し、「デフレが徐々に緩和されている」と分析した。
 ただ、デフレ脱却と判断する場合には「総合的に見て再びデフレに戻らないことが担保される必要がある」として、慎重な対応を求めた。
 リポートは、経済財政白書を公表した7月以降の日本経済の動きを分析した「ミニ白書」と位置付けられており、内閣府が昨年から作成している。
(読売新聞) - 12月2日5時27分更新


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
私もそう思います (相対的価値Blog(日本人的視点))
2005-12-02 14:16:35
これは、株価をずっと見ているものなら感じることではないかと思っています。

インフレ要因を導入して、ひとつの加速というものを求めていくことは必至だと感じています。
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相対的価値Blogさまへ (猫研究員。(高峰康修))
2005-12-02 23:34:03
コメントありがとうございます。

経済関係は、まだ勉強を始めたばかりで、知識が十分ではない面があるかもしれませんが、それだからこそ、コメントを頂戴すると嬉しさが倍増します。

インフレターゲットというのは目標を超える物価上昇がおきそうな時は逆にそれを押さえ込むという政策でもあるわけですから、そういう意味でも実施する価値があると思うのです。
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