猫研究員の社会観察記

自民党中央政治大学院研究員である"猫研究員。"こと高峰康修とともに、日本国の舵取りについて考えましょう!

ポーランドでもEU憲法にNO!

2005-09-27 01:41:06 | EU・欧州各国

<ポーランド総選挙>野党が勝利 欧州憲法採択は絶望的か
 ポーランドの下院選挙は25日投票され、欧州憲法反対を掲げる、右派中道の野党勢力が過半数の議席を獲得し、4年ぶりに政権交代する見通しになった。フランス、オランダでの国民投票による否決に続き、欧州連合(EU)に昨年5月に加盟を果たしたばかりのポーランドでも反欧州憲法派が民意を掴んだことになる。
                          (毎日新聞) - 9月26日10時18分更新

 

猫のコメント「東アジアでもEUのような共同体ができるはずで、それに国家主権の一部を移譲する」と主張したがる人がいるが、本場(?)のEUでも、こういう有様なのである。そんな空想にふけるのはおやめなさい、と言いたい。現存する国民国家という単位は都合のよいサイズに収まっている。それゆえ、無理して拙速に統合しようとすると、その計画は必ず破綻する。歴史上、成功した真の国家共同体はアメリカ合衆国だけである。アメリカ建国の父であるハミルトンらが書いた『ザ・フェデラリスト』を読めば、連邦を設立するに当たっていかに用意周到に準備したかよく分かる。各邦(州)が連邦を形成することにより、外からの敵に対していかに効果的に防衛できるか、邦同士の「内戦」を防ぐことができるか、通商上の利益を得ることができるか、連邦政府を州政府及び人民にとって害にならないばかりか有用な存在となるようにデザインしたか、縷々書かれている。EU憲法の制定も、拙速であり無用のものであった。統合することの利益は経済だけなのであるから、経済的統合だけにしておけばよかったのである。


最新の画像もっと見る