猫研究員の社会観察記

自民党中央政治大学院研究員である"猫研究員。"こと高峰康修とともに、日本国の舵取りについて考えましょう!

北朝鮮、穀物「豊作」500万トン

2005-10-02 05:25:59 | 朝鮮半島
 9月25日に書いた、人道援助を断るという北朝鮮の強気の姿勢の背景には、当然のことというべきか、豊作という裏付けがあった。今年の穀物生産高が約500万トンに達し、必要量をほぼ充足できるためである。影で中国が相当梃入れしたらしいことは想像に難くない。ここで金正日体制に倒れられては困るとういうことであろう。北朝鮮から難民が国境を越えて大量に流入することは、中国にとって何としても避けたい事態であるし、金正日独裁政権が倒れてしまえば、せっかくの「6カ国協議」という自国の影響力を高めることのできる便利な道具を失ってしまう。
 さて、日本が対北朝鮮経済制裁を発動すべきか否かについては、これで安心して「人道的配慮」をせずに実施することができる。北朝鮮国民が餓えているといわれれば国際社会の目もあろうが、餓えていないというのだから…。日本からの送金を停止すれば、打撃を受けるのは北朝鮮の支配階級である。



穀物生産、95年来最高 北朝鮮、5百万トン近く
 【北京1日共同】北朝鮮が今年の穀物生産について、食糧難が深刻化した1995年以降で最高となる500万トン近くに達するとの見通しを最近、中国に伝えていたことが1日、分かった。また、北朝鮮は田植えなど農作業が本格化した今春以降、都市部の労働者や住民を支援のため組織的に農村へ大量動員しているが、援農のため減税措置を講じ、労働意欲向上を図っているという。中朝関係に詳しい複数の消息筋が明らかにした。
 比較的安定していた気象条件のほか、減税を伴う組織的な援農政策が一定の成果を上げたとみられる。今年の北朝鮮の穀物需要は約513万トンと予測されており、韓国や中国、世界食糧計画(WFP)をはじめとする国際社会からの支援を含めれば充足できる見通しとなる。
(共同通信) - 10月1日9時35分更新


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2 コメント

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時期尚早では? (ダイ・グ)
2005-10-03 11:40:22
経済制裁そのものについては、反対するつもりはありません。

ただ、どうしても今経済制裁を行っても、単なる挑発行為で終わってしまうのではないかと、危惧してしまいます。



経済制裁を行うのであれば、それなりの効果が無ければ意味がありません。今、日本が単独で行っても、中国や韓国の支援があれば、あの国にとってなんら問題ないのではないでしょうか?また、飛躍しすぎかもしれませんが、経済制裁を口実に宣戦布告なんてことになったら・・・



最終的にはそのような選択をしなければならない時期がくるでしょうが、その為には準備がいると思います。そして今の日本はその為の準備がまったくと言っていいほど、準備ができていない。まず、そういった外堀を確実に埋めていく事が、今は大事ではないでしょうか?
コメントありがとうございます (猫研究員)
2005-10-03 15:23:17
なかなか痛いところを突いてきますね。政府もそのように判断しているのだと思います。「経済制裁を口実に宣戦布告」というのは飛躍でもなんでもなくて、以前は北朝鮮がそう言ってましたね。

アメリカの軍事力による圧力(必ずしも行使するわけではない)と日本の経済制裁というセットで圧力をかけるのが一番よかったんでしょうけど、アメリカは今やる気ないですから…。ひょっとすると時機を失したんじゃないかとも思っています。

外堀を埋めていかないといけないという点に関しては、全く賛成です。例えば、6カ国協議でも、話がまとまれば日本に相当程度の負担が求められるはずですが、そこで「日本には拉致問題があるのでそれが解決しない限り負担はできない」と、きちんと言えるかどうか、とか…。

いずれにしても、貴重な問題提起、感謝いたします。